演JOY♪ヴォイス&アクターズ道場 佐藤祐一のブログ
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

「イシノマキにいた時間」

「こたえてちょーだい!」2007年3月まで放送していた番組の

再現ドラマにほぼ毎週出演されていた福島カツシゲさん。

 

東日本大震災のボランティア活動を石巻で続けられた体験から

舞台「イシノマキにいた時間」を創作し、2011年からずっとブラッシュアップしながら

上演を続けています。

 

その間もずっと被災地支援を続けていて、

演技者としてはもちろん、作家・演出家・プロデュース業と多才に活動している中、

被災した各地に行き、支援活動されている姿には本当に頭が下がります。

2011年は丁度、それ以前に書いた脚本が賞を取り、福島さんにとって

脚本家としても大きなチャンスの時期。当時、

「賞金で金は出来たからボランティア活動に専念しちゃお。」と

サラッと書かれた言葉の軽さの後ろにある気概と意志の強さに打たれました。

 

その後も創作活動、芸能活動を精力的に続けながら、ずっと被災地支援を続けています。

 

2011年に下北沢で初演し、その後ずっと上演が続いている「イシノマキにいた時間」。

今回、浅草九劇で無観客での上演をライブ配信、アーカイブも24時間観られる形での公演、

2,000円のチケット代のうち1,500円が災害支援活動費になる上演です。

8月

4日(火)19時

5日(水)14時

5日(水)19時

 

固いお勉強会のような舞台ではなく、笑えて面白くて、スッといつの間にか大事なものを

手渡してもらっている、そんな舞台です。拡散希望します。

 

公演詳細ページ

https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01629q113kve4.html?fbclid=IwAR2aPz9R1zvLzbJMTeCOzr4hFIM1IcCRT7bHZVx-znOkbkVxbivK1dEQSL0

 

福島カツシゲさんのブログ

http://leader2940.blog59.fc2.com/

 

この一週間

4月5日(日)14時過ぎにレッスンを終えて稽古場を閉鎖。

いつも通り徹底的に換気衛生除菌をして緊急事態宣言に備えました。

火曜夜の緊急事態宣言よりも少しでも前にレッスン・メンバーに心の準備をしてほしくて告知発表。

俳優・声優養成所 ヴォイス&アクターズ道場は4月6日(月)から1ヶ月間のレッスン休講に入りました。

 

道場は専用稽古場で、今年稽古場に入場した方全員を把握。全て連絡が取れる状態ですが、

今のところ道場に立ち入った後新型コロナウィルス感染は出ていません。

今後も情報収集に努め、どのような内容でも得た情報は率直に正直に公表していきます。

 

既に徴収していた4月分月謝はそのまま5月分にスライド。

休講期間中も道場メンバーに密に呼びかけて、

Zoomを使ったWebレッスン等の補講対応、TeamViewer等を使っての100種以上の

レッスン・カリキュラムの共有、相談、意見・希望を聞いていきます。

 

経済的負担は大変ですが、誰かが負担しなければならないのでしたら

道場メンバーに負担させるべきでは断じてないと感じました。

こんなことで演技の夢を断たれてしまう人が出ることがあってほしくありません。

今はそのことにのみフォーカスして出来ることをやっていきたいです。

助成金や補償がどうなるか待ったり、もっと上手く立ち回る方法を模索する時間を求めて

先延ばしにするべきではなく、またその余裕もありませんでした。

 

通常レッスンだけでなく単発の声優アフレコ演技ワークショップにもご予約をいただいていましたが、

事情を説明。5月5日までの全日程を開催中止とし、ワークショップ参加費は全額返金しました。

 

