遠くに見える建設中のビルが
ハイペースで高くなっていきます。
遠いところからの荷物が
たった二日で届きました。
恩恵にあずかっていますが
誰かの無理の上に
成り立っていないのだろうか…
そう思ってしまいます。
冬を迎える前
駅ビルから繋がる
歩道橋を歩いていると
目の前にご高齢の女性が
いらっしゃいました。
歩くペースはゆっくり。
急いではいないので
歩調を合わせていたのですが
後ろに続く人たちが
詰まっている気配を感じました。
近くにいた若い女性が
ハッと気づいて
「この街の人たちは
生き急いでいるから」
冗談とも本気とも
つかないトーンで
そう言いながら
ご高齢の女性を脇の方に誘導しました。
恐らくお孫さんだったのだろうと思います。
誰一人言葉を発していないのに
忙しさが伝わる空気感と
その言葉がずっと耳に残っています。
まずは自分を大切に。
そして目の前の
当たり前にあるものを
大切にしていきたいと思います。
