韓国デビューした日本のモノ(メロンパンとそぼろパン) | ゆうきの韓国スケッチブログ

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ソウルに住んで16年目の日韓夫婦。韓国の日常をつれづれなるままに文字や写真やイラストでスケッチしていきます。

人間というのはワガママなもので、
自分で望んで韓国に来たくせに
「韓国にはアレがないコレがない」とついつい無い物ねだりをしてしまいます。

韓国在住の日本人が懐かしがる食べ物はいろいろありますが、
間違いなく上位にランクインするのが「日本のおいしいパン」
皮肉なことに韓国にきて日本のパンのクオリティがいかに高かったのか
はじめて痛感することになります。
(もちろんここ数年で韓国のパンのレベルも飛躍的にUPしていますが)

なかでも「あれが食べたい!」という声をよく聞くのが
メロンパン
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*プライバシー保護のため、顔の一部にモザイク処理を施しております。



そう意外なことに韓国にはメロンパンがないのです。
アンパンやクリームパンは日本と同じものがあるのに、です。

その代わり韓国のパン屋さんにはメロンパンそっくりの疑似パンがあることをご存知でしょうか?
それがこちら...。
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そぼろパン(소보로빵)です。

半球形のパン生地の上にポロポロカリカリのクッキー生地が乗っており
パッと見、メロンパンとものすごく似ています。
ちょっと出来損ないのメロンパンと言われても信じてしまいそうです。


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ちなみにこちらが正真正銘の日本風メロンパン(提供はおなじみ青い鳥)。


それにしても...です。
「そぼろ(소보로)」というのはどう考えても日本語。
しかし、僕は韓国に来るまで例のパンを見たことがありませんでした。
ところがそぼろパンは韓国のパン屋には必ずあると言っていいほど、
超メジャーな菓子パンなのです。

なんで日本にもないようなパンが、韓国に、しかも日本語の名前を冠して売られているのか?

長い間疑問に思っていたのですが、
ちょっと調べてみたら、日本にもあったのですね、そぼろパン!

しかし、特定の地方の非常に限られた場所でのみ細々と作られているに過ぎないようで...。
しかもどっちかというと「懐かしの味」に属する類いのパンらしく、
昔は作ってたけど今は製造してない、というところも多いようでした。

考えるに、韓国で売られている「そぼろパン」のルーツは間違いなく日本でかつて流通していた同名のパンなのだと思います。
日本でも高度経済成長時代以前にはそこそこ売られていたのだけど、
時代の流れの中でだんだん廃れてしまい、今や絶滅危惧種のマイナーパンに成り下がってしまったのではないでしょうか。

しかし、そんな不遇なそぼろパンも誰かの手によって韓国にもたらされるや、
(理由はよくわかりませんが)
これが日本では想像もできないほどの人気を勝ち取り、
みごとメジャー商品の座を獲得するに至ったというわけです(たぶん)。
これはまさに大学デビューならぬ、韓国デビューした日本の商品と言えるでしょう。

こんな風に
「日本ではイマイチなんだけど、韓国では大人気!」という日本のモノはいくつかあります。

例えば「ドッヂ弾平」という1990年代の日本アニメ、
日本ではそこまでメジャーな存在というわけでもないですが、
韓国では"피구왕 통키"というタイトルで放映され、
当時の少年少女の間で大ブームを巻き起こしました。
韓国のアラサー世代にとっては忘れることのできない懐かしのアニメなのです。

映画やアイドルなんかを見ても、
本国ではマイナーなのに外国ではメジャーという例は枚挙にいとまがありませんよね。

出自はどうあれ、自分が華を咲かせられる場所を見つけたという意味で
そぼろパンはとっても幸せなのだと思います。
そして、今パッとしない人生を送っている人でも、
ひょっとしたら自分の魅力を100%発揮できない環境にいるだけなのかもしれませんね。


ということで(どういうことで)
最後に「ドッヂ弾平」の韓国語版オープニングを貼っておきます。
ためしに知り合いの韓国人(アラサー世代が望ましい)に見せてみてください。
きっと"통키다!!"と熱い反応が返ってくると思います。