自分再生への手術 入院編(2)入院当日
からのつづきです。
いよいよ入院の日を迎えたわ。
仕事で忙しい夫に代わって、
子供たちが病院まで付き添ってくれたわ。
病院に入ると、長女が言った。
ほんと、そう言われてみれば、そうね。
天井も高く、通路も広くて、まるで空港みたいだわ。
窓口に大きく番号がふられているのも、
空港のゲートに見えてくるわ。
入院窓口付近は、さらに空港度がアップした。
皆、入院セットのキャリーバックを手に歩いているから。
思い出すわ~。
その昔、制服に身を包み、空港を闊歩していた自分を・・・。
そんな思い出に浸っていたら、
私の受付番号が呼ばれたわ。
一か所に集められた私たち入院患者+付添者は、
まるで同じツアーに参加するツーリストみたい。
添乗員さん、あっ、違った!
係の人について、エレベーターに乗り、病棟へ。
そこで別の係の人が、私にこう言ったわ。
なんですって? 個室にUG(アップグレード)?
と、私がガッツポーズしたと思ったら、大間違いよ!
喜ぶどころか、少し不安な表情を浮かべているじゃないの。
広い個室に案内されても・・・
はしゃぐ子供たちとは対照的に、
私はため息さえついていた。
それは、係の人が部屋を出るまで変わらなかった。
ようやく、係の人が部屋を出て、
そこで初めてガッツポーズよ!
そんな母の豹変ぶりに、子供たちは理解できない様子だった。
いやね・・・
客室乗務員時代の経験がね、私をそうさせたのよ。
そうよ、ビジネスクラスを担当していた時よ。
まずお客様が搭乗する前に、必ず目を通すのが、
ビジネスクラスの乗客者リスト。
意地悪な乗務員(あっ、私のこと?)は、
まずは、名前の横に記された『UG』と文字を探す。
そして、UGのお客さんが、
どういうパターンで搭乗してくるか・・・目を光らせていたわ。
UGのお客様には、いくつかのパターンがあるんだけど・・・。
UGの客① 素直に喜ぶパターン
こんなお客さんは、微笑ましく、
いくら意地の悪い(だから、私?)でも、
分け隔てなくサービスしちゃう。(当たり前だろ!って?)
UGの客② 最初からビジネス気取りの客パターン
UGの分際で、あたかも最初からビジネス面して、
当然のように、ビジネスのサービスを要求してくるタイプ。
意地悪な乗務員(私だよ!)は、
その態度に、心の中で毒つきたくなる。
UGの客③ プライドが邪魔をして素直に喜ばないパターン
ホントは、UGされて嬉しいのに、
わずかなプライドが邪魔をして、
素直に喜びを表せないタイプ。
そうなの!
私ったら、わずかなプライドが邪魔して
素直に喜ぶの恥ずかしかったのよ。
許して頂戴!
さて、子供たちも帰り、誰もいなくなったら、
そんなプライドどこかにいったわ。
すぐにパラマウントベッドに寝転び、
上げたり、下げたり・・・個室を満喫よ!
あぁ~個室最高ね~!
ところが、根が小心者の私。
コツコツコツ・・・
病室に足音が近づいてくると、すぐに姿勢を正したわ。
だって、散々、UGなのに何様だよ的お客さん
見てきたから!
自分はそうあってはいけないって!
そして、また病院の人が出て行くと、
ソファにふん反り返り・・・
コツコツコツ・・・
この足音で、またUGして頂いたことを忘れていない
謙虚な患者を演じる。
その日は、入院初日、
まして、明日は手術ということで、
「病棟を案内します」だの
「麻酔科に今から行ってください」だの
「診察室に来て下さい」
入れ替わり立ち替わり、人が出入りして・・・。
その度に、超寛ぎモードから謙虚モードに切り替えなきゃで・・・
大忙し!!
こんなことなら、
カーテンで仕切られた4人部屋の方が寛げたんじゃない?
と思いながらも・・・夜は更けて行った。
そして、夜。
と少し不安になったものの、
昼間のモード切り替えで、
すっかり体力を消耗した私は、疲れていたみたい。
あっという間に眠ってしまったのであった。
自分再生への手術 入院編(3)いよいよ手術!につづく~
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今日から下の子の学校が始まりました。昨日の夜から、母は緊張。忘れ物ないか、宿題大丈夫か?夏休みに入った頃は、「早く学校始まってくれ~」と思うのに、昨日は「あと1週間、夏休みがあればいいのに」なんて思ってしまいました。親子とも夏休みモード抜けるまで、しばらく時間がかかりそうです。