皆様、こんにちは😃❣️

ゆいレディースクリニックです❗️
7月にクリニック前の植栽に加えたフェイジョアの新芽が出ていました。8月の猛暑酷暑を乗り切って、元気です。8月は全く雨が降りませんでしたから、結構気を使って毎日灌水していました。
台風9号、10号のあと、急に秋の気配がして、涼しさ共に、秋雨が続いています。
さて、前回は、分娩誘発(計画出産)の話をさせて頂きましたが、今回は、その具体的な手順を御説明します。

1:初産婦の方(子宮口の開大が2.5cm未満の場合)
 ●第1日目  朝9時、外来に来て頂きます。(入院)
外来の内診台で、子宮口に、ミニメトロ(約15cmの長さのシリコンの柔らかいチューブで先端に風船がついています)を挿入して、ミニメトロのチューブの端から、滅菌水を40ml注入して子宮の出口で風船を膨らませます。この風船は、膨らんで直径約3.5cm程度となります。
この操作は、さほど痛く有りません。
病室で、胎児心拍陣痛モニターを装着して、胎児心拍数の陣痛波形をチェックしながら、プロスタグランディンE2(陣痛促進の錠剤 通称PG)の内服を開始します。1時間毎に1錠を最高6回まで、内服して貰います。
この間、急に痛くなる訳ではありませんが、3錠目、4錠目と、徐々に生理痛のような痛みが出てきます。
6回まで内服終わる前後(夕方から夜の早い時間帯)に、大抵の場合(経験的には約95%)ミニメトロは、子宮口から出て来ます。その時点で、子宮口は、3〜4cm開いています。(3cm以上開かないと、ミニメトロは抜けません)
1日目はこれで終わりです。
その後は、子宮収縮は、徐々に弱くなり夜間はあまり痛くなくなるのが普通ですが、稀に、その後に自然の陣痛が始まって強くなったり、破水したりして、夜間に分娩となる方もあります。
 ●第2日目
朝、7時半から、オキシトシンと言う陣痛促進剤を点滴で開始します。最初は極少量で初めて、30分毎に薬の量を増やしていきます。これも、最初から強い痛みになるのではありませんが、当然分娩が進行(子宮口が開大)するに伴い、かなり痛くなってきます。(痛くならないと産まれません)
経過中、時期を見て、卵膜を破ります(人工破膜)。
破膜すると、羊水が出てきます。破膜に伴って
殆どの方が、第2日目の午後から夕方にかけて、御出産となりますが、たまに夜間帯に入る事もあります。
極たまに、分娩停止(有効陣痛が続いているのに子宮口が開かない場合)や、胎児ジストレス(胎児の状態が悪くなる事も)となって、経過中に帝王切開に移行する事もありますが、これは、自然分娩予定の方でもある事で、誘導する事自体で、そのリスクが高まる訳ではありません。

2:初産婦の方で子宮口3cm以上開いている方
 朝9時に来て頂き、オキシトシンの点滴で陣痛を
   誘発します。(子宮口開大が、2.5cm未満の方の第 2日目と同じメニューとなります。)
   入院当日の午後から夜にかけてで御出産となりま す。

3:経産婦(経腟分娩の経験の有る方)
朝9時に外来においで頂きます。(入院)
 ●子宮口開大2.5cm未満の場合
  ミニメトロを子宮口に挿入します。
       病棟で胎児心拍モニターをしながら、PGの内 服を1時間毎に2〜3回します。大抵、12時前後に ミニメトロが抜けて子宮口が3〜4cm開きます。
 時期を見て人工破膜します。
 その後、オキシトシンの点滴を開始して陣痛が強 くなって、入院当日の午後〜夕方にかけて、御出
 産となります。
 稀に、分娩が当日夜間帯に入る場合も有ります。
 ●子宮口開大2.5cm以上の場合
  胎児心拍モニターをしながら、オキシトシンの
  点滴を開始します。
  (ミニメトロ、PGは使いません)
       時期を見て人工破膜して、当日午後〜夕方に分  娩となります。

いずれの場合も、無痛分娩ご希望の方の場合は、オキシトシンの点滴が始まった前後で、硬膜外麻酔を開始します。

これが、ゆいレディースクリニックで行なっている計画出産です。(誘導の具体的なやり方は、各病院や、医師によって、具体的な方法は異なります)
計画出産のメリットとしては、分娩前後の色々な予定が立てやすい事が挙げられます。
・ご主人が分娩日に合わせて仕事の休みを取る。
・遠方の自宅で当院に里帰り分娩の場合、ご主人がその日に合わせて、福岡の奥様の実家に戻っておく。
・夜中や、ご主人が仕事で不在の時の、急な破水や、陣痛発来で、慌てなくてすむ。準備が出来る。
・経産婦様の場合、上のお子様を前もってご実家に頼んでおける。
・退院日もわかるので産後の予定もいろいろ立てやすい。
等々、挙げられます。
いかがでしょうか?
では、また、ゆいレディースクリニック🏥でお会いしましょう❣️