ルーブル美術館展

芸大美術館でルーブル所蔵の古代ギリシャの彫刻、レリーフ、壷と皿(黒地に赤い線の絵が描かれている)を借り受け、展示している。ルーブルのギリシャ・エトルリア・ローマの間が改修中なので、その間借りられたらしい。それを、今日芸大に寄って、味わってきた。

私はあまり彫刻は好きでないので、期待してなかったが、最初に目に入ったトゥキュディネスの肖像(彫刻)から圧倒されっぱなしだった。生命感のあふれる、均整の取れた彫刻が次から次に現われた。古代ギリシャの中でも古典期の作品を集めただけに、見ごたえがあった。もっともそれらは、古代ローマ時代の1、2世紀にコピーされたもので、厳密にはオリジナルではない。ただ、ローマ人は偉大な政治的民族だが、芸術の分野には独創性を発揮せず、ギリシャの模倣が到達しうる最高点だと信じていた。だから、ローマの職人たちは正確にコピーしただろうから(もちろん素材は大理石)、オリジナルの息吹はかなり伝えているのだと思う。

彫刻だけでなく、レリーフと壷・皿も素晴らしかった。これらは古典ギリシャのオリジナルが多かった。オリジナルのレリーフを見ながら、ローマ時代にはまだ残っていたオリジナルの彫刻の姿を想像しながら、大理石の間を歩き回った。具体的にそれらのよさを描写する言葉を私は持っていないが、古典の中の古典はこういうものなのだと納得させられるものがあった。

今回来たコピーは、そのオリジナルはルーブルにもないと思う。ルーブルが出し惜しみしてるのでなく、彫刻は壊れやすいからもう現存してないのだと思う。サモトラケのニケやミロのヴィーナス(これらのコピーが着たのではないが)が残っていることのほうが奇跡なのだろう。あと数回はこの展覧会を見たい。そして、写真を見て少し惹かれたサモトラケのニケも、ルーブルにある実物は計り知れない魅力があることだろう。ぜひ、直接見たい思った。

AD