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骨肉腫女子の今を生きるブログ

骨肉腫と12年付き合っています。(02年〜)
転移の数は数知らず…。
それでも今与えられた生を全うしたい。
それが私を生かせてくれた人たちへの感謝の
しるし。

そんな私のブログです。
色々関係ないことも全て、
骨肉腫の私が感じたことを書いていきたいです。



お腹の手術は開腹手術。

今回はいつもの消化器外科チームとは別に肝臓チームにも入ってもらったようです。

(さすが研究の大学病院…細分化がすごい…)


結局13時前に病室を出発し、
夕方遅くに帰ってきたようです。



手術台に横になってから、
主治医の先生に、ずっと気になってたことを聞いてみた。


「このタイミングで手術してよかったのかなぁ…(次が出てこない?抗がん剤もっと叩いてた方がよかった?)」


そうしたら、

「いいんじゃないん?
どっちにしろしっかり取ってくるから。」

と言ってくれました。

ここでもツーと涙が出てしまい…

「よろしくお願いします。」と眠らせてもらいました。



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その後の回復は順調で、
次の日から歩き、
術後一週間の今日、無事退院しました。

硬膜外の麻酔が、右上部分しかきいてなかったのは今回びっくりしたけど…

道理で手術から目覚めて痛かったわけだ( ̄▽ ̄)


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結局、お腹を開いたところ、
二箇所を取りました。

副腎は更に大きくなって8センチくらい。

このタイミングで取ってよかった。
一ヶ月遅かったら無理だったかもしれないとのことでした。

また、
消化器外科のチームがいつも相手にしている消化器原発の悪性腫瘍と違い、
骨肉腫は膜を作るので、まわりに広がりづらいとのこと。

つまり、腹膜播種であろうと、転移巣をパチリと取れるということのようです。



私がお世話になっている大学病院では、
消化器外科チームは、骨肉腫の転移の手術をしたことがありません。


だから、とっても慎重です。というか、やりたくなかっただろうなと思う。
彼らの頭には、自分たちの消化器専門の経験に基づいた方針があります。



だから、今回の手術は先生たちにも発見だったらしく、

「骨肉腫の場合、お腹に転移しても、わかったら早めに取りに行く(術前に抗がん剤をするとしても回数を決めて延ばさず)」

と経験になったようです。


私も、
発症から12年目にして、
「骨肉腫には手術が一番有効」ということを再認識しました。



これから何が起こるかはわからないし、
今は現状維持を目指すのみだけれど…

患者の私自身も最後まで諦めたくない。

yukie

次の消化器外科の診察に行くと、

「手術決まったよ。18日ね。」

となりました。よかったー!

「で…入院はちょっと突然なんだけど…あさって…」


えー!仕事仕事!!!汗

ずらしてもらおうかと悩んだけど、
前回は手術が遅かったため小腸の腫瘍が腸壁を破って腹膜内に顔を出してたから…

一番早い手術日の提案に異論はなしでした。(もちろん母も!)

でも、きっと診察より先に決まってただろうし、
電話で入院日くらい伝えてくれてもよかったよね…(・ω・)ノ
そうすれば私も計画的に仕事の引き継ぎできたのに…


と、ちょっとここでぶちぶち…(-_-)

入院してからは、
肝臓部分のはっきりしない影を調べるため、エコーをしました。

どうやら肝臓内には新たなものななさそう…ホッ。


一つ一つクリアになっていくことは、
私にとっても、家族にとっても、
とても安心しました。




なにより、医者として信頼できる主治医に囲まれての手術は、とっても心強い…



先生とのコミュニケーションがどんだけ患者の心や体に影響してるのか…


その重要性をわかっている先生は少ないけど…
わかってても実践できなかったり、めんどくてしない人の方が多い。

つまり、いい医者は一握り。


yukie


消化器外科の主治医は、

「手術するにしても肝臓を切るから、大きな血管も多く、大きな手術になる」

「開けても他にたくさんある可能性もある」

「もしやるとしても、今後何度もお腹は開けられない。どのタイミングがベストか。もう1クールやるか」



などいろいろ言うから、戸惑ってしまいました。


母が用事で診察室から出たときに、

「何が正しいかわからないよ」
と先生に言ったところ、

「どうしたい?」
と聞かれました。


私は泣きながら…
「可能なら、できるだけ長く、自分らしく、延命したい」
と伝えました。


もし手術しなかったら…
「肝臓の血流が悪くなって足が浮腫んんで歩きづらくなる。
腸間膜の腫瘍に関しては、腸を圧迫したら食べられなくなる。」
だから、
「可能なら急速に大きくなっている二箇所の腫瘍摘出手術をしてあげたい」

と言ってくれました。



私がどう自分の人生を過ごしたいか、
を伝えて、それに合わせてなんとか手術をする方向に動いてくれる先生を、とても頼りに感じました。


私の希望は一つです。

少しでも長く、自分らしく生きて、大切な人たちと過ごすこと。



…診察室から泣きながら出て来て、母親にその話を伝えたところ

「うん、そりゃそうだ!真っ当な希望だ」

と、たんたんと言われ…バッサリ…

私は勇気を出して泣きながら先生に伝えたのに…
言葉に出した時点で、私の人生の期限が近いことを認めてしまったように感じて辛かったのに…



母親って、
ほーーーーーんとうにタフですよね!!!
最後には、

「悪いところは切って取ればいいんよ!」と。


一生勝てない…このパワフルさ…


でも、だからこそ私も前を向いていられる。


「そうだね^_^取れたらいいね」

と同意しました。

yukie