自分がこの一週間でやったこと、今後やっていくことを書き出してみました。

正しいことをしていきたい、後から振り返り後悔の無いことをしていきたい

と思いますが自信がありません。

ご意見には真摯に耳を傾け検討をしていこうと思います。

芸能プロダクションのチェック・ポイント 1

俳優・声優を目指す人にとって、どんなプロダクションの所属するかは

大いに迷い悩む選択です。

「所属タレント募集オーディション」と銘打って、本来無料であるはずのオーディションに

参加費を徴収して審査基準が曖昧不透明な企画に志望者が殺到したり、

応募者を全員不合格にして「今回は不合格でしたが、一年分のレッスン費〇〇万円払えば

一年後は所属のチャンスがあるかも!」などという話しは昔からありました。

 

かくいう私自身も、日中合作映画新人出演者募集オーディションで

後から後から審査を受けるのにお金を要求されて払ってしまった過去とか、

もっとひどい過去の思い出も数々。

あれから28年経つけどあの映画、結局製作されなかったなぁ・・・(遠い目)

 

これだけネットで情報収集が出来る世の中になっても、

聞いてた話しと違った、詐欺にあったことに後々になって気付いた話しは後を絶ちません。

 

劇団の場合、どこを目指すかはその劇団の舞台を観てピン!と来るかどうかなので

比較的分かりやすいと思います。

例えば、ミュージカルをやりたくない人が今の劇団四季を目指すと言ったら

「本当に調べてから言ってるの?」と本人の為に助言もしやすいと思います。

比べて、芸能プロダクションというのは本人に合う合わないがパッと見分かりづらい。

 

自分と似ているキャラの声優が活躍しているから、あそこに行きたいと思っても

事務所側は同じ事務所に同じキャラ二人三人を求めていることはまずないし、

事務所の大きさ小ささと、その事務所に入ったら売れる売れないかは全くの別モノ。

作家作品に惚れ込む劇団選びよりも芸能プロダクション選びはずっと難しいです。

 

プロダクション側との面接でも何を訊いたら良いかそもそも分からないという方も多いです。

そんな方に私がお薦めしている確認事項をご紹介します(続きます)。

 

慣れてなんぼ

声優案件でも顔出し案件でも、出演するには必ず選考を通る必要があります。
「〇〇オーディション!」と大々的に宣伝されて行われ、実技審査を何度もやる選考もあれば
書類選考のみ、それも気心の知れたスタッフ間での信用に基づいたやり取りだけで決まる場合もあります。
一度出演したスタッフの仕事で、次は指名でぜひとご連絡いただいた場合でも、
そのディレクターやプロデューサーが推薦してくれても、他のスタッフやクライアントに面通しするために
やはり選考に呼ばれることもしょっちゅうです。
 
誰かと比較されることは俳優・声優に関わらず、我々の仕事には常につきまとう条件です。
受かれば天国、悲しい思いもいっぱいするけれど、それ自体私たちの仕事の一部なのです。
新人でもベテランでも同じ。
慣れてない分新人の方が傷つきやすいのもよく理解出来ます。
 
人前で演技するということは、どんなに傷ついていても(少なくても表面上は)平気な顔して堂々と、
それでいて本番では自分の感性の柔らかいところを思い切ってさらけ出すことです。
言葉にすると何だか矛盾していますが、本当にそうだと思います。
ベテランだって傷つくことに(少しずつ)慣れているだけで、
新人が選考や本番の場で最初ドギマギするのは当たり前、
それが自然です。
 
選考にも現場にも、やる気ある人にはドンドン慣れていってほしい。
ヴォイス&アクターズ道場では、やる気と責任感ある方にはすぐに収録の現場に挑戦してもらいたい、
選考に出していくのをポリシーとしています。
 
先週の一週間では
1月31日(金)
6:45入り1名
 
31日(金)
9:30入り1名
 
2月2日(日)
8:15入り2名
 
2日(日)
16:30入り2名
 
2月3日(月)
12:00入り1名
 
2月4日(火)
8:00入り4名
 
でそれぞれ別の案件、現場入りで収録本番に行ってもらいました。
併行して別の芸能案件選考も進行中。
新人ナレーターを起用したい声優案件が最終選考に進展中です。
 
上記案件の中には1月後半に入所、レッスン開始した方も含まれています。
もちろんやる気と責任感は確認、演技も事前に見させてもらいました。
出演決定後も補講レッスンでアドバイス。
現場に送り出すこちらも責任重大で怖いんです。
 
