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看護教員応援ブログ

看護教員に役立つ記事、看護教員の頑張る姿を記事にしてお届けしています。

満期を迎えた定期預金。

ささやかながらも、未来への希望を乗せた利息。

明細に目を落とすと
そこには少しばかりの現実が顔をのぞかせていました。

 

312円の利息。そして、54円の税金。

 

税率17%・・・。


額としては多くないけど
コツコツと積み重ねてきた努力が、少しであっても
持っていかれる寂しさがありました。

 

まるで、昔話に出てくるお百姓さんのように
頑張って得たものが遠ざかっていくような

そんな気持ちになりました。

 

こういう現実を目の当たりにしては
最低賃金が上がった、昇給した、破格値の初任給・・
などのニュースもだいぶ霞んで見えてしまう。

 

でも、その分税金が搾取されるんでしょ、と。

 

もし、搾取される構造が変わらないのなら
サラリーマンという働き方には希望が持てない・・

となりますよね。

 

でも、大丈夫。

 

希望の光は、きっと見つかります。

 

副業という、新しい選択肢を考えてみませんか?

 

あなたが持っている資格やスキルは、会社のためだけでなく
誰かの役に立つ力になるはずです。

 

資格が何かは関係ない。

 

お金は全ての人にとって幸せな時間を過ごすための
最重要課題なのだから。

 

お金の仕組みを知り、自分の得意なこと、好きなことが活かせる
副業という冒険に出かけてみましょう。

 

搾取されるだけの人生なんて、つまらない。

 

共に学び、共に成長し、もっと自由に、もっと自分らしく生きる道がここにはあります。
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さあ、一歩踏み出す勇気を。きっと、新しい世界が待っています。

新人看護教員が陥りがちな講義の失敗、その理由はたった一つ。

「全部を伝えようとする」ことです。

 

初めての講義、教材を吟味し、熱心に準備するのは当然です。

 

しかし、骨折の看護を例にとると、
ギプス固定の観察点からセルフケアの方法まで、全てを教員が説明しようとすると、学生には響きにくい講義になりがち。

 

一方的な説明は集中力を奪い

講義がつまらなく感じさせてしまいます。

 

もし、そう感じたら思い切って
「全部を伝える」ことをやめてみましょう。

 

では、どうするのか?

 

まず
講義の柱となるポイントを
90分なら3つ、50分なら2つ程度に絞ります。

 

そして、講義の冒頭でそのポイントを提示し
なぜそれが重要なのかを学生自身が調べるように促す。

 

ここで大切なのは

完璧に調べさせることを目標にしないことです。

 

そもそも、全ての情報を網羅した講義など不可能なんです。

 

学生が主体的に調べ

一つでも「腑に落ちた」と感じることがあれば
それは記憶に残る講義となるでしょう。

 

余裕があれば予習課題を出し

学生の知識を底上げすることで
「腑に落ちる」度合いをさらに高めることができます。

 

調べきれなかった部分は
事後課題ではなく小テストの範囲にすることで
学生は主体的に学習に取り組むようになります。

 

新人看護教員のみなさん、
上手い講義とは、「全部を伝えようとしない」講義です

 

一度、このことを意識して講義準備をしてみてください。

 

きっと、新たな道が開けるはずです。
応援しています!

 

「先生たちの意見がバラバラで、どうしたらいいのかわかりません!」

 

新人教員として意気揚々と臨んだ実習指導。


しかし、ある学生から投げかけられたこの言葉は、

私の教員としてのあり方を大きく変えるきっかけとなりました。

 

当時、看護過程の刷新として新たなアセスメントツールを導入したばかり。
私はそのツールを使いこなしており、理論的な解釈も得意。

 

複数の実習先で、学生たちの看護問題の抽出や看護計画に対し
「それよりもこっちじゃない?」と
今思えば、自分の考えを押し付けるようなアドバイスを
繰り返していました。

 

ほとんどの学生が助言に従い、記録を修正していく。
その様子を見て、私は自分が大いに貢献できていると錯覚していました。

 

しかし、冒頭の学生の言葉は、そんな私の鼻をへし折った。

 

聞けば、一人の教員の指示で考え直し、書き直した実習記録を提出すると、別の教員からまた違う視点での指摘を受ける。

新しいアセスメントツールへの不安も抱えながら、何度も指導を受け、修正を繰り返すうちに、一体何が正解なのかわからなくなってしまったというのです。

 

そして
私がアドバイスした内容が、最初に指導をした教員と同じだったことが学生の怒りを爆発させる引き金となりました。

 

