去年の誕生日会での出来事。
誕生日会の翌朝8時ごろ。
目を覚ますと、ベットルームにはまだお酒を飲んでいる男3人と女1人。寝てるんだか死んでるんだか分からない男が2人残っていた。
とりあえず、私は酔いと目を覚ますためにおぼつかない足取りでバスルームへ向かった。
携帯から音楽を流し、バスタブで昨夜の写真を見返していたら、1人の男友達が「ユウカちゃん!寝室がバリおもろいことになっとるよ(笑)」と扉の向こうから声をかけてきた。
「なにー?」
「いや、もういいから早く風呂出て(笑)」
「なんで!?」
「いいから!(笑)」
丁度、お湯の温度がぬるくなってきて、一番あがりたくないタイミングだったが、渋々、私は出ることにした。
「出たよー!なに?」
「これ見て(笑)」
男友達は笑いながら、スマホで動画を見せてきたのだが、そこにはさっきまでベッドルームでお酒を飲んでいた男たちと1人の女が乱交している姿が映っていた。
私はまだ酔っ払っているのか。
ついに本格的に頭がおかしくなったのか。
分別がつかないほど衝撃的だった。
そもそも、人の誕生日会で朝っぱらから乱交するか!?って話だし、なにより動画に映る乳がデカ過ぎた。私よりもあ き ら か に乳がデカかった。
私がボイン♪って感じだとしたら、彼女はバイーン♫って感じだった。
それと、なぜこの動画を見せてきた男友達はその乱交には参加せず、撮影係をしているのか。色々と整理が追いつかなかった。
「え、なにこれ?」
「そういうことよ(笑)」
「今、乱行が行われているということですか?」
「そういうことよ(笑)てか、なんで敬語なの(笑)」
「とりあえずさ、その乱交が終わったら教えて」
「オッケー!」
とりあえず私はまた湯船に戻って、色々と考えることにした。
乱交メンバーの中に私の恋人がいるわけでもないし、そもそもコイツらは最初からそういうことをやりかねない連中だ。
でも、私の誕生日会だし、キレるのも別に不当ではないな・・・まともにお祝いもせず乱交してるってなんだか腹が立ちますし。
いや、待てよ。
これがアイツらなりのお祝いの仕方という可能性はないだろうか?
村長の生誕記念日に村の若い娘を生贄に捧げて、男たちが闘志を燃やし、一年の豊作を祈る的な。そんなのあるのか知らないけど。
これがニュースタイルなのかオールドスタイルなのかは分からないが、もしも、そういう祝い方だったとしたら、キレるのは彼らに申し訳ない。
そんなくだらんことを考えていたら、湯は完全に冷え切っていた。
結局、私はキレることも鑑賞することもなく、バスルームを出て朝食を食べに出掛けることにした。
ただ、最後に1つだけ気になったことを1年越しに言わせてほしい。
冒頭で話した通り、ベッドルームには寝てるのか死んでるのか分からない男2人もいたはずなんだけど、乱交に気付かないってことはやっぱり・・・
あの時、死んでた?