結果、担当スタッフから出てもらって良かったとご連絡いただいてホッと安心しました。
やる気ある方にはドンドン現場を踏んでいってほしい。
人前で自分の感性を勇気出してさらけ出すことに慣れていってほしい。
先週今週で進行中の芸能案件は現在5件。
出演したい人だけ挙手制で選考に参加中です。
無料で安心してエントリー参加、ガラス張りのクリアなマネージメントで安心して演技してほしいです。
慣れてなんぼ。
ここからもまた現場に出演する人が出ますように。

15の告知、22の綱渡り

ヴォイス&アクターズ道場は1998年設立。
22年目を活動した今年もまもなく終わり、23年目のスタートを迎えます。
 
映像・舞台・声の仕事など芸能案件に出演したいメンバーには
ドンドン選考の場に出して出演していってほしい考えで、
先月11月、道場メンバー全員に告知した芸能出演案件は15件でした。
その他に、以前全員に告知する形から出演した案件の担当者から
次からその方指名で出演のオファーが来るケースもあり、それを入れると
芸能出演案件数はもっとになります。
守秘義務のこともあり詳細を書けないのがもどかしいですが、嬉しい展開です。
やる気と演技の仕事への責任感がある方には、経験値や年数に関わらず
積極的に出演していってほしいと常に思っているからです。
 
出演しながら演技を磨いていってほしい。
道場を主宰する大きな喜びの一つは、
既にプロとして活躍している方が、更なる演技力の向上や
ブラッシュアップの為にレッスンに参加し続けていることや
口コミでいらしたプロの俳優・声優がレッスンを見学した上で
新たにレッスンを開始してくれることです。
 
未経験者や新人へのレッスンを嘗めてかかることは決してありませんが、
経験豊かな方へのレッスンは、より個別にそれぞれの演技の特性や傾向を
早く把握することが求められ、その方のリクエストに応じて演技改善に向けての
アイディアを具体的に出していくことが強く求められます。
その経験がもちろん未経験者へのレッスン向上にも役立ちます。
毎週が冒険です。
 
高いところからレッスンしているのではなく、
むしろ稽古場で一番ビクビクしているのが講師である私な気がします。何年やっても慣れない。
ずっと綱渡りしているような感覚ですが、おかげで私自身、まだ変われると感じます。変わりたい。
23年目の2020年も真剣にレッスンしていきたいです。

地続きの未来

ヴォイス&アクターズ道場には複数のキャスティング提携先から
毎週、様々な芸能案件が来ます。
情報公開は平等に分け隔てなく行い、その都度出演希望者を募っています。
ボイスサンプル選考、書類選考だけにしても案件ごとに必ず選考はあるのですから
レッスン歴が短くても 出演希望者は可能な限り誰でもエントリー出来るようにしています。
 
5月10日から6月4日の約1ヶ月の間に来た芸能案件は下記でした(カッコ内日付は告知日)。
TV-CM声優 2件(5月10日、31日)
TVーCM出演 5件(5月10日、14日、18日、20日、6月4日)
舞台公演 2件(5月13日、6月4日)
TVドラマ出演 1件(5月24日)
ビデオ作品 1件(5月28日)
映画出演 1件(5月31日)
TV番組声優 1件(6月3日)
TV番組出演 1件(6月3日)
 
声優俳優なら誰でも出演したいような案件はやっぱり選考も狭き門となります。
上記芸能案件中、この1ヶ月で道場からプロの現場に出演したのは
のべで14名でした。
毎月必ずこのくらいの人数をプロの現場に送り出せているわけではありません、
これはヴォイス&アクターズ道場としては良い方の数字です(選考中の案件もあるので6月17日現在で)。
各案件ごとにプロの真剣勝負。現場で演技をする手前に必ず選考があるのですから。
 