教員経験の浅い私は、学生に怒られるという事態に戸惑い、心外とさえ感じました。
他の教員の指導が的外れだったからだと、人のせいにして自分を振り返ることがすぐにはできなかった。

 

しかし、気づかされました。
私は看護の楽しさや喜びを学生に感じてほしくて先生を選んだのに今の姿は真逆を言っている。

 

しかも
学生と私たちのやり取りに、患者さんの姿が全く見えていない
看護問題の正解探しゲームをしているかのような、本質からかけ離れた指導になっている、と。

 

患者さんのことをよく知っているのは、私たち教員ではなく学生。


学生の考え方や捉え方に、絶対的な間違いなどありえない。

 

関連因子や診断ラベルのつながりを整理する助言は教員にできても、それが適切かどうかを判断するのは、私たちではなく、日々患者さんと接している病棟スタッフ。

 

そう思えるようになるまでには、少し時間がかかりました。

 

しかし、気づいてからは、
学生が誰からどんな助言を受けて今の思考に至ったのかを必ず確認。
患者さんへの看護の何に躓いているのかを丁寧に聞き出す。
そして、どうしても学生が納得できない場合は、
一緒に病棟指導者に意見を伺う

 

「学生の話をよく聞き、共に考え、必要であればよく知っている人の意見を仰ぐ」

 

至ってシンプルな指導方法ですが、教員なりたての私には欠けていた視点です。

自分ならばできる、と思いあがっていたから。

 

あの時、心外だとさえ感じた学生の言葉は、教員としての私を成長に導いてくれた貴重な言葉です。

 

今でも時々猛省した日のことを思い出し、学生にとって本当に貢献できることは何かを考え続けています。

患者さんを中心に据えながら。

 

新人看護教員で失敗続きで辛いというとき。
失敗は失敗にとどまりません。


もし、失敗続きで自信をなくすということがあっても
間違いなく「大丈夫」です。

 

人生には成功か大成功しかありません。
応援しています!

 

 

おおがです。

気づけば定年まであと数年。

貯蓄はあるものの
住宅ローンや2人の大学生の教育費を考えると、老後資金に不安が…。

定年後の再雇用で給料が減る中、
衰えていく体に鞭打って働き続ける未来を想像したら、虚しくなりました。

そこで一念発起。副業として大家業をスタートしました。

夫と合同会社を設立し、物件探しに奔走。

銀行融資にも苦戦しましたが、2ヶ月前に念願のアパート一棟目を契約

そして、先月から月収20万円アップを達成しました!

正直、副業を始めると決めたものの
1年後に本当に不動産収入を得られるとは思っていませんでした。

もちろん、自分たちの力だけでは成し遂げられなかったでしょう。

短期間でここまで前進できたのは
「妻社長メソッド」との出会いがあったからです。

このメソッドなら、
本業に支障をきたすことなく、

無理なく大家業を営むことが可能です。

本当にやって良かったと心から思います。

現在は2棟目の契約を目標に、日々邁進中

もしあなたが、

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一歩踏み出すほんの少しの勇気で、あなたの、家族の裕福が近づいてきます

看護学生は、
看護哲学に始まり
概念モデル、発達課題論、危機理論、死の受容過程理論、
ニード論、保健行動理論、ストレス・コーピング理論など
多様な理論を学びます。

 

しかし、紙面演習や実習における看護過程展開において
理論的解釈が十分に活用されていない現状があります。

 

組織的に特定の概念モデルを採用しているかどうかに関わらず、
せめて中範囲理論を活用した対象理解や
看護過程展開に関する活発な意見交換を

促すべきではないでしょうか。

 

例えば、脳梗塞発症7日目の患者さんに対しては
「障害受容過程におけるショック段階にある」
と解釈できるだけで、患者さんの心理状態を深く理解し
より適切な看護的関わりを検討できます。

 

しかし現場からは


「理論でアセスメントする必要があるのか」
「学生に理論的解釈は難しい」


といった声も聞かれます。


校内も含めて。

 

 

理論なしでも症状や身体的機能は理解できます。

しかし、ナイチンゲールが言うように
看護は「病気をみるのではなく、人間をみる」ものです。

 

だからこそ理論を活用すべきです。

 

理論に基づいた
アセスメント、看護過程展開、カンファレンスを通して
患者さんを深く理解し、より効果的な看護を提供できるよう
学生を導くべきです。

 

まずは一つの理論からで構いません。

理論に基づいたアセスメントができる看護学生を育成し、
患者さんの苦しみを和らげ、回復を支援していきませんか。

 

患者さんを救うために。

 

看護師の皆さん、副業で新たな可能性を拓きませんか?

