新しい魂がこの世に送り出されて人間の赤ちゃんとして生まれる時、天国で天使たちは泣くそうです。
「下の世界(今わたしたちが住んでいるところ)はとても辛くて、苦しいことも沢山あるけど、がんばって修行するんだよ」
そういう気持ちで新しい魂を送り出す。
その魂が人間の赤ちゃんとして生まれて来るとき、上の世界で体験したことは全部忘れて、一から人間として修業を積む。
この世はつらい。
理不尽も沢山ある。
生まれながらにして平等ではなく、生まれた国、時代、地域、家族、全て平等ではない。
その中でつらいことを乗り越え
理不尽なことに打ち勝ち
こんなつらい世界でも一縷の希望を見つけ
希望を繋げる。
そして、周りの人の協力をもらい
自分も他人に優しくして
こんな苦しい世界の中に優しさを見つける。
この世は基本的に辛さと苦しみで満ちているのだ。
自然災害は起こり
戦争は起こり
人は憎しみあい
利益獲得のために競争する
こんな世界のどこに希望があるというのだ。
「あなたは良く頑張った。だからもう帰っておいで」
そういって天使から修行終了のお知らせが来た人は上の世界に帰っていく。
一見、若くして亡くなると
可哀そうだと言われるけれど
実はこの苦しい世界を卒業して
魂のもといた素晴らしい世界に
帰っていくことなのだから
哀しい事ではないのだ。
10代の頃読んだ本にこんなことが書かれていた。
30年以上の前のことなのに
ふとその物語のことを想い出した。
夫も若くでこの世を去った。
わたしの親友も
娘の恩師も
夫と同じ年にこの世を去った。
みんなまだ若くして天国に行ってしまった。
そして今日、友人がまた一人
天国に帰って行った。
全員が揃いもそろって
「あんな良い人がなんで早く逝くのか」
と言われるくらい良い人ばかり。
この世にまだ必要とされる人ばかり。
きっと彼らはこの苦しくてつらい世界から
神様が救い出してくれたんだ。
そう思えばいくらか気がまぎれる。
修行のように英語を勉強するサークルで出会った友人。
流ちょうな英語を話すあなたに憧れました。
その美貌や才能を
ひとつもひけらかすことなく
だけどたまにおっちょこちょいで
一回りも年下のわたしを友だちと言って優しくしてくれました。
LINEを打てば、いつもの通り
3日後に返信が来るような気がします。
まだ50代。
やり残したことも沢山あったと思う。
長いこと癌に侵されていたと聞きましたが
そんなこと1mmも周りに感じさせず
あなたは大女優でした。
でも、あの物語に書いてあったとおり神様が
「もう帰っておいで。その世界では十分がんばったよ」
と言って迎えに来たんですね。
そうだとしたら、ねえさん。
わたしも少しは気持ちが楽になります。
天国では痛みも苦しみも無く自由だと聞きました。
お子さんのことは心配せず
天国で自由に生きてください。
夫に会ったら教えてくださいね。