舞台「365000の空に浮かぶ月」を観てきました。お正月の3日から、演劇が観れるなんて、そんな幸せな事って!その上、私の好きな波岡さんが参加している「乱」の舞台だなんてっ!まして最前列の真ん中だなんてー!という訳で、今日から、遊び始動ってーことでした。(笑)
ストーリーは、
平安時代、陰陽師という邪気を払うと言われている職業の人々がいました。陰陽師の家に生まれたにも関わらず、力を持たない男が居まして、その男は、自分の手下と共に、貴族を騙して、邪気を払ったように見せて、お金をせしめていました。今回も、その貴族の家の下男を取り込み、怨霊が取り付いた事にして、陰陽道にて怨霊を払い、お金を騙し取りました。しかし、今度は、その貴族が、本物の陰陽師を連れて来て、怨霊が取り付いたという”笛”から、本物と一緒に怨霊を払って欲しいと頼みます。実は、その貴族、ある者から最初の陰陽師が偽者と聞かされ、懲らしめようとしていたのです。そして・・・。
時は移り、明治時代、電車の中に不思議な動きをしている男を車掌が見つけ、怪しんでいます。この車掌、推理小説が好きで、不思議な話に目が無いんです。そして、その怪しい男が忘れて行った手帳を手にし、中を見た車掌は、その暗号に驚き、男を追いかけます。そして・・・。
時は移り、戦争が終わった昭和時代、帰還兵が露店で”石”を売っています。石など、誰も買わないのですが、いつまで経っても、売ることを辞めません。ある日、警察が、露店で事件の捜査をしていると、帰還兵が売っている石を見つけ、驚きます。それは、自分が戦地に行く弟に持たせた石だったからです。帰還兵に話しかけた警察官が知った、弟の行方とは・・・。
そして現代、あるプラネタリウムで掃除をしている館長に、ある男が話しかけます。昔からの知り合いのようですが、様子がちょっと変です。そして・・・。その16年後、新しい館長がプラネタリウムの掃除をしています。そこへ、見ず知らずの男が話しかけます。そして、月の石を手渡します。
というお話です。
これ、4部に分かれていて、この話が、前後して語られます。そして、全ての話に”月の石”が関わってきます。ある時は、月から落ちてきた石だと言われ、ある時は川辺で拾った唯の石だと言われ、石には、大した意味は無いのですが、その石が、長い年月、時代を移動して、人から人へ渡ってきたという事が解るんです。
そして石を持った男が語るのは、「月は、いつも同じ表情をしている。それは、地球の周りを廻る速度と月の自転の速度が合っているから。」という事なんです。いつも、自分の後ろは見せず、必ず、前を向いて、地球を観ているんだって事。決して、裏の顔は見せないんです。
人間、生きていれば、辛い事も悲しい事も、たくさんありますよね。そこで開き直って全部さらけ出してしまう生き方もあるのかも知れないけど、どんな時も、歯を喰い縛って、表の顔しか見せない生き方もあるんです。それが、美学って言うのかな。人に見せないところで苦しんで、人に見られる時は、平然とした表の顔だけを見せる。それって、今の時代、あまり無いのかも知れないけど、でも、大切なプライドだと思います。私は、出来れば、そう在りたいって思うなぁ。そんな事が見えた舞台でした。
私、波岡さんや斎藤工さん、福士誠治さん、大竹浩一さん、この4人の舞台って、初めて観たんです。とても楽しめましたよ。申し訳ないけど、まだ、あまり舞台慣れをされていないのか、アドリブは少な目に見えましたが、笑える場面もあり、考えさせられる場面もあり、良かったと思います。やっぱり、波岡さんがステキだったなぁ。
斎藤さんが、今のところ、一番人気なのかしら。私は、あまり分からないのですが、去年のブレイクした人の中に斎藤さんが入っていたので、斎藤さん狙いで観に来ている方が多かったのかも知れません。福士さんは、パトレイバーでも人気だし、私は、のだめカンタービレの時の黒木くん役が印象に残っていますねぇ。舞台は「サイケデリック・ペイン」で、初めて福士さんの演劇を見たのですが、あれも楽しめましたね。あの時は、まだ売れていなかった綾野くんとダブル主演だったしね。
大竹さんは、結構、色々な所に出演されているみたいなんですが、ゴメンナサイ、私、今回、初めて知りました。でも、舞台の経験は多いのかな。アドリブも出来るし、上手いなぁと思いました。波岡さんとアドリブしている時が楽しかったです。(笑)いつも頭を叩かれて、大笑いしちゃいました。
私は、この舞台、とても楽しめました。また、彼らの舞台を観たいと思います。今回のシナリオだって、もっと膨らませることが出来そうだし、面白い内容だから、また、内容を増やして上演して欲しいくらいです。次も観たいと思わせる舞台だったので、私は、お勧めしたいと思います。でも、人気が出てきてしまうと、チケットを取るのが大変かなぁ。でも、みんなに観て欲しいよぉ。困っちゃう。(笑)
舞台は、6日まで、あと3公演あるので、もし、行けるようでしたら、行ってみたら如何でしょうか。
ぜひ、楽しんできてくださいね。![]()
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