短歌 【 森の深くで 】やまびこはきつと近くに隠れをりきみの視線に恥ぢらふばかり目をとぢて鳥の鳴くこゑ聴きをればわが身も木々のひとつのごとく川のせせらぎに乗せたる口笛が森の木霊とカノンを奏づ枝揺らす風がわづかに溢れゐてこころの穴を吹き抜けてゆく誰かしらいつかわたしに気づくはず声はどこまで届いてますか