みなさん、こんばんは。
本日ご紹介するのは「有職紋様(ゆうそくもんよう)」。
これはこれだ、とひとつを上げるわけにはまいりません。
いわばジャンルみたいなものでしょうか。
「有職文様」と表記される場合が多いですが、これは有職織物と言われるように織物に織り込まれた紋様です。
したがってその3のお話
で書いたように、『紋様』と表記するのが正しいと私は思います。
それではどういう織物か、簡単にといいますと、平安時代に宮中にて貴族達が身につけた装束に織り込まれたものです。
私は源氏物語を書いておりますが、貴族達が身に着けている直衣(のうし)などは形はみな同じですが、色や地紋が様々ですね。
この装束に用いられた紋様のことを「有職紋様」というのです。
そして御簾や調度などにあしらわれた裂は美しい地紋があしらわれたものばかりでしょう。
これも装束同様に有職紋様ということになります。
まだわかりづらいですかねぇ。では画像にて・・・
お雛様で解説 下の図は御簾(すだれ)の淵です
「有職」とは、朝廷や公家の礼式・法令・官職・年中行事などにまつわる知識のことをいいます。
それゆえに「有職家」といいますと、教養の高い物知り、というような意味になるのですね。



