2010-10-21 14:30:38

10月21日

テーマ:フランス詩 poesies
突然だけれど、La Rochefoucauld (1613-1680), Reflexions ou sentences et maximes morales,
31: Si nous n’avions point de défauts, nous ne prendrions pas tant de plaisir à en remarquer
dans les autres.


「わたしたちに欠点がなければ、人の欠点を見てそう喜ぶこともないだろう。」
でも、ゆえに人の欠点を見て喜ぶなんてあさましいことはやめなさい、という意味はないのですね。
むしろ、「人の欠点を見つけるとちょっとうれしいよね、なぜかというと、それを見ると自分よりも悪い人がいると知って
安心するからだよね。安心すると言うのはつまり、僕たちはいつも少し自分について悲しんでいるってことだよね。」だから、

32: Il semble que la nature, qui a si sagement dispose les organes de notre corps pour nous rendre heureux, nous ait aussi donné l’orguil pour nous épargner la douleur de connaître nos imperfections.

「わたしたちを幸せにするために、身体の諸器官をこんなにすばらしく整えてくれた自然は、
わたしたちが不完全であることを知る悲しみを癒すために、高慢さをも与えた」
自分が人より勝っていると思うような高慢さのおかげで、自分の欠点に対する悲しみを忘れられるのだと。

ふうむ。美しいとは言えないような現実の捉え方が、ずいぶんポジティブだなぁと思う。
こういう感じのものにはよく出会います。それでいつもけっこう好きだなぁと立ち止まります。(趣味悪いかな)

人の悪い部分を見て、自分の悲しみを癒すというシステム自体は、悲しいようにも思えるけれど、
おかげで生きていけるんだよね、とフランス語で言われると、なぜか楽になります。なぜだろう?

柚 葉
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2010-04-20 16:35:32

はじまり (COMMENCEMENTS)

テーマ:フランス詩 poesies
飛行機が飛び始めて、なんとか帰ることができそうな感じになってきました。
ホッとする一方、パリにもう一ヶ月くらい居られたらいいのに・・・、とも思います。

今日はシュペルヴィエルです。

はじまり (COMMENCEMENTS)

雌鹿の眼の中に、暗い池が見える。
それは半透明な別の世界の小屋であり、
そこで森の雄鹿が水を飲む。

未来の馬はまだ、嘶(いなな)きと、
逃げていく背後で四つの風が奪い合う、
その鬣(たてがみ)しか存在しない。

遠くから、持ち主のない顔がやってくる。
知の情熱を生かすため、体を探している。

その顔に色のついた唇はないけれど、
入念に手入れされた髪の房が二つ、
いまだ断片的な肩に垂れている。

その女性の美しい髪を払いなさい。
腕のない美しいしぐさを追い払いなさい。

魂を探し求める大胆さよ。
腕を欲しがる強さよ。

虹彩も根もない視線が、
銀色に輝く空間をうろついている。
あぁ、その視線はついに、
網膜に捕えられるのだろうか。
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2010-04-15 17:22:18

借家人 Le Locataire

テーマ:フランス詩 poesies
今日もジャコテです。

もうすぐ日本に帰ります。どうか、また来ることができますように! 
今度はフランスのいろんな地方でも、暮らしてみたいです。

借家人 (Le Locataire) 
                    フランシス・ポンジュに

空の高みにある軽い家に住んでいる。
風と光が行き交い、家を仕切る。
しばしば、年月を忘れるほどすべてが明るく、
ドアを超えるたび、ますます開かれる空を飛ぶ。

木々は下にあり、草はもっと下にあり、
緑の世界は朝になれば輝き、夜になれば消える。
遠くで呼吸している山々は、あまりに薄いので、
さまよう視線が、そこを通り抜ける。

光は淵の上に築かれ、そこで震えている。
だから急いで、この震える場所に住もう。
光はすぐに、暗い埃にまみれてしまう。
そうでなければ、突然砕けて、わたしたちを傷つける。

借家人を地上に運んで。女中さん。
彼は眼を閉じている。中庭で見つけたんだ。
もし君が玄関先で、彼に愛を与えたならば、
植物の茂る湿った家に、彼を降ろさないと。

Bisous,
yuba
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2010-04-13 17:39:59

うちがわ Intérieur

テーマ:フランス詩 poesies
ジャコテ( Philippe JACCOTTET )の Intérieur という詩を訳してみましょう。
ちょっと難しくて、ものすごく間違えていたら、ごめんなさい。

内側 (Interieur)

ずいぶん前から、ここで暮らそうとしている。
好きなふりをしているこの部屋にある、テーブルやのんきな物体、
夜の終わりに窓からさまざまな緑色が入り込むころ、
うす暗い蔦の茂みでツグミの心臓の鼓動は早くなり、
いたるところで、閃光が年老いた影を払う。

自分の家にいれば穏やかで、よい日になるだろう。
わたし自身もそう思っている。
ただ、ベッドの足もとにクモがいて(庭のせいだ)、
わたしがそのクモを踏みつけなかったばかりに、
はかない幻影を待ちぶせるため、
今もせっせと罠を張っているそう。

Ciao,
yuba

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2010-04-04 18:07:45

世界の朝 Le matin du monde

テーマ:フランス詩 poesies
イースターですね。キプロスでキッコー修道院(ギリシャ正教)とそのあたりの村々を訪ねたときに、
現地ガイドの方が、イースターには教会の真夜中のミサに村の人々がみんな集まりますと言っていました(と思う)。

暦が春になりました(パリは天気が良くないけれど昨日は大きな虹がでましたよ)。
今日はシュペルヴィエル(Jeles Supervielle) の「世界の朝」という詩を試しにちょっと訳してみますね。

世界の朝 (Le Matin du Monde)

さまざまなざわめきが生まれたが
辺りは依然として静寂に満ち、
自らの無垢が歌われるのを聞くようだった。

近くにあるものは鏡のようで、
すべてのものは互いに見つめあいながら存在し、
それぞれの生が開花するときを夢見ていた。

ヤシの木が、無垢な喜びを揺らす姿を手に入れ、
ぎざぎざの葉を見せるために、遠くの鳥を呼んだ。

白馬は人を見つけた。
小さな音を立てて進む人の周りを、
大地が回転し、人の心を占星術師に変えた。

白馬が鼻をむずむずさせ、
大空に向かっていなないた。
それから非現実的なものにとりまかれて、
脚の向くままに、ギャロップで駆けて行った。

道を、美しい雲をまとった子供と女たちが
各々の魂を探すために、
影から太陽へ、集団で過ぎて行った。

雄鶏の歌声は、
田園の境いを描き出した。
大洋の波は、
いくつもの海岸の間でためらった。

今や、漕いだり青白く光りながら遊泳するものに満ち、
星たちはもう、話好きな水に反射する、
自らの姿を忘れてしまうだろう。

Ciao,
yuba

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