"What do you do for a living?"と、高そうな車に乗っていたり、高そうな腕時計を着けている人に聞くTiktok動画がある。
「あなたは高そうなモノを身に着けていて、お金持ちなんでしょう?何の仕事しているの?」
日本語訳だと、こんな感じだろうか。
私もシンガポールに住んでいた際、マリーナベイ・サンズのVIPルームで、オレンジチップのみを大量に持ち、若い女性7人引き連れて、ダイヤで文字盤が見えない時計に金やらエメラルドの腕輪や指輪やらで、とにかく腕がド派手なオッサンに同じ質問をしたことがある。
彼はクエートの銀行と不動産開発会社のオーナーの超富豪だった。
金持ちの話はさておき、
「海外に住んで、お前は一体何で食ってるんや?」
とよく聞かれる。
海外移住者の職業というと、大体下記のようなものに当てはまるだろう。
①駐在会社員
②現地採用会社員
③自営業
④投資家
⑤無職
私の場合は、日本で稼いだ資金を原資としての③と④だったが、④の投資家としては、2018年の仮想通貨暴落とシンガポール、香港ドバイでまんまと嵌め込まれて、投資家退場となった。
「海外在住の日本人に気をつけろ。詐欺師かもしれない。」という言葉をよく聞くが、私は日本人には日本国内でやられ、海外では外国人にやられているので、国籍や在住場所は関係なく、その人が悪人かどうかは、人によると思っている。
というわけで、「仕事は何をしてるのか」と聞かれれば、海外フィリピンで苦しむ零細自営業者である。業種は今のところは建設関係の貿易業とだけ。
自営業者といっても、何十年も会社員などでその業界で経験を積んで独立、特許や技術を持っているタイプと、私のように利益が出るなら業種に拘らず、幅広く手を広げるタイプがいる。
私のようなタイプは、数打ってたまに当たるが継続性がない場合が多く、ダメな時はダメで苦戦する。
コロナ禍がまさにそうで、フィリピンはロックダウンが世界最長期間だったこともあり、大苦戦している。
フィリピンでの商売となると、BPOビジネス(英語圏のコールセンター)やフィリピン留学、飲食店などを行う人が多い。
中国韓国人はPOGOと呼ばれるオンラインカジノ業者も多いが、フィリピン政府はこの業種の規制を強化しているので、今後どうなるかは不透明。
この他となると、私が関与している不動産、建設関係、駐在員の人達が関わっていることの多い日系製造業の工場、農業水産業、鉱業あたりだろうか。
コールセンターなど、外国人がお客の商売と、飲食店などフィリピン人がお客の商売に分けると、後者の方が客の財布の紐が固く、なかなかと苦しい。
私の場合も後者に当たるが、建設関係の企業が顧客となるため、フィリピンの富裕層がオーナーなことが多く、比較的マシだ。
彼らが公共事業を受注する際に、どこの議員に現金いくら包んだなどと賄賂が未だに行われており、昭和の日本のようで、途上国感あり、面白い部分もある。
どこの国でも上級国民達に都合の良いようにルールが作られているので、彼らと仲良くし、政商のごとく引っ張りあげてもらえることを夢見る、今日この頃である。
長期間続けることの出来る継続性のある事業を作りあげないことには、不安定な海外移住自営業者の精神は落ち着かない。
根拠はないものの、今年は事業の調子は上向くかもしれない。希望を込めて。