看護師の仕事で培ったスキルや経験は
副業の世界でも大いに活かすことができます。

自己実現と社会貢献を同時に叶える
看護師が副業に向いている理由を6つご紹介します。

 

1. 利他的な視点と共感力:ビジネス成功の鍵

看護師は日々の業務を通して他者の立場に立ち
幸福を願う利他的な思考を身につけています。

副業はビジネスですが、利己的なビジネスは長続きしません。
相手のニーズを理解し、共感する力は
顧客満足度を高め、ビジネスを成功に導く原動力となります。

 

2. 自己実現欲求:質の高いケアの源泉

常に他者をケアする看護師は

自己実現欲求が強い傾向にあります。

副業は、まさに自己実現の場。

新たなスキルを習得したり
自分のアイデアを形にしたりすることで
自己肯定感が高まり、日々の看護ケアの質向上にも繋がります。

 

3. 計画的な貯蓄:起業への第一歩

看護師の給与水準は、他の職種と比較して高い傾向にあります。

生活や子育てをしながらでも

計画的に貯蓄しやすいといえます。

副業で合同会社を設立する場合、資本金が必要になりますが
看護師であれば比較的早い段階で準備できるでしょう。

 

4. 平日休日の有効活用:効率的な準備とリサーチ

看護師は、平日にも休みを取りやすい職種です。

副業の企画・検討に必要なリサーチや準備は
人が少ない平日に行うことで、時間を有効活用できます。

また、お子さんがいる場合でも
平日の時間を有効に使うことで

無理なく副業に取り組むことができます。

 

5. 向上心と学習意欲:ビジネス成長のエンジン

看護師は、常に知識や技術の向上に努めています。

 

認定看護師や専門看護師を目指したり
大学院に進学したりする方も少なくありません。

 

その向上心と学習意欲は

副業においても強力な武器となります。

ビジネスに必要な知識やスキルを積極的に学び
成長を続けることで、副業の成功に繋げることができるのです。

 

6. 社会貢献への意識:ビジネスの成功を左右する

副業を成功させるためには、社会貢献への意識が不可欠。

 

看護師は日々の業務を通して
何が社会にとって貢献となるのかを理解しています。

 

その視点を活かし
社会のニーズに応えるビジネスを展開することで
より多くの人々に価値を提供し

副業を成功に導くことができるでしょう。

 

看護師の皆さん
副業を通して自己実現を叶え
社会に貢献し、豊かな人生を送りませんか?

看護師としての経験を活かし
新たな可能性に一緒に挑戦していきましょう。


副業のノウハウをここから学びませんか?
無料プレゼントつきです

 

 

看護職の代表組織である
日本看護協会
日本看護連盟

 

看護教育では
大学
短大
専門学校 
高校の看護5年一貫コース
准看護師学校

 

資格では
保健師
助産師
看護師
准看護師

 

管轄行政機関も
厚生労働省
文部科学省

なんか、どこかだけでも
シンプルにできないのかな
この看護カオス界隈

 

「こんなに辛いのが看護実習なら看護師には

なりたくありません」


そう言い残し、自主退学をした看護学生がいます。

 

もちろん教員として話を聞き、気持ちを変える試みをしました。

でも、本人の思いが変わることはなかった。

 

希望を持って臨んだ実習で心が折れたんです。

期待と余りにも違う実習が待ち受けているなんて露にも思ってなかったから。

 

別の学生も同じ状態になりました。

こちらはもっと重症。

 

ある日、実習を連絡することなく欠席。


それ以降、学校に戻ってくることもありませんでした。

 

代わりに送られてきたのは診断書。  

「うつ病で希死念慮があり」

 

悲しいことに、そのきっかけは看護実習に行ったことです。

 

配慮と思いやりを核とするはずの

看護の現場で起こっていることです。

 

看護学生は
実習という本物学習を実りあるものにするために
周到な準備をしています。

 

実習目標の理解をして、実習施設のことを調べ
学生個人の目標を見出して臨む。

 

記録演習や実技演習に力を注ぎ
自分のことより患者さんのことを優先する
患者ファーストの期間にできるように。

 

そうして臨んだ看護学実習で心が折れる。

 

なぜか?


それはもうシンプル。

 

「自分という人間を否定される体験を

看護実習の現場で毎日味わうから」

 

これに尽きます。

心が折れる理由はそれだけです。

 

どういうことか?

