The Logic of Thermo-statistical Physics 2 | ゆばー*短歌* ≪Ecoute! Ecoute! C'est Ondine≫

The Logic of Thermo-statistical Physics 2

前の記事 ( こちら )の続きです。まだ4章が終わっていませんでした。数式がかけなくて、ごめんなさい。
Je continue l'aticle du livre ; The Logic of Thermo-statistical Physics.

Laplace (1749 - 1827)
de Moivre のスターリングの公式をさらに一般化したラプラスのおかげで、Bernoulliの(弱い)大数の法則は、
解析的な手法を使って、「 n が大きくなればなるほど、近づいていく」という意味が加えられました。

それから、ベイズの定理も、ラプラスによってベルヌーイの法則のときと同様の意味で、洗練されました。
でも、ラプラスの確率に関する考え方は、Galileo のころから変わっていないようです。
「ある事象の確率を計算するには、その事象を、同様に確からしい素事象に分解しなければならない」、
というものです。だからラプラスは、uniform distribution を受け入れていました。

A connection between probability theory and the theory of errors (この記事はなんとなくC.S.Peirceに)
The theory of errors の問題というのは、ある量を何回か測定し、結果の列を得たのち、その量の "best" value を
どのように決定すればよいか、というものです。
この問題と確率を最初に結びつけたのは、Simpson [1757] だと言われていますが、
「"best" value はもっとも確率が高い値だ」と言うために、Gauss が使った方法をいっしょに見てください。

ガウスはまず、誤差の確率密度として正規分布(ガウス分布)を与えます。

それから、n 回の独立試行の確率分布 (Ω (x1,x2,...,xn)) を表せるように、ガウス分布を掛け合わせます。
i.e. Ω (x1,x2,...,xn) = ( φ (x) )の n 乗

最後に、こんな関係を見つけます。(読めないかもしれませんが、一応書きます。)
Ω が maximum   iff   ∑_k^n [ 1/(2σ^2) (xk - x0) ^2 ] が minimum.
それを彼は、「もっとも確率の高い値とは、その値と測定値の差の二乗が最も小さくなる値である」
という主張が得られたと解釈しました。
(いただいたコメントの説明が分かりやすくて、おもしろいので、是非コメント欄を見てください。)

ガウス分布
Gauss (1777 - 1855)によるガウス分布(正規分布)の作り方は、その半世紀後、Maxwell (1831 - 1879) による
気体中の速度分布の作り方とよく似ています。

ガウスはまず、確率密度(確率分布)が満たしているはずの前提をいくつか挙げます。
彼が挙げているのは、being symmetrical, normalized to 1, differentiable, unimodal and vanishing at infinity です。

そして、それらを満たすものとして、1/x d (ln φ (x))/dx = k (k ; a negative constant) を見つけます。
この式を積分して、正規化するといわゆるガウス分布の形になります。

考え方という点で、ガウスはこれまで書いてきた人たちとはかなり異なります。
de Moivre-Laplace theorem (ベルヌーイの(弱い)大数の法則のラプラス版) や Bayes-Laplace theorem (ベイズの定理のラプラス版)はどちらも、試行数、n が果てしなく大きくなるときという仮定のもとで、成り立つ定理でした。
他方、ガウス分布やマクスウェルの速度分布は、今述べたような前提から得られました。

第4章、Classical Probability はおしまいです。5章、6章も書きたいとは思っているのですが、
いつになるのかわかりません。

Gérard Emach and Chuang Liu,
The logic of Thermo-statistical Physics,
Springer 2002

Ciao,
yuba---*

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