読書習慣 2024-7~9 | 美味しいお酒を呑むために

美味しいお酒を呑むために

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2024-7     4月1日のマイホーム   著:真梨幸子

今日〈エイプリルフール〉に起きた惨劇は、すべて噓!?
衝撃の結末が待つ、ノンストップ“家(イエ)ミス”×イヤミス!

東京都S区の分譲住宅「畝目4丁目プロジェクト」。
念願の新居に胸膨らませ引っ越してきた住人たちだが、ある家から死体が見つかった。
この土地にはかつて、昭和30年代に往年のスター・未唯紗英子が建てたアパートメントがあり、大量殺人事件が起きたという噂が――。
土地の因縁か、事故物件か。
 
クセのある女たちの軽妙なやり取りが楽しくて、さらっと読めるエンタメ小説。
とても面白くてすぐに読み切ってしまった。
今回の真梨さんは、嫌ミス度低め。
東京のいわく付きの土地に建てられた5軒の家に、それを知らずそれぞれの家族が引っ越してきた。
割安ゆえに判断を急ぎ過ぎたのか、徐々に明らかになっていく不都合な真実。駅からの距離が遠く、交通の便が悪く、近くにお店がないものの変電所はあるという立地のまずさ。さらにご近所付合い。引越の挨拶品にエルメスの付箋1万円を選ぶご近所さん。距離感がやたら近いご近所さん。次第にイライラが募ってくる。
うちの息子も、新築戸建てを買おうとしているみたいだけど、この本を読むと、ちょっと躊躇するかも(笑)
 
 
2024-8   百花  著:川村元気
川村元気さんの「四月になれば彼女は」が映画になることになって、その主題歌が藤井風。
一昨年、同じく川村元気さんの「百花」が映画化されたのでそちらを先に読んでみることに。
「あなたは誰?」
息子を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく息子。
ふたりには忘れることのできない“事件”があったーー。
現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。
大晦日、実家に帰ると母がいなかった。
息子の泉は、夜の公園でブランコに乗った母・百合子を見つける。
それは母が息子を忘れていく日々の始まりだった。
認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。
ふたりで生きてきた親子には、どうしても忘れることができない出来事があった。
母の記憶が失われていくなかで、泉は思い出す。
あのとき「一度、母を失った」ことを。
泉は封印されていた過去に、手をのばすーー。
現代において、失われていくもの、残り続けるものとは何か。
すべてを忘れていく母が、思い出させてくれたこととは何か。
 
映画『百花』のキャストの菅田将暉さん、原田美枝子さん、長澤まさみさんを思い浮かべて読んでいた。
2人だけで生きてきた母と息子。 お互いの深い愛情がじわっと感じられるお話でした。だけど、 お母さんの不倫、息子を一時でも捨てて男に走ったことには、びっくり。1ミリも共感できないし、そんなときもあるよね?なんて絶対に思えない。
そんなひどいことを母にされたのに、母一人に育てられた息子は母に優しい。
母は認知症でなんでも忘れていくけど、息子は母との想い出も、捨てられたことも忘れられない。どうするその気持ち。
私も認知症の親をみてきたけど、今、長生きの世の中だから、親が認知症になる人はいっぱい。そうなったらどうする?と考えさせられるお話ですよ。
 
 
で、Tverで、映画「百花」が観ることができたので、本を読んだあとにすぐ観てみた。
原作を読んでから観て良かった。1冊の小説を2時間ちょっとに収めるのだから、どんどん話が進む。原作読んでないと、深いところまで理解できないかも。
川村元気さんの今度の作品は、「四月になれば彼女は」で、映画を自分で監督。
原作を読まないで映画に臨もうと思ったけど、やっぱり原作を読んでから映画を観ることに決めた!
 
 
2024-9  ほっこりミステリー
著:伊坂幸太郎、中山七里、柚月裕子、吉川笑梨
①亭主関白の真逆を体現する男・兜。息子も恐妻も知らない、彼の本当の職業は…殺し屋!?凄腕の殺し屋・兜が登場する、人気シリーズ(「BEE」/伊坂幸太郎)
②故郷の自然と思い出を守りたい。そんな夏美の前に現れた、不思議な男。彼の正体は…?田舎を舞台にした心温まる物語。(「二百十日の風」/中山七里)
③大人気、佐方検事シリーズ最新作。相次ぐ郵便事故に目を留めた佐方は、ありえない秘策で事件を解決する!?(「心を掬う」/柚月裕子)
④今回の名探偵は…著者人気シリーズ「アゲハ」から飛び出した、ハラマキ捜査官の愛娘・菜月(8歳)。驚きのトリックを描く!(「18番テーブルの幽霊」/吉川英梨)
大人気作家オール書き下ろし、“人の死なない"ミステリー。心にしみる、とっておきのアンソロジー。
 
ほっこりミステリー、人が死なないミステリー、心に染みるミステリー・・・・ミステリー好きには物足りないかも。
ミステリー特に好きじゃない私も、もっとドキドキして読みたかったかも。ミステリーにほっこりはいらない(笑)