2011-03-28 20:10:31

ジャン・ジュネ Les Bonnes

テーマ:テアトル theatre
京都造形芸術大学、ジャン・ジュネの生誕百年記念シンポジウムがありました。
ジュネの最初の演劇 Les Bonnes (1947) 『女中たち』の上演 (演出/渡辺守章 出演/本木雅弘 シアターχ/1995)
の映像を観せてもらいました。どうも有難うございます。

どんな話かと言うと ( 翻訳あります、と思います。)、
女中の姉妹が、奥さまの留守中に、ドレスを着てお化粧をし、奥さまと自分たち(女中)ごっこを演じながら、
二人が旦那さまの犯罪を示す手紙を偽造したこと、悲しむ奥さま、にもかかわらず旦那の釈放、追いつめられる女中たち、
が進行するお芝居と現実のお芝居。

自分たちが感じている辛さと、奥さまを演じてみて見える女中のみじめさ、奥さまへの憎しみ、
それから自分たちにやさしくしてくれるという意識、自分たちの汚れた姿、それに対する嫌悪、
全く反対に美しい奥さま、美しさへの愛が、ごっこをしているうちにドロドロあふれます。

殺したい人を演じ、劇中で本当に殺すって、、、
そう、自分が死ぬということです。まあ、それもお芝居ですが。ロジカルで美しい演劇だと思いますので、ぜひどうぞ。

『女中たち』に関しては、舞台がジュネのテキストを超えないというのが正直な感想です。
目立つもの、見せやすいものは一つの要素にすぎず、
たとえばソランジュのセリフ(独白)を、まるでわが内から発せられるように読むのは、
彼女たちの恍惚を、それからその止まらなさを体験し、十分演劇になってしまうような気がします。

ジュネのものすごい生い立ちと彼のセクシャルな面を強調されすぎることが多く、どうかと思うのですが、
『女中たち Les bonnes』には、他の要素もあり、とにかくテキストに引き込まれます。

柚 葉
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2011-03-22 19:54:18

落語 『千早振る』

テーマ:ブログ blog
なんだか知らないけれど、無性に落語が観たい。ふぅ、お茶を一服。







そして、東京に行きたい。

柚 葉
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2011-03-15 20:12:44

落語 『時そば』

テーマ:ブログ blog
落語の『時そば』、枕は長すぎるのでちょっと割愛。面白いのにごめんね。
立ち食いそば屋に今や「コロッケ蕎麦」があるとかいう話をしている途中からです。







観るとおなかがすくからこんなときに不謹慎かもしれません。

柚 葉
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2011-03-06 07:37:08

自作戯曲(?) 『もやしの髭根』

テーマ:創作戯曲
こんにちは。このブログを開いてくださりありがとうございます。
自作 私戯曲(?)の第ニ幕です。一幕目はこちらです
幕って?と自分でも思いますが、戯曲集は楽しいし、読んでいて疲れないから。

『もやしの髭根』 第二幕

おんな、道を歩いている。曇り。肌寒い。ひとりごと。

おんな  何から自由になりたいか?
     目に見える足枷のない主婦の場合、と。

立ち止まって小さなメモ帳に書き込む。

おんな  うーん。わたしは哲学を専攻し、そのまま大学院に行き、何年もそこにいた。
     つまり、将来世間で役立たずになることをかなり早い段階で覚悟したし、
     それでも「生きていくこと」に、根拠のない自信はたっぷりあったので選び(現に元気に生きている)、
     さらに -これが一番大事なところ- 「真理」らしきものがつい最近まで身近だった、
     そんな主婦の場合、って付け加えてもいいかしら?まぁ、いいでしょう。

間をおいて、

おんな  ざらざらした、もやしの髭根から自由になりたい。

     わたしは断固として言う。「もやしは損をしている」と。
     もやしのネガティブなイメージ、うすら寒さとか後ろ暗さとか、
     それはすべて、髭根のせいなのだから。
     本体と同じくらい長い根っこを、いつまでも引きずっているせいなの。

歩き出す しばらく無言。まわりが完全に無音になってから。

おんな  眠っているあいだ、人には髭根が生えてきて、
     どこかうすら寒いところを探り、さぐり、
     そう、今日のように肌寒くて曇っているところから、
     時間をかけて、透明な栄養をとりこむ、ということはないかしら。
   
     朝が来て目が覚めれば、
     一晩のうちにそうやって伸びた髭根は、
     くしゃくしゃになったパジャマのズボンみたいに、
     しわしわ、よれよれで、だらりと人に引きずられている。

     髭根は、明るい場所にいったん出てしまうと、
     もう二度と使いものにならない、弱いものなので、
     どんな人もすぐにその場で、ぽっきりと折り取ってしまうべきなのだ。

     眠ればまた、あるいは淡いシエスタのときでさえ少しは、
     うすら寒い場所を探して、あらたな根がそろりと生える。

     髭根を折り取ったもやしならば、
     白くピンっと張って、内側には特別な光を宿している。
     この世に現れ出るにはただ、髭根を。

神社に入っていく。梅の香り、花。

おんな  (着物を着ている中年の婦人を見て、首に手を当てながら)
     白い首の辺りに、今朝折り取ったばかりの傷跡がまだつやつやしている。
     光に満ちた水分が、零れ落ちそうなくらい膨らんでいる。

別の方をみる。30代女性。黒っぽくて上下だらんとした服装。うつむきがち。太め。

おんな  (つぶやくように) 興味深い現象だわ。
     
     中途半端な長さの毛先、伸びきった上着の裾、
     長いスカート裾が、みんな同じ角度で垂れ下がっている。

     湿った草みたいに、風が吹いてもそよがない。
     梅の香もこころなしか生臭い。
     
     と、ずいぶん失礼なことを考えているわね。見知らぬ人を相手に。
     ごめんなさいね。本当はあなたではなく、わたしの心の中の問題なので許してね。          

遠くから、手を振りつつ、女の人がやって来る。

知り合い まあ、お久しぶりですね。

おんな  こんにちは

知り合い 何を考えてらしたんです?ぼんやりして。遠くからでも目につきましたよ。

おんな  え? 頭の中で梅の短歌を作っていましたの。
      香りにすっかり魅了されてしまって。
      上品な香り、それから、立ち去ろうとする人を引きとめる甘さ。言葉にならないわ。

後ろを向くなど、知り合いから目をそらして。

おんな  嘘をついてしまった。
     「もやしの髭根のことを考えていて、梅花が生臭い」なんて、言えないものね。
     
知り合いの方にふわっとした笑顔で向き直る。二人歩き始める。
知り合いとおんな、そろって梅を見歩く。

幕     

来週、第三幕です(たぶん)。

柚 葉
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