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10歳の子どもたちに対して、興味深い実験が行われました。



子どもたちを3つの雰囲気を持つクラスに振り分けて、同じ課題を行わせるというものです。



3つのクラスには、一人ずつ3人の先生が担当します。



そして3つのクラスとは、次のような雰囲気を持ったクラスです。



1つは専制型のクラス



先生が独断で意思の決定を行い、子どもたちに命令を下すクラス。



2つ目は、民主的なクラス



先生が子どもたちの意見をよく聞いて意思決定をするクラス。



3つ目は、放任型のクラス



意思の決定を子どもたちにすべて任せきってしまうクラスです。



同じ課題に取り組んだ各クラスの子どもたちですが、それぞれ違う結果になったとか。



一番、課題をこなすのが早かったクラスは、どのクラスだったと思いますか?



専制型のクラスなんだそうです。



そして課題をこなすのに時間がかかったのは



放任型のクラスです。



先生は全く指示もしないで、子どもたちのやりたいようにさせていたので、課題がはかどらず、時間がかかってしまったのです。



では、子どもたちの満足感が高かったクラスは?



それは民主的なクラス



それについてその実験について述べた本は、このように示しています。



課題の内容を子どもたち全員に伝え、みんなが協力しながら仕事を進めました。先生は自分も仕事に加わり、すべての子を平等に扱い、みんなで励まし合い、ほめあいました。

その結果、仕事はとてもはやく終了し、子どもたちの満足度も高いことがわかりました。



それに対して放任主義のクラスでは、仕事もはかどらないのに加えて、満足度も低かったらしい。



では、専制的なクラスは?



そのクラスでは、課題の内容を知っているのは先生だけで、子どもたちは与えられた課題だけをこなすことに専念させたようです。



そして課題をうまくこなせた子は、ほめました。しかし、できなかった子は叱る。



先にも述べたように、このクラスの子たちは課題を早くこなしたのですが、それと同時にある問題を抱えたようです。



どのような問題でしょう?



このクラスの子たちは強い攻撃性を持つようになったんだそうです。しかも、その攻撃はグループ内の1人に集中する傾向がみられたとか!



それについて、本には、こう説明しています。



本来この攻撃は、絶対的な権力を持って自分たちを振り回した先生に向けられるべきものです。

しかし、先生とは圧倒的な力の差があるので、自分たちよりも力の弱い一人に矛先が向いたのです。ちなみにいじめられた子どもがクラスから抜けると、また別の子が攻撃されるようになりました。



もしかすると親御さんの立場からすると厳しく叱ってくれる先生を望むということがあるかもしれませんが、それによって子どもの間で問題を増やすだけだとしたら?



おそらく民主主義という雰囲気の中で、育った子はその雰囲気が芯から身についているはず。



だから、専制的な先生に対しては反発を感じてしまう。



そして、それはいじめへと進み・・・



ちなみに、成績はいかがでしょう?



親はどちらかというと専制型クラスのように怖い先生、厳しい先生を望みがちです。民主型クラスのように子どもたちと親しげにふるまう先生には威厳が感じられず、子どもを預けることを不安に思うようです。

しかし、成績はどちらも同じように上がるようなので心配は無用キレない子どもにしたいなら、民主主義型の先生の方がいいのではないでしょうか?



これを知って、お子さんをどのタイプの先生にあずけたいですか?



専制的な先生? 民主的な先生? 放任主義的な先生?



もちろん、アドラー心理学的には民主的な先生が望ましいと考えます。



参考図書

親で決まる!キレない子ども デキる子どもの育て方 (ソフトバンク新書) 保坂隆著