前回の続きです
櫻井寺から国道24号を西へ走ると左側に転法輪寺があります
転法輪寺『境内由緒書』『転法輪寺公式サイト』より
高野山真言宗の寺院。山号は犬飼山。本尊は弘法大師像。大和新西国八十八ヵ所霊場第六十五番札所。
由緒書によれば、弘仁7年(816年)の創建。弘法大師空海が金剛峯寺を創建した後、転法輪寺を創建したと伝わる。
伝承(『今昔物語』)として、弘仁7年7月のこと、弘法大師が自ら唐から投げた三鈷が落ちた場所を尋ねて、大和国宇陀郡(現在の五條市)を歩いていると、道の向こうから1人の猟師がやって来た。猟師は弓矢を持ち、青い小袖を着て、白黒の2匹の犬を連れていた。弘法大師は猟師に呼び止められ、旅の目的を話すと猟師は「私は南山の犬飼だが、その場所を知っている。教えてあげよう」と云い、連れていた犬2匹に弘法大師を案内するよう伝えた。犬2匹に先導されて歩いていると、山中で1人の山人に出会った。山人は弘法大師に「ここから南に行くと平原の沢がある。そこがそなたの求める地だ。実は私はこの山の王なのだ。あなたに私の土地を差し上げよう」と言って共に向かった。その後、さらに山を分け入ると弘法大師は8つの峰に囲まれた平原に至りました。平原の中の1本の木に三鈷が輝くのを見て、長らく求めた禅定の地がここであることを知って弘法大師は感涙した。弘法大師は山人に「いったいあなたはどなたなのですか?」と尋ねると、山人は「丹生明神(丹生都比売大神)」と名乗り、白黒2匹の犬は「高野明神(狩場明神)」であると伝えたと云われる。
金剛峯寺を創建した弘法大師空海は、狩場明神に出会った場所に転法輪寺を建立して、現在に至る。
所蔵する弘法大師画像が五條市指定文化財に指定されています。
その他、護摩堂の右側に大教堂遍照殿、寺務所裏に大師塚古墳、境内社を含む森全体に明神塚古墳があります
境内は比較的広いですが、北側と南側は駐車場になっています
またスタンプラリーのほうが止まってしまう可能性が…(笑)