いじめをテーマにした映画。
以前、『みんなのなやみ』シリーズを読んで、
重松清さんの言葉に心打たれてから、
タイミングよく公開されたこの作品を
見ようと思っていました。
恐ろしいいじめのシーンが映し出されるのかと
観るまでは躊躇いましたが、
観てみたら、
ドロドロしたイジメの回想シーンはほとんどなくて、
穏やかに流れる作品でした。
この作品では、吃音の教師が主役ですが、
吃音は、原作者の重松さん自身のことを
重ねて描いたのかなと思いました。
この作品の芯である村内先生のメッセージは、
シンプルだけど、
とても深くて大切なことだと伝えてくれます。
「野口くんのこと、野口くんにしたことを
忘れるのはひきょうだ。
忘れるなんてひきょうだ。
忘れないのは責任だ。」
「今の気持ちを忘れるな。
強がらなくていいんだ。
人はみんな弱いんだから。
だから本気でがんばるんだ。」
いじめは過去だからって
忘れていいものじゃない。
人の痛みから逃げていいものじゃない。
忘れないのは罰ではなく、責任。
自分の犯したことに対する
本当の反省というのは、
人にさせられるものじゃなくて、
自分からするもの。
反省文の原稿用紙が何枚だったらいいとか、
内容がどうだったら合格とか、
そういうことじゃなくて……。
いじめに関わったクラスの生徒たちが
学校から強制的に書かされた反省文(作文)を
自主的に書き直そうとするところ。
ああ、私ももしその場にいて作文を書くとしたなら、
園部くんのように、
「野口へ」と手紙の形式でかくだろうなと思いました。
私自身も、人を傷つけてきた
という経験が何度もあります。
その痛みはできる限り忘れないようにしている。
忘れちゃいけないと思う。
だから、この作品のメッセージには
とても素直に共感できました。
大切なこと、しっかりとちゃんと
見つめていたいなと思いました。
