皆様、こんにちは😃❣️
ゆいレディースクリニックです❗️
台風9号、10号のあと、急に秋の気配がして、涼しさ共に、秋雨が続いています。
さて、前回は、分娩誘発(計画出産)の話をさせて頂きましたが、今回は、その具体的な手順を御説明します。
1:初産婦の方(子宮口の開大が2.5cm未満の場合)
●第1日目 朝9時、外来に来て頂きます。(入院)
外来の内診台で、子宮口に、ミニメトロ(約15cmの長さのシリコンの柔らかいチューブで先端に風船がついています)を挿入して、ミニメトロのチューブの端から、滅菌水を40ml注入して子宮の出口で風船を膨らませます。この風船は、膨らんで直径約3.5cm程度となります。
この操作は、さほど痛く有りません。
病室で、胎児心拍陣痛モニターを装着して、胎児心拍数の陣痛波形をチェックしながら、プロスタグランディンE2(陣痛促進の錠剤 通称PG)の内服を開始します。1時間毎に1錠を最高6回まで、内服して貰います。
この間、急に痛くなる訳ではありませんが、3錠目、4錠目と、徐々に生理痛のような痛みが出てきます。
6回まで内服終わる前後(夕方から夜の早い時間帯)に、大抵の場合(経験的には約95%)ミニメトロは、子宮口から出て来ます。その時点で、子宮口は、3〜4cm開いています。(3cm以上開かないと、ミニメトロは抜けません)
1日目はこれで終わりです。
その後は、子宮収縮は、徐々に弱くなり夜間はあまり痛くなくなるのが普通ですが、稀に、その後に自然の陣痛が始まって強くなったり、破水したりして、夜間に分娩となる方もあります。
●第2日目
朝、7時半から、オキシトシンと言う陣痛促進剤を点滴で開始します。最初は極少量で初めて、30分毎に薬の量を増やしていきます。これも、最初から強い痛みになるのではありませんが、当然分娩が進行(子宮口が開大)するに伴い、かなり痛くなってきます。(痛くならないと産まれません)
経過中、時期を見て、卵膜を破ります(人工破膜)。
破膜すると、羊水が出てきます。破膜に伴って
殆どの方が、第2日目の午後から夕方にかけて、御出産となりますが、たまに夜間帯に入る事もあります。
極たまに、分娩停止(有効陣痛が続いているのに子宮口が開かない場合)や、胎児ジストレス(胎児の状態が悪くなる事も)となって、経過中に帝王切開に移行する事もありますが、これは、自然分娩予定の方でもある事で、誘導する事自体で、そのリスクが高まる訳ではありません。
2:初産婦の方で子宮口3cm以上開いている方
朝9時に来て頂き、オキシトシンの点滴で陣痛を
誘発します。(子宮口開大が、2.5cm未満の方の第 2日目と同じメニューとなります。)
入院当日の午後から夜にかけてで御出産となりま す。
3:経産婦(経腟分娩の経験の有る方)
朝9時に外来においで頂きます。(入院)
●子宮口開大2.5cm未満の場合
ミニメトロを子宮口に挿入します。
病棟で胎児心拍モニターをしながら、PGの内 服を1時間毎に2〜3回します。大抵、12時前後に ミニメトロが抜けて子宮口が3〜4cm開きます。
時期を見て人工破膜します。
その後、オキシトシンの点滴を開始して陣痛が強 くなって、入院当日の午後〜夕方にかけて、御出
産となります。
稀に、分娩が当日夜間帯に入る場合も有ります。
●子宮口開大2.5cm以上の場合
胎児心拍モニターをしながら、オキシトシンの
点滴を開始します。
(ミニメトロ、PGは使いません)
時期を見て人工破膜して、当日午後〜夕方に分 娩となります。
いずれの場合も、無痛分娩ご希望の方の場合は、オキシトシンの点滴が始まった前後で、硬膜外麻酔を開始します。
これが、ゆいレディースクリニックで行なっている計画出産です。(誘導の具体的なやり方は、各病院や、医師によって、具体的な方法は異なります)
計画出産のメリットとしては、分娩前後の色々な予定が立てやすい事が挙げられます。
・ご主人が分娩日に合わせて仕事の休みを取る。
・遠方の自宅で当院に里帰り分娩の場合、ご主人がその日に合わせて、福岡の奥様の実家に戻っておく。
・夜中や、ご主人が仕事で不在の時の、急な破水や、陣痛発来で、慌てなくてすむ。準備が出来る。
・経産婦様の場合、上のお子様を前もってご実家に頼んでおける。
・退院日もわかるので産後の予定もいろいろ立てやすい。
いかがでしょうか?
では、また、ゆいレディースクリニック🏥でお会いしましょう❣️