昨日、三年もの間、夫の不倫に苦しんだ女性

 

から長文のメッセージを頂きました。

 

僕のブログが不愉快なら「読まない」という

 

選択肢もあるんじゃないですか、と冷たく

 

突っぱねた女性からのものでした。

 

彼女の長い文章に込められた「思い」に胸が

 

潰れそうでした。彼女は、こう言いました。

 

 

私の目の前で平気で嘘をつき、女を抱きに行

 

く場面が蘇ります。そんな夫をゆるすことが

 

どんなに難しいか。自分だけが何故苦しまな

 

ければならないのか。

 

まだ、どれほどの「悟り」が求めらるのか。

 

傷ついている心で「悔いている夫」をも包み

 

こまなくてはなりません。

 

優しくなりたいのです。どうしても、それが

 

できる自分で居たいのです。でも、それが

 

出来なくて、もがきます。

 

 

こんな「不倫の恋も恋のうち」なんて言い

 

ながら、粋がって、過酷な現実から逃げて

 

きた僕には、辛いメッセージでした。

 

 

そして、僕も思うのです.............


 

不倫中の男は、究極の卑怯者だと自分自身で

 

良く解っているんです。

 

世間の言うとおり、僕も一皮むけば、倫理に

 

抗う「地獄の恋」に溺れる哀れで、無様な男

 

なのです。

 

 

僕は、過酷な現実からわざと目を逸らしてい

 

ました。

 

自分から彼女の日常を破壊して「僕からの

 

卒業」という、耳障りの良い隠れ蓑で覆い

 

「別れの過酷さ」に正面から向き合いはし

 

なかった。

 

 

不倫の恋は、相手の女性を綺麗にするという

 

のは嘘です。不倫の恋は、その扱いを誤れば

 

女性の平穏な日常を奪い狂わせ、人を裏切れ

 

と追い込み、根源的な女性の優しさを傷つけ

 

翻弄させます。

 

僕は、この歳なって初めてわかりました。

 

 

不倫って、前の経験を通してしか相手を見て

 

いないので相手を傷つけるんです。

 

何もかもが光輝く喜びと、今すぐ「終わり」

 

にしたくなる絶望が渦巻く台風のような恋。

 

不倫の恋は、男と女が吹き荒れる風雨に正面

 

から叩かれる恋です。

 

彼女は、逢いたいときに直ぐ会える存在では

 

ありません。でも、自分の胸の内にある舞台

 

では彼女はいつも華麗に舞っています。

 

舞台の上で、絶やさない笑顔で妖艶な舞う姿

 

抱きしめたい。そのとき僕は信じられないく

 

らい淫靡です。何ものにも換えがたい新鮮な

 

淫靡さからもう後戻りはできないと思う。

 

 

僕はやっとわかりました。

 

不倫は信じてる人を裏切る罪よりも、裏切り

 

が白日の下に晒されることの罪の方がずっと

 

過酷だと。だから、この絶対知られてはいけ

 

ない罪を、墓場まで持って行けるよう必死で

 

努力しています。

 

その必死さが、ときどき、自分でも滑稽に

 

思えるくらいです。

 

地獄の炎に焼かれるような不倫なんて、僕

 

にはあり得ないと思っていました。他人事

 

でしかありませんでした。

 

そんなものは恋愛文学の中で描かれる幻想

 

の世界だと思っていました。

 

でも、洒落の効かない、淫靡で新鮮な女体

 

という泥沼に嵌っている僕がそこにいます。

 

正直、今は止められません。もうあと少し

 

でいいんです。神様、お願いです。彼女を

 

僕から奪わないで下さい。

 

 

たとえ真っ当な人生を人並み生きて来ても

 

不倫をしてしまった男の胸の内には、経験

 

したものでないと、決して理解できないよ

 

うな面倒で多感な獣が住んでいます。

 

 

その獣はきっと、何も知らない家族の笑顔

 

を観ながらも、彼女の事が気になって仕方

 

がないのです。

 

しかし、世間様や何も知らない家族からの

 

卑怯者ッ!と言う声は心の中ではちゃんと

 

その獣には聞こえているんです。

 

その獣にとっても、土日や連休は辛いもの

 

です。相手が独身であれ既婚者であれ同じ

 

です。

 

彼女と一緒に居れる至福の時が、甘美であ

 

ればある程、心のどこかで「いつか別れな

 

ければいけない」とか「このままでイイ訳

 

がない」と考える。そして、会えないとき

 

には、彼女の残り香と、唇に触れた肢体の

 

感触の渦潮に揉まれています。

 

やがて、味わうであろう喪失感に怯えなか

 

らも彼女の内側に立ち入らないのが、既婚

 

女性との情事の掟であると自分に言い聞か

 

せているのです。

 

 

レストランでの食事を楽しむ彼女の無心な笑

 

顔を眺めながら「今頃、妻は何をしているん

 

だろう、何を食べているんだろうか」と想い

 

罪悪感に苛まれているのです。

 

 

逆に、週末には妻の買い物に付き合いながら

 

ふッと、同じような年格好の女性を見ると

 

「今頃、どうしているだろうか」と自然に

 

彼女のことを考えてしまいます。

 

 

不倫中の男性は、見た目以上に身も心もボロ

 

ボロなんです。

 

なぜなら、不倫中の男は、究極の卑怯者だと

 

自分自身で良く解っていて、出口のない贖罪

 

の思いで苦しんでいるのです。

 

 

世間に叩かれなくともこのブログ読んで不快

 

に感じる読者に糾弾されなくとも、不倫中の

 

男は、究極の卑怯者だと自分自身で良く解っ

 

ているんです。

 

でも、止められないから辛いんです。たとえ

 

眼下に地獄の炎が見えていてもです。

 

 

懺悔の値打ちもない僕ですが、神様、あと

 

もう少しでいいんです、この老いぼれから

 

どうか、彼女を奪わないで下さい。僕には

 

残され時間が少ないんです。