後進には希望を、相手には敬意を、仲間には勇気を | What a wonderful world

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末次由紀さん原作の漫画"ちはやふる "
競技かるたに青春を懸ける高校生達を描いたものだが、昔のスポコン漫画世代としては、これもツボにはまるんだよねー。

百人一首と言えば子どもの頃に親戚の家で年上の従兄弟達とやってから、普通のいろはかるたと違う格好良さに夢中になり、自分も上の句を詠まれている内に、札を取れるようになりたいと、必死で暗記したことを思い出す。中学校で歌の意味を習うと、古の人々の恋愛など、燃える思いに触れたりするようで、あらためて百人一首の奥深さに魅了された。


今回、録り溜めておいた映画ちはやふる三部作を鑑賞。折々に紹介される和歌の内容が映画の幅を拡げ、今をときめく若手俳優達の演技も瑞々しくて、鑑賞後は本当に清々しい気持ちになった。

そう言えば、先日BSでスポーツ名勝負として、田中将大君とハンカチ王子斎藤佑樹君の甲子園決勝戦を紹介していた。若者達が全てを懸けてぶつかり合う様は、今見ても息を飲む凄さがあった。

こういった青春を思い切りぶつけられる各種のスポーツや文化イベントが、今回のコロナ禍によって一時ストップしてしまったことは本当に悲しいことだが、関係者の尽力により1試合とはいえ、甲子園で交流戦が出来るようになったことは評価したい。

我々大人達はこのような状況だからこそ、子ども達の夢や希望を失わないよう、知恵を絞ることが求められるのだと思う。


今回のブログタイトルは、映画ちはやふるの最終作で印象的だった言葉。
作者の末次さんは、自身が立ち上げた基金を通じて、来月開催される高校生のオンラインカルタ大会を応援している。行動する者の本気や、ちはやふるの主人公にも通じる熱を感じる。後進に希望を託せるものとなるよう、ご成功をお祈りします。


さて、因みに末次さんは、現在Twitterで伊藤詩織さんに連帯を表明している。

伊藤さんは元TBSの山口敬之氏による性暴力被害を受けた方で、この辺りの経緯は著書のBlack Boxに詳しく書かれている。東京新聞望月衣塑子氏の著書新聞記者にも詳しい。
また、加害した山口氏ではなく、被害者の伊藤さんを誹謗中傷する人々が後を絶たず、これもBBCのドキュメント番組が詳報している。

伊藤さんは相当悩んだことと思われるが、特に酷い中傷をしていた漫画家のはすみとしこ氏他を訴えるに至っている。
はすみ氏はシリア難民の少女も描いているが、氏の愚劣な表現に心を痛める方も少なくない。かくいう私も眉をひそめた一人だ。

今、世界中で被害を受けた側、尊厳を傷つけられた側からのムーブメントが沸き起こっている。新自由主義の名の下、弱者切り捨ての政治を主とした世の中の動きに、多くの人々が耐えられないと悲鳴を上げ始めた結果だろう。Black Lives Matterもそうだ。

しかしながら、声を上げる人々を攻撃するに余念のない人々もいる。既得権益を侵されるからだ。中には組織的に攻撃してくる場合もある。威嚇して黙らせるだけなので、攻撃する言葉は自然激しくもなるし、汚くもなる。相手に対する敬意など微塵もない。

こうした攻撃に一人で立ち向かうのは相当な無理があり、コロナ以前であれば、圧倒的な攻撃の声に掻き消されていたところだが、コロナで炙り出された各国為政者の本質に気付いた多くの人々が、消されても消されても声を上げ続け、連帯を表明するなどして、今までにない拡がりを見せている。多くの仲間が声を上げているという事実に背中を押され、沢山の勇気を貰っているのだと思う。

私もブログの片隅ではあるが、諦めずに声を上げ続けたい。

"後進には希望を、相手には敬意を、仲間には勇気を"

とても素敵な言葉だと思う。