(対象読者:高校生・大学生・新社会人)

人に何かを伝えるときは、何を言いたいのかを相手が理解できるように伝えなければなりません。
そのためには、少しトレーニングが必要です。
そして、伝えたいことの理由もしっかり伝えなければなりません。
それが、文書でも口頭でもです。
特に、不特定多数の人が目にする公の場やビジネスや学術論文、入試論文ではなおのこと大切なことです。

なぜかと言うと、何かを伝えるということは相手に情報を渡して行動して欲しいという意図があるからです。
伝えても、相手がなにも感じず行動しないのであれば壁に向かって伝えているのと同じことです。つまり、ひとり言と同じです。
日本語には省略が多く頻繁に使用されています。
正しく伝わらないことや誤解されることがあるためにわかりやすい伝え方が必要なのです。

相手にわかりやすく伝えるためには、ルールがあります。
そのルールにのっとって伝える努力をすれば、おおむね伝わるでしょう。
もちろん、伝達する内容が伝える相手にとって適切かどうかは大きな要因になります。
例えば、財務諸表の説明を小学生に説明するのは不適切でしょう。
また、消化器外科で使用する大腸カメラの使い方をプロのカメラマンに説明するのも不適切でしょう。

ではそのルールとはなにか?こうです。
それはただひとつ、「伝えたいことは何か」と「その理由」をセットではっきりと簡潔に伝えることです。
ただそれだけです。
正しい根拠に基づいた理由をたくさんあればあるほど信頼度は高まります。

悪い例として、新聞の社説を見ていただくとよくわかります。
「結局何が言いたいの?」「見出しにはそれらしきことが書かれているが文中に明言されていない」「それで?」と疑問符がつくと思います。
そのような何がなんだかわからない文章に気づくと思います。
もしかすると、なんら疑問に思わない人がいるかもしれませんが。そのような人はかなり知能指数が高い人でしょう。理由は、知能指数が高い人は推測力が高いからです。推測力が高い人はほとんどの文章の解読を得意とするからです。

日本人は推測、憶測、推理が得意な人種らしくかなりの省略型でも伝わることが多い。
ちなみに、英語は省略度合いが日本語に比べてかなり低いことがわかります。
英作文を作ったり、英語論文を作成している人ならば痛感しているはずです。

ひとつのトレーニングとして、批判的な目で相手の言っていることを理解することがあります。。
意見を何も考えず鵜呑みにしてはいけません。
そのようにして、自分の発言も批判に耐えられるものにしなければなりません。
そうすれば、あなたが言いたいことは相手に伝わりやすくなるはずです。


冒頭に書いた具体的なトレーニング方法は下の参照図書をご覧いただけるとわかりやすいです。


  ※今回は論理構造やトレーニング手法についてはほとんど言及しておりません。
   かなり簡略化してわかりやすくまとめたつもりです。
   わかりにくければご質問お待ちしております。
   ご批判もお待ちしております。


(参照図書)
論理的に考える方法(小野田博一)
論理的に話す方法(小野田博一)
考える技術・書く技術(バーバラミント)
考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法(山嵜康司)
論理力を鍛えるトレーニングブック意思伝達編(渡辺パコ)
ロジカルシンキングのノウハウ・ドゥハウ(HRインスティテュート)
やさしいディベート入門(松本道弘)