女三人 加計呂麻島への旅(3)ゆき姐と不思議な夜 | あたし・主婦の頭の中

女三人 加計呂麻島への旅(3)ゆき姐と不思議な夜

女三人 加計呂麻島への旅 プロローグ

女三人 加計呂麻島への旅(1)出発の朝

女三人 加計呂麻島への旅(2)奄美~加計呂麻島へ

の続きです。


挨拶も早々、女将のゆき姐が私たちに聞いた。


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普通こーゆー場合、お風呂に先に入って、

さっぱりしてから食事、そして、疲れたら寝る

というのが宿での夜のパターンかもしれない。


でも、今回、女三人で旅行が出来ると決まった時、

私は真っ先にこう思ったのだ。


「これで、久々にゆっくりお風呂に入れるんだわ!」


ホント、下の子が生まれてからというもの、

私にとって入浴はリラックスタイムとはほど遠いものとなった。


にぎやかなのはいいのだが、

毎回、繰り広げられる狭い風呂場での

音声多重歌合戦に私は寛ぐ暇さえない・・・。


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旅先で私は久々にゆっくりお風呂に入るのよ!


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だから、食事前にバタバタ入るより、

後でゆっくりお風呂に入りたかった。

それにとてもお腹が空いていた。


のん!  子育て母の我儘、聞いてくれる?

のんにさりげなくサインを送る・・・。


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「あ・・・先にお食事頂いてもいいですか?」

のんが何かに怯えながら(って私?)、ゆき姐にそう言った。



あたし・主婦の頭の中 エミィさんとのん


のんが言っていた通り、ゆき姐の宿では

食べきれないほどのご馳走が出た。

                     ↓3人前はある煮物 これ1人前

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エミィさん  はお酒が進む。


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一升瓶を持って、グラスに注ぐには重いからだろう、

一升瓶はホルダー?(サーバー?)にセッティングされていた。


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そのサーバーを使って、

宿のお父さんがエミィさんに焼酎を入れてくれていた。


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「エミィさん、お代わりはどう?」

そうお父さんが勧める度に、しっかりそれに応えるエミィさん。


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あら? 気がつけば・・・

お父さん、指1本でサーバーを楽々操作しているじゃないの!


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そうよ! 

あれよあれよという間に、エミィさんったら、

1人で黒糖焼酎7合を飲み干していたんだから!!


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そう心配する私たちに、エミィさんが上機嫌でこう言ったわ。


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かなり酔っ払いながらも、

そこはタロット鑑定士・エミィ。テキパキとカードをさばく。

そして、アルコールで冴え渡る直感でズバズバ言い当てる。


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その迫力ったら、相当なものであった。

霊感タロット鑑定士・エミィここにあり!

って感じだったわ。


しかし・・・ついにエミィさんにも限界がきた。

急にフニャフニャ崩れ出して・・・


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「エミィのタロットは・・・もうお終い・・・」

「エミィは・・・もう寝る・・・コンタクト外さな・・・」

同じ台詞をただただ繰り返し始めた。


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すると、フラフラ洗面所の方に去っていき・・・


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そうして、コンタクトを外して寝るのかと思ったら・・・


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寝床の前で急に方向転換をし、

また我々のいる酒の席に戻ってくる。


「エミィ・・・もう寝る・・・化粧落とさな・・・」

そう言って、フラフラ洗面所の方に去って行くんだけど・・・

やっぱり寝床に進み掛けて、また戻ってきては

グラスに手を伸ばす・・・


そんなことをどれくらい繰り返していただろうか・・・

でも、6回目くらい?

ついに方向転換に失敗し、寝床に吸い込まれて行った。


エミィさんが寝ると、のんが私に言った。


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いやよ! 私は最後にゆっくりと入りたいんだもの!

それに、エミィさんの気持ちもわからなくないわ。

ゆき姐を囲んでの、ガールズトークは楽しかった。

一瞬でもこの場から離れるのはいやよ!


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お互い譲らない「どーぞ!」「どーぞ!!」

喫茶店のレジでおばさん同士が

伝票を奪い合っている行為を彷彿させる。


悪いけど、のん! 私は負けない!

 
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だって、私は「どーぞ!どーぞ!」が得意な

おばさんだもの!! 意地でも引かないわよ!


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私のどーぞ気迫に負けたのんが、

うなだれるようにお風呂に消えて行ったわ・・・。


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ゆき姐と私は2人きりになった。


のんは加計呂麻に来る前から、私に言っていた。

「宿の女将・ゆき姐は、

すごく不思議な力を持った人なんですよ~」って。


本当にゆき姐が不思議な力を持った人なら、

私はゆき姐に聞いてもらいたいことがあった。

私には・・・とても悩んでいることがあった。


この悩みを話したら・・・

その不思議な力でゆき姐は、

私にどんなアドバイスをしてくれるんだろう?


でも、初対面でいきなりこんなことを打ち明けるのも・・・

そう迷っていた時、ゆき姐が言った。


「悩んでいるわね・・・カータン」


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えっ? どうしてそれを?


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ゆき姐の言うとおりだった。


詳しくはブログでは書けないのだけど、

私にとって、とても大切な人が困っていて、

何かできないかと私なりに協力しようと思っていることがある・・・。


でも、自分の生活で精一杯な時、

自分がそこまでするべきことなのか? って

思い悩んでみたり・・・。


ゆき姐に話そうか迷っていたことを・・・

ゆき姐が全部私に代わって話してくれた感じだった。


そして言ったの。


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「あなただって、そう思っているんでしょ?」


ゆき姐がずっと私が思い悩んでいたことを理解してくれ、

心強く助言してくれたものだから、

なんだか感動して涙がこぼれてきた私。


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しかし! 

ゆっくり泣いてもいられなかった!


だって! のんが!! 

もうお風呂から上がってきたじゃない!

ちょっとぉ!! 早過ぎだよ! のん!


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しかし、次にお風呂に入ると、

のんが早かった理由がすぐにわかった。


お風呂場の戸の外から聞こえる楽しげな声。

それを聞くと、気が気じゃないの!


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旅行中、のんびりゆったりお風呂に入りたい!

なんて言っていた自分がバカだったわ。


私は家にいるより、はるかに慌しく入浴を済ませ・・・

急いで2人のいる部屋に戻ったわ!!


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それから、また3人で遅くまでお喋りをして、

深夜私たちは布団に入った。


布団に入っても、のんと2人でしばらく話していた。

三部屋ある宿は、その日、

私だけの貸切状態であったにもかかわらず、

1つの部屋に布団を三枚敷いて寝る私たち。


「美女を2人で共有しよう!」と、

強制的にのんを真ん中に寝かせ・・・。


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あぁ、旅はまだ始まったばかりだというのに、

寝るのが惜しいわ!


でも・・・いつの間にか、眠っていた。

そうよ、朝、家を出てから、奄美、そして、加計呂麻島に来て・・・

そればかりじゃない、

本当にいろんなことがあった1日だった・・・。


                        つづく



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前回の記事にもたくさんのコメントをどうもありがとうございました。また昨日の夕方は次女が勝手に更新してしまい、ご迷惑お掛けして申し訳ございませんでした。怒るなんて感情はゼロで、血の気が引く・・・というか、試着室で着替え中、ドアがいきなりバーンと開いた!といった恥ずかしさでした。しばらく心臓はバフバフしました。

今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

では、皆さんよい週末を~!!