 

例えば、
積極性を持ってほしいを建前に
申し出がないから、と最後まで学生を放っておく。
そして最終日に、

あれができてなかった、これができてなかったと畳み込む。

 

根拠は?事前学習はしてきたの?
と、今しかできないことの経験を最後まで奪う。

 

事前学習をしてきたのに、それが不十分だということで
見学や実施をさせてもらえない。

 

などです。

 

なぜ、学びの機会が奪われるのでしょうか。

 

まず
看護学生がたった一人の人間であることと
看護職としての継承者である
という当たり前のことが忘れられているから。

看護学生には、必死で育ててきている親や祖父母がいます。
片道90分以上もかけて看護師になるために学校や実習施設に
通っている学生もいます。

 

そんな学生たちを一人も取りこぼすことなく

看護師国家試験合格へと導き

社会へ送り出そうとしている私たち教員もいます。

 

そういうことが推し量られないからでしょう。

 

そして
教育の本質とケアの本質が忘れられている、
もしくは最初から認識されていないからです。

 

これらを認識していない方が

実習指導をするのは無理があります。
もっといえば、ケアをする資格もないと言えます。

 

なぜならば
看護実習である教育とケアには共通する要素があるから。

 

共通する要素、それは「成長」です。

 

かつて、ミルトン・メイヤロフは述べています。
ケアの本質には成長があることを。

 

そして、教育の本質
それは
人格の形成であり
社会の形成であり
自己実現であり
共育の機会であるのです。あえて「共育」とされています。


共育=教える者と教えられる者がともに成長する、ということ。

 

「成長」

 

ケアと教育の共通要素。

このことを前提とするならば

申し出がないからと学生を放置する、
処置がこれからあるのに、もしかしたらその学生は今後経験できないかもしれないのに、事前学習をしていないから、という理由で見学すらさせない、学生個人は頑張っているのに、それが自分の基準に達していないから、とダメだしばかりで経験の機会を奪う。

 

それをする人は、

ケアレベルも同じだということがいえるんです。

 

はっきり言います。

 

このような事象は
学生はおろか実習指導者としての成長ももたらなさい
無駄でクズな時間でしかありません。

 

看護学生を自主退学にするような指導しかできないなら
実習指導者になるのは止めた方がいいです。

 

看護師になりたいと希望をもって

看護学校へ入学した学生を否定し続け、
日本の看護師不足に貢献しようと頑張っている看護師養成所に
泥を投げていることと同じですから。

 

私たちは看護師を志している学生を
そんなことからは全力で守ります。守っていきます。

 

理想とする実習指導者はこちら

 

 

 

学生の希望に関する記事はこちら

 

 

多くの医療系の国家試験は2月に実施されます。

だから、7月に入ると残り7ヶ月余り。

 

多くの養成所(大学、学校)は8月は夏季休暇。

 

そして
9月を迎えると、残り5ヶ月余りという時期に
あっという間になるんですね。

 

知らない間に半年を切っているという現実。

 

9月には学生にもその自覚が出てきますが、
実習や試験が優先されるからでしょうか
7月のこの時期には不思議と残り時間や焦りを口にする学生はいません。

 

もちろん、実習も試験も大切です。

 

だがしかし、国家試験までの残り時間が1日1日と削られていることにも注力すべし。

 

そこで
以前お伝えした国家試験問題集の使い方が功を奏します。

 



こちらの記事で、問題集は3周解くことをお伝えしましたが
1周目の締め切りを7月末までに設けるのがベスト。

 

とにかく解きましょう。

 

なぜか?

7月末までに1周目を終了できた場合、
できなかった問題・苦手分野を早くつかむことができ、
残りの学習時間を有効活用できるようになるからです。

 

全ての実習が終わるであろう秋では遅い。

 

秋になってからの残り時間の短さと
取り組まなくてはならない分野の多さは
しんどさの倍増となる。

 

しんどくってどうしようもない、泣くしかないといった
学生を見てきた先生だからこそ言えるのです。

 

だから、この7月に先に焦るが勝ち。


その焦りは国家試験の勉強に落ち着いて取り組む
秋と冬をもたらしてくれます。

 

もう一度言います。

 

もう7月です。

 

国家試験まであと7ヶ月ちょっとですよ。

 

試験問題を作成している時、
「疾患の知識ばかりで、看護の本質を問えていない…」
そんな経験はありませんか?

