
今回はスライ&ザ・ファミリーストーンの「暴動」。
今、巷のCD屋さんではウッドストック特集をしていて
このアルバムもよく見かけます。
こんなに荒々しいタイトルですが、
聴いてみるとあまり派手さは無い。
前作の「Stand!」と比べると落ち着いていて、むしろ暗い雰囲気。
ホーンが前に出ることはなく、
ワウのかかったギターや鍵盤の淡々とした演奏が印象的。
しかしそんな中に脈々と主張するグルーヴがあります。
裏拍が強調されつつも自由に動くベースライン。
あとなんと言っても「Family Affair」などでの
リズムボックスの使用が特徴的。
スライ&ザ・ファミリーストーンは
男女、そして黒人白人混成のバンドでした。
まだ差別が当たり前だった当時、
それは非常に珍しい光景であったとともに
批判の対象にもなりました。
その結果、スライ・ストーンは精神を病み、薬に溺れ、
バンドも崩壊の危機に立たされていた。
これはそんな時期の作品なのです。
最近では2006年、グラミー賞授賞式の会場に
金髪モヒカンサングラスに銀ラメスーツ姿のスライが登場し、
「I Want To Take You Higher」を演奏。
だけど1曲さらっと歌ったら
さっさと退場してしまったところを観ると、
やっぱり彼はあまり人前に出たくないのかなぁ、
なんて考えてしまいました。
去年、初来日してたのにライヴ行きそびれたのが
だいぶ悔やまれます!