厚労省が発表した4月の全国の自殺者数が、前年を20%下回ったそうだ。
新型コロナによる外出自粛の影響もあるという。
自分が通勤利用する私鉄は、人身事故が非常に多い。
最寄駅にはホームドアがなく、特急も停まらないことから、残念なことだが自殺される方が後を絶たない。3月上旬の出勤時には、電車のガラス破片や血溜まりが残っているという、非常に痛ましい光景も目にした。
誰かが命を落とす度に、電車は遅延する。
1週間の大半で遅延したこともある。
同じ地域に住んでいる方、同じ電車を利用する方で、自ら命を落とさなければならないほど苦しまれた方がいる。そう考えるだけで、胸がとても苦しくなる。
自殺の理由は様々だろうが、今回の発表内容を考えれば、やはり学校や会社の人間関係や環境に、多くの原因があるのだろう。
学校とか会社とか、社会生活には欠かせないが、そこに多くのストレスやフラストレーションが伴うのも事実。不満の捌け口が特定の方に向かうと、攻撃された方は悩み苦しむ。追い込まれても、そこに行かざるを得ないような環境が、最終的にその方を死に追いやることとなる。
話を戻して今回の新型コロナ。
人との接触を極力減らすため、学校でも会社でも、オンライン授業やリモートワークの導入に果敢に取り組んでいる。
先日ニュースを耳にしたが、ある学校ではオンライン授業となって以降、教師の呼び掛けに真っ先に応じているのが、不登校の児童だという。いじめなど理不尽な原因で学校に通えなくなった児童だが、学習に対する意欲は人一倍だったことが明らかになったわけだ。
このように、学校や会社に行かないで済むというシステムにより、学習や勤労意欲を失わずに済んだ方や、結果的に命を救われた方もいるのではなかろうか。
少子高齢化が進む我が国において、年間2万人近い自殺者は由々しき問題。
コロナ収束後も、学校や会社に行かないことを選択できる標準のシステムとなって欲しい。