特に成人看護学では、疾患のメカニズムや治療法に焦点が当たりがちで看護の視点が置き去りにされることがあります。

知識偏重の教育の弊害

解剖生理から症状、治療まで、網羅的な知識を詰め込む講義。
しかし、いざ実習に出た学生は教科書の「〇〇の看護」を読んでも、その意味を理解できなかったり、実践に結びつけられなかったりします。

これは
看護の視点が明確に示されないまま学生が知識の海に放り込まれているからです。

解決策:看護のポイントを「先に」提示する

解決策はシンプルです。

講義の冒頭で、疾患に対する看護のポイントを提示するのです。

例えば、COPDなら「安楽な呼吸の提供」が重要なポイントだと伝えます。

「そんなこと?」と思われたかもしれません。
しかし、重要なのはここからです。

なぜ「安楽な呼吸の提供」が重要なのか?

問いかけで思考を深める

学生に「なぜ安楽な呼吸の提供が重要なのか?」を問いかけます。

ありがちな答えは「息が苦しいから」「酸素が足りないから」といった表面的なものです。

そこで、さらに問いかけを重ねます。

  • 「COPD患者の呼吸困難は、なぜ生じるのか?メカニズムを調べてみましょう。」

  • 「肺炎による呼吸困難と、COPDによる呼吸困難は何が違うのか?」

  • 「COPD患者に安楽な呼吸を提供するために、具体的にどんなことを考える必要があるか?肺炎患者へのケアと何が違うか?」

これらの問いかけを通して、学生は疾患の病態生理に基づいた看護の根拠を深く理解し、教科書に書かれた表面的な知識を、患者に寄り添った実践的な知恵へと昇華させることができます。

COPDの例:問いかけの具体例

COPD患者への安楽な呼吸の提供を例に、具体的な問いかけのステップを見てみましょう。

  1. 最初の問い: 「COPD患者にとって、なぜ安楽な呼吸が重要だと思いますか?」

  2. メカニズムの探求: 「COPD患者の呼吸困難は、どのようなメカニズムで起こるのでしょうか?気道、肺胞、呼吸筋の働きに着目して調べてみましょう。」

  3. 疾患間の比較: 「肺炎や喘息など、他の呼吸器疾患による呼吸困難と、COPDによる呼吸困難は何が違うのでしょうか?それぞれの疾患の病態生理を踏まえて考えてみましょう。」

  4. 具体的なケアの検討: 「COPD患者に安楽な呼吸を提供するために、どのような看護ケアが考えられますか?体位、呼吸法、酸素療法、薬物療法など、具体的な方法を挙げ、それぞれの根拠を説明してみましょう。」

  5. 個別性の考慮: 「同じCOPD患者でも、病状の程度や合併症の有無によって、必要なケアは異なります。患者の個別性を考慮したケアを提供するために、どのような情報収集が必要でしょうか?」

これらの問いかけを通して、学生はCOPD患者の呼吸困難のメカニズムを深く理解し、根拠に基づいた看護ケアを実践するための思考力を養うことができます。

講義の締めくくり:教員による「腑に落ちる」まとめ

問いかけ中心の講義では、学生の理解度にバラつきが出ることがあります。そこで、講義の最後には、教員が学生の意見を整理し、疾患に対する看護の全体像を明確にする必要があります。

例えば、「COPD患者の呼吸困難は、気道閉塞や肺胞の破壊によって起こり、酸素化と二酸化炭素の排出が困難になる。そのため、安楽な呼吸を提供するためには、気道を開放し、呼吸筋の負担を軽減し、酸素化を促進するケアが必要となる。これらのケアは、患者の病状や合併症に合わせて個別化する必要がある。」といったまとめをすることで、学生は知識を整理し、自信を持って看護を実践できるようになります。

試験で「看護」を問うために

この方法を取り入れることで、試験問題も変化します。単なる知識の暗記ではなく、「COPD患者の呼吸困難に対する看護で最も重要なことは何か?その理由を述べよ」といった、思考力と判断力を問う問題を作成できるようになります。

実習と国家試験への応用

講義で培われた思考力は、実習や国家試験でも役立ちます。
患者の状態を的確にアセスメントし、根拠に基づいた看護計画を立案し、
効果的な看護ケアを実践する。

これこそが、私たちが目指すべき看護教育の姿です。

最後に

看護はクリエイティブな実践です。
教科書を丸暗記するのではなく、患者の苦しみに寄り添い

根拠に基づいたケアを提供する。


そのために、問いかけを通して学生の思考力を刺激し、看護の本質を深く理解させる。この方法をぜひ試してみてください。

あなたの熱意と工夫で、看護教育はもっと面白く、もっと深くなるはずです。


応援しています!