選考に洩れてガッカリする道場メンバーを見るのは辛いです。いつになってもこちらも慣れません。
でも見方を変えれば、例えば今月だと、
ボイスサンプル選考を通過してオーディションに呼ばれ、
周りは全てプロで活躍活動中の声優ばかりの中で演技してきたメンバーがいました。
昨年7月に道場でのレッスンを始めたメンバーです。
 
結果は残念で本人も悔しがっていましたが、現実を角度を変えて見れば、
今まで観る側だった人が、その観ていた画面の声を担当していた面々と
同じオーディションで肩を並べて演技の板の上に載ったんです。
一年前の自分に教えてあげることが出来るなら、きっと大いに励みになる展開だと私は思います。
結果的に仕事に結び付かなかったのは私も残念だけど、
プロの俳優や声優の現場に出ていくのは何も月や火星に行くような途方もないことではなく、
毎日毎週、東京の、それも主に山手線の円の中の狭い土地の中で
今日も大勢のプロたちがしのぎを削っている、その世界に、
自分もいつでも(選考さえ通れば)飛び込んで戦うことが出来る。
それを実感出来ただけでも挑戦した甲斐が大いにあったのだと感じます。
 
夢は今自分が立っているところから地続きで繋がり続いている世界だと、分かってほしいです。
 
 

都合いい時だけ離見の見の薦め

本当はこんなことしたくない。とか
言わなくてもいいこと言っちゃった。とか
普段の生活で100%自分の感情に没頭するわけでなく
程度の差こそあれ その瞬間一番の感情と
それをセーブしようとするもう一人の自分が共存していることは
日常生活でよくあると思います。
 
人生で誰もが取り入れている(というか元々存在している)感覚なので、
人間を描く「演技」という作業中にもそれは取り入れて当然。
寧ろそうしなければ一面的で単純な人物像になりがちです。
私がレッスン中使う言い方で言うと「ハンドルの遊び」。
カッチカチに表現を固めるのではなくて、どこか何でもアリのスペースを残しておく。
だからと言って瞬間瞬間の一番の感情はちゃんとそこにあって、
でも同時に共演者の表現に影響もされていて
台本という共通の設計図を壊すようなことはしない正確さもある。
 
それが私が感じる 素敵な演技中の状態です。
簡単なことではないけれど、誰かに思いを伝えたい時、
その人が素敵に見えている場合、本人は自覚していなくても
部分的でもそれが実現出来た瞬間が必ずある気がします。
 
真面目に演技に取り組んでいる人で、演技中、外的なことを気にしたり
頭の中で台本を確認したり、場合によっては役の置かれている状況とは
無関係の邪念に気を取られる自分を許せず、許せない自分を受け入れられなくて
より集中を欠いてしまう人は多いです。
演じながら反省してしまう状態。
 
私自身若い頃はその傾向が強く、脳内で自分で自分にダメ出ししながら演じてしまって、
そんな自分が嫌で、でもどうしたら良いのか分からなくて
騙し絵の いつの間にか元の高さに戻っているらせん階段のように
グルグル出口のないところを回り続けているような日々がありました。
 
特に、受けている演技レッスンが大人数だったり、
講師が「自分で考えろ。質問はしないで。」というタイプだったり、
えこ贔屓やバランスを欠いたカリキュラムでなかなか演技のチャンスが回ってこなかったりすると、
やっと来た実演の機会になんとか高まった自分を見せたくて、
でもそれには不可欠な「自分で自分のコントロールの仕方」をそもそも教わってないので分からなくて、
分からない。結果演技が自爆して凹む。
その繰り返しでした(つづきます)。

