恋する旅女 世界をゆく
アイドル小林(のぞこ)が、この度、本を出しました。
29歳で会社を辞めて、
1年間の旅に出たその旅行記です。
あれは、2010年だったか・・・
ある日、アイドル小林(のぞこ)は言った。
正直私は驚いた。
私も旅行は好き。
時間とお金があれば、
いろんなところに行ってみたい。
でも、私にとっての旅行って
家族や友達とワイワイ言いながら、
その土地の景色を楽しみ、美味しいものを味わい、
のんびり~ゆったり~
エネルギーチャージして、
あぁリフレッシュできたね~と
また日常に戻る束の間の休息という感じ。
のぞこがこれからしようとしている旅は、
休息なんてものじゃないよね?
矢継ぎ早に質問してしまった。
いや、別に否定するわけではなく、
素朴な疑問。
すると、彼女はキッパリと言った。
その時、心の中でこう思ったの。
いやいや、
人には人の考え方がある。
彼女が決めたなら行くべきだ!
人生、しなかったことへの後悔は
年を追うごとに大きくなるから。
そして、2011年の年末
29歳の彼女は、バックパックを背負って日本を出た。
今回、その旅行記が出版されたわけだけど、
読んでいるうち、思い出した。
旅を終えて帰ってきた時にのぞこが放ったひと言を。
↑実際、日に焼けて、髪も伸び、見た目も野生化していた
このオス化の意味がすごーくわかった。
当然のことなら、1人旅は、
何から何まで自分でやる。
その日の予定から、宿も決め、
危険な目に遭わないように、
神経もとがらし、気も張って・・・
そんな生活1年間も送っていたら、
嫌でもオス化もするだろう!
のぞこであれだけオス化してんだったら、
私なんて・・・
完全な男になっていそうだ。
いや、私にはできないわ。
そして、たぶん、この先もすることはないだろう。
サバイバルはいやよ、
リラックスしに行きたいんだもの。
だから、私は読んでいてとても面白かったわ。
決して自分では味わうことのできない旅が
そこにはたっぷり描かれていたから。
へぇ~。
1人旅って決して孤独との戦いだけじゃないのね。
ステキな出会いもたくさん用意されてる。
(残念ながら恋愛ではない)
いろんな旅人と出会い、
束の間の交流を楽しむ様子は読んでいて
温かい気持ちになった。
でもね、切ないのは、
旅での出会いは、すぐに別れが待っていること。
それが私にはやるせなくって・・・
本を握りしめながら、呟いてしまう。
わかってるわよ!
だから、私は1人旅なんてできないんだって。
この本、
1人旅の好きの若い女の子が読んだから、
きっと共感すると思うわ。
でもね、私世代の1人旅とは無縁の・・・
そう私みたいな女の古にも是非読んで頂きたい。
あぁ、こんな旅もあるんだなと思えるから。
コールドシャワーを浴びたり、
ぼったくりタクシーと揉めたり、
ハチの巣の横を息を潜めて通過したり、
読んでいる中、
ハラハラドキドキ、
自分じゃできない旅が味わえるから。
恋する旅女、世界をゆく ――29歳、会社を辞めて旅に出た (幻冬舎文庫)/幻冬舎
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台所に立ちながら、電車の中、次女の付き添いで行った耳鼻科の待合室で、夢中になって一気に読みました。なんだか若いころ、椎名誠の怪しい探検隊シリーズ夢中になって読んでいた頃を思い出した。この本には、1年の旅の中での3ヶ月が書かれているの。東南アジアとインド。それだけで、400字詰め原稿用紙727枚分の分。どれだけエピソード盛り沢山?面白い話ばかりじゃない。自然を前に著者が感じたこと・・・ミャンマー編は泣いた!泣かされた! 耳鼻科で隣の子どもに思い切り顔覗かれたくらいだったわ。