　母の昼食を早目に済ませた昨日、久しぶりに東京国立博物館へ行った（「京都大報恩寺展快慶・定慶のみほとけ」）。　電車の中では「混んでたらヤだな～列をなしているようなら帰ろうかな～」と怠惰そのものだったのだが、平成館に着いてみると列をなすどころかむしろガラガラと言ってもいいくらいだった。　おかげで気持ち良くじっくりと観て回れた。

　それほど大きい規模ではなかったけれど、一堂に会した快慶の「十大弟子立像」（舎利弗ｼｬﾘﾎﾂ等、釈迦の十人の弟子）をすべて身近に観られたのは大きな体験でした。　「体験」と書いたのは、それが正しく「体験」だったからで、写真集を眺める行為とは次元がまったく違っているからです。　運慶の「大日如来坐像」を身近に観たときの圧倒的な迫力には届かなかったものの、やはり実物に相対する「体験」は怠惰な毎日を浄化するものでした。　

　どういうわけかこの像（定慶作「聖観音菩薩立像」）だけが撮影可でした。　定慶作「六観音菩薩像」の中の一体です。

東京国立博物館（京都 大報恩寺展）。

東京国立博物館（京都大報恩寺展）。