「リトル・ガール」幼少期に自分の性別が違うことに気付いた子のドキュメンタリーです。良い映画です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「リトル・ガール」を観てきました。

 

ドキュメンタリー映画なので、内容は、

 

男の子の身体に生まれ、女の子になることを夢見ているサシャと、そんなサシャの幸せを守るために奔走する母親と家族のゆずれない戦いから、幼少期のトランス・アイデンティティの課題を捉えたドキュメンタリー。



 

男性の身体に生まれたサシャは2歳を過ぎた頃から自身の性別の違和感を訴えてきた。しかし、学校では女の子としての登録が認められず、男子からも女子からも疎外され、バレエ教室では男の子の衣装を着せられてしまう。

他の子どもと同じように扱えってもらえない社会の中で、サシャは7歳になってもありのままに生きることができずにいた。そんなサシャの個性を支え、周囲に受け入れさせるため、家族が学校や周囲へ働きかけるが・・・。

 

というお話です。

 

 

この映画、心に刺さりました。こんなに小さいのに、何で自分が思っている性別じゃないのかと悩んでいるんです。子供って、もっと無邪気なモノだと思っていたけど、この時期に、自分の性別が違っている事に気が付いてしまうなんて、本当に苦しいのだろうと思いました。きっと、この年齢で、自分の事に気が付いたのだから、頭脳は良い子なんだと思います。もしかすると、何かの天才かもしれません。だって、この頃って、何となくは性別を気にしているだろうけど、ここまで、自分の性別は違っていると確信して、訴えるのは難しいでしょ。というか、どう訴えて良いのか、普通の子には、解らないと思います。

 

私の友人は、40代くらいで病院に行って、やっと、自分の性別が違うから不具合が起きているのだという事に気が付いたくらいですから。それまでは、男として生きてきて、結婚もして離婚もして、それで違和感があるからと病院に行って相談をしていたら、中身が女の考え方だから、身体とのバランスが取れないという事が解って、女性に変わりました。もう、戸籍も身体も女性になってしまいました。

 

 

これ、早く解る方が良いのか、年を取って解かる方が良いのか、本当に考えちゃいます。子供の頃に解かってしまうと、どうしても考えている自分とは違うことをやらされることになるので、ずーっと苦しいでしょ。何で、周りは認めてくれないんだと思って、怒りが込み上げると思うんです。でも、何も解らず、何か自分に合わないなぁと思いながら成人して、それから性同一性障害だと言われたら、もっと早く解っていれば、ずっと違和感を感じずに生きてこれたと思うのかなとか思って、どちらも一長一短かなと思いました。

 

サシャは、ご両親が理解があり、サシャが男子だけど女子として生活が出来るようにと、学校に何度も訴えたり、周りにアナウンスしたり、本当に子供の為に動いているんです。ここまで親がやってくれて、兄弟姉妹もそれに協力してくれているんです。素晴らしいと思いました。

 

 

でもね、情報が少ないからなのか、サシャが性同一性障害になったのは、母親が妊娠中に女の子が欲しいと願ったからだとか、男の子は要らないとか、色々な事をしたからこうなったと批判されたそうです。酷いことですよね。全く、母親には責任はありません。たまたまの産物です。もしかしたら、その内に、人間の身体の解析が進んだら、この遺伝子部分が少ないから性同一性障害になるとか、遺伝子が多いからなるとか、解かってくるかもしれません。でも、決して、母親に責任がある訳ではないんです。酷い中傷だと思いました。そんな事を言うのは頭悪い奴らですよ。

 

学校に行ったり、バレエ教室に行ったりすると、どうしてもサシャは、男の子の服装をさせられてしまいます。産まれた時に身体が男の子だったというだけなのに、どうしてそう決めつけるんですかね。女の子だって言っているんだから、女の子として扱ってあげれば良いでしょ。何か問題があるのかしら。下らない決めつけで、人間を分けるのは辞めて欲しい。毎日のように、些細な事でサシャは傷つけられているんです。こんな小さいのに、何なんでしょ。助けてあげたいと思いました。

 

 

もっともっと、こういう性同一性障害という事が、身近で起こりうるんだという事を、情報としてあげて行かないと、社会は変わっていきません。学校の教育でも、教科書で取り上げるべきなんです。遺伝子は、たまたま、XXとXYの2つだけど、その中にも、色々な種類があって、時々染色体異常もあったりしてという事を、学ぶべきだと思いました。簡単に男と女っていう分け方は粗いんです。

 

サシャさんのドキュメンタリーによって、沢山の人が、こういう事があるのだという事を知ったと思います。もっと、沢山の人が知るべきだし、差別をしてはいけないと知るべきです。

 

 

私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。この映画は、出来れば、NHKとかで放送していただきたいくらいです。学校でも上映したら良いんじゃないのかな。映画館でやっていると、限られた人の目にしか入らないから、出来たら万人の目に入って欲しい。それくらい、今、必要な映画だと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「リトル・ガール」