初見対策の実際

道場の演技レッスンにもフォーマットはあります。
目的に応じて臨機応変に崩す為のフォーマットですが、
舞台や映像の、いわゆる顔出し演技の実習も
アニメや外画のアフレコ演技を中心として音声ブース実習でも、
各課題の初日は台本はその場渡し。
初見に強くなってほしいからです。
 
オーディションではその場渡しで演技しなければならないことがほとんどですし、
実際の仕事の現場でも、ロケ現場で撮影台本に追加があったり、
スタジオに入ってから台本を渡されることは珍しくありません。
私自身、30分番組のナレーションの台本が現場渡しで、
しかも台本を渡されてから10分後には本番収録がスタートしていたことも何度もあります。
当然だけど、出来上がった番組のオンエア場面下部に
「この日の台本は当日渡しでした。だから今日のナレーションはぎこちないのです。」
なんてテロップは流してくれません。
下手だったら演技者の責任になります。
 
初見に強くなってほしい。
各課題の初回はもちろんですが、
リクエストに応じて、抜き打ちでも初見対策講座は頻繁に行っています。
道場には毎週各プロダクションから芸能案件が持ち込まれるのですが、
そのオーディション課題はその場にならないと分からなくても、
例えばゆるキャラの声優案件だったら、オーディション前に
こういう台本に慣れておいたら良いのでは、
キャラクターの声優案件の台詞の傾向と対策、
どうしてこういう言葉選びの台詞を言わされることが多いのか、
オーディショナーの何を見たくて聞きたくて、こういう課題にしているのかの分析・・・
 
理論ではなく体感重視で
まずは自由に演技してもらい、貴方が逆の立場だったらどんな演技を見たいか、
をとっかかりに、解説を挟みながら具体的に演技のここをこう変えてみよう、をやっていきます。
通常レッスンはもちろんですが、オーディションや本番を控えたメンバーは
自主申告制で補講レッスンも無料で受け放題にしてあるので、
急なオーディションにも対応出来ます。
音声ブースでマイク慣れしながら
完全暗転が利くアトリエで舞台照明を浴びながら
慣れるまで演技することで度胸を付けてほしい。
 
緊張しながらも自分の心の柔らかい部分を
ふわりと声に乗せて観客に届けるのが理想です。
疑似体験を沢山しながら「自分の出し方」を会得してほしいです。

 

CMを観ながら

道場メンバーの出演TV-CMがオンエアされています。
毎日のように放送画面を観る度、
そのメンバーが、演技が全くの未経験の状態で、
稽古場に見学に来た日のことを思い出しています。
 
メール申し込みで実技付きの見学(無料体験レッスン)に参加。
道場のレッスンは常時見学可能で「この日でなければ」ではないので、希望日に対応。
あの日の見学者は彼一人でした。
ネットでいろいろ探したけれど
一般的な俳優・声優養成所では年齢制限を設けているところも多く、
年齢を理由に受講出来ないところも多かったのと
そもそも見学禁止のところも多かったそうです。
 
今でも、見学者を集めて何人かで見学者用体験レッスンを開催。
入ってみたら、その時の講師のレッスンはないケースをよく聞きます。
実際にどんな講師のどんなレッスンを通常レッスンとして開催しているのか。
自分が受けることになるレッスンそのものを見たいと思う気持ちはよく理解出来ます。
そうあるべきです。
 
無料体験レッスン時間内に、体験参加者に演技をしてもらい、
その場で私がその方が聞いて、有益に感じるアドバイスをどれだけ言えるか、
私の講師力を判断してもらう時間も必ず作っています。
 
題材は希望がなければ台詞、ナレーション原稿、アフレコ台本などやりたい種類を聞き、
その種類でいくつか用意した中からテキストを選んでもらいます。
こちらが手馴れた題材で演技させると、それをその場の初見で演じなければならない見学者より
こちらの方が遥かに優位になってしまうからです。
なので出来れば見学者自身が持参したもの、
それもかつて舞台で演じて演出家からの言葉を沢山受け取った思い出のある台本など、
その台本での自分の演技に誰かから何か言われたことのある題材の方が良いです。
 
