先日、私はかかりつけのクリニックへ行きました。私には胃が無いので。毎月ビタミンB12の注射と鉄剤の処方をしてもらっています。胃液がないとそれらの成分の吸収が上手にできず、悪性貧血に繋がってしまうからです(悪性貧血を防ぐにはビタミンB12と葉酸が必要です)そして3か月おきに血液検査もして、その結果を見ながら主治医が丁寧に説明してくれます。先日は血液検査の結果がわかる日でした。

 

ところが今回からなぜか腫瘍マーカー(CEA)の項目がなくなっていました。主治医は「もう安定したのでマーカーは次回でいいでしょう」と言ったのです。私はその時ふと気付いたのですが、私は以前、原因不明のひどい悪液質になったことがあり、それからちょうど5年目だったのです。あの時は体重がもう少しで30kgを割りそうになり、鏡で見た自分の顔は骸骨のようになってしまい、危うく死んでしまうところでした。主治医の先生も驚いてCT検査や超音波検査もしたのですが、どこにも異常はなかったのです。私は主治医に「癌ではない」と主張したのですが、主治医は私のどこかに癌があるかもしれない、とずっと心配してくれてたようです。また、悪液質から回復した後も、CEA(基準値5)が10くらいまで上昇し続けたこともあったので、よけいにそう思われたみたいです。私の方はただ「なぜいつまでも腫瘍マーカーの検査をするのだろう」くらいにしか思っていませんでした。いずれにしても私は12年目にして、ようやく癌から解放されたようです。長かったけどやはり安堵感が自然と沸き起こってきました。

 

そしてさらに良いこともありMCVが初めて基準値内ギリギリの101(男性基準値83~101)に収まったのです。これまではどうしても104以下にはなりませんでした。ただ、日常生活には支障がなかったし、このくらいまでが限界なのかな、とあきらめていました。MCVは赤血球の平均的な大きさ(容積)を表し、この数値が大きすぎると未成熟な赤血球となって効果がなくなってしまいます(悪性貧血)また、サイズが大きめな赤血球は細い毛細血管内も通過しずらくなり、赤血球が運ぶ酸素も末端まで充分に行き渡りません。私はオメガ3で赤血球の細胞膜の変形能を高め(赤血球を柔らかくしなやかにして)毛細血管内を通りやすくなるように工夫していました。

 

私は癌の再発を抑えようと長い年月に渡りさまざまな工夫をしてきました。でもそのことにより結果的に高血圧も治り、心臓も丈夫になりました。現在の血圧は上が100、下が70くらいです。数値上は貧血のはずなのに、この夏の身体的作業も平気だったし山登りの呼吸も楽です。きつい筋トレ無しでも筋肉量は少し増えています。背筋が締まってきたので長年の腰痛も消えました。歯周病もなく虫歯もほとんどなくなりました。軽い喘息もあったけど今はすっかり治っています。夏には周囲がコロナだらけになったけど私は大丈夫でした。癌以前よりも現在の方が健康になった気がします。でも一番大切な人がいなくなって寂しいな・・

 

地味でも小さな炎症をコツコツ抑えることは大きな慢性炎症を防ぐことに通じると思います。私は特に才能などないけど、根気だけはあるつもりです。私はこの12年間の実体験を通して、やはりケトン体とオメガ3には炎症を抑える効果が実際にあったのだと確信しています。