その時云われた言葉と、それをその場で渡された私が演技を拝見して言える言葉の質感の違い、
中身のないことを言っていないか、印象や感想だけの言葉になっていないか
体験参加者の方が題材に馴染み経験がある分、チェックしやすいからです。
 
実際、体験者の中には同じ題材持参でかつて他所でアドバイスを求めた時、そこでは
「なんか雰囲気があるね。」、
「どこかが違うな。」、
「もっとテンション上げて。」、
「気持ちを入れて。」など
ザックリ漠然としたことしか言われなかったという声をよく聞きます。
 
やる気があってわざわざ無料体験に来ているのだから、
テンション上げて気持ちの入った演技を当人はしたいはず。
それがそうならないのには理由があって、解決策が必ずあります。
数学ではないので答えは一つではないし、道筋も沢山あります。
アイディアには合う合わないがあって、限られた無料体験の時間内で
必ず有益な情報だけをお土産にお渡し出来るとは限らないけれど、
具体的な代替案をその場ですぐ言えるかどうかは
その講師の力量を見るには大切なポイントだと思います(つづきます)。

 

 

雪だるまの作り方

道場のレッスンは見学歓迎です。しっかり見て判断してほしいです。
全くの演技未経験からレッスンを始めた方の2ヶ月目、4ヶ月目といった状態も
特に良く見せようと盛ることはせず、そのままをお見せします。
「この台本がこの方が生まれて初めて台詞というものを覚えたホンです。」、
「この方はアフレコ実習、これが5回目です。」等そのご当人を前に
本当を説明しても、それだけしか経験の無い人には見えないと
信じてもらえないことも多く、その驚きの表情に出会うのが
見学者をお招きする喜びの一つでもあります。
 
感情表現、熱の篭もった演技・・・そんなこと
自分には出来るわけない絶対無理と見学の方から繰り返し、云われることも多いです。
 
どうやって感情的な台詞の応酬が出来るようになっていくのか。
 
蚊に刺されてイラッとしたことある人なら狂気の殺人鬼役は演じられる。
昔云われたことがあります。
不意に湧き起こった感情の道筋をゆっくりと思い出し、
その取っ掛かりのきっかけのキーワードが今の自分にも作用するように
小さな心のつぶやきを少しずつ大きくしていく作業。
大きくすること自体が目的になってしまって実感が飛んでしまったら
持ち重りのする小ささに戻して、もう一回少しずつ大きくしていく・・・
雪だるまを作る作業に似ています。
雪のようにそこにあるのに実態は掴みにくいものを相手に
まずはそっと掬い上げて手に収まる固まりを形作る。
それを段々と大きくしていくのと同じです。
 
特に新しいアイディアや発明ではありません。
実際にプロとして活動している方々が頻繁に活用している手順です。
ただ、台本の要求に応えられて、かつ自分で自分の心にチョンッ♪と刺激を与えて
感情の吐露に繋げられるその道すがらは各自微妙に違ったり、傾向が大きく異なったりします。
そこはマニュアル通りに進行の大味なレッスンでは対応しきれない・・・
私が少人数レッスンにこだわる最大の理由です。
そして何テイクも繰り返せて何度もアイディアを試して沢山失敗出来る。
それが長時間レッスンしたい最大の理由です。
 
自分で自分にスイッチを入れる方法を持つ。
それは簡単なテクニックではありませんが、
丁寧に段階を踏んでいけば必ずモノに出来ます。
一回の見学でその蓄積全てを見せることは物理的に不可能ですが、
未経験だったメンバーがまだ何回目のレッスンで今こういう状態なのかを
正確に盛らずに見せることでそれを感じてもらえたらと思っています。
 
誰でもはじめは初心者です。
人前で演技するなんて恥ずかしくて当然だし、怖くて当たり前です。

 

 

 

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>