絵本「りんくんとおひさまとしゃぼんだま」 | えかきにっき

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イラストレーター・ひらたゆうこ

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こんにちは、今日はある絵本をご紹介しようと思います。
ご紹介の後で
私が、先日、りん君へお手紙と一緒に描いた絵を載せようと思います。

「りんくんと おひさまと しゃぼんだま」
(清文子・作 鈴木いづみ・絵)

2年前のこと・・・
この絵本を、お友達のtomoさんから教えていただき
読んでみたくなり、注文をしました。

こちらの絵本は
実在するご家族のお話です。
りんくんという男の子と、じいじ(おじぃさま)が登場します。

お話を描かれたのは、りん君のおばぁさま。絵は、ご親戚の奥さま。

りん君(当時5歳、今は小学生3年生)は、お日様の光に当たる事ができない病気です。
(色素性乾皮症(XP)という難病)

休日は、兄弟と外で遊ぶことができないので
じいじとばあばの家にお泊りに来ます。

じいじと、ばあばは紫外線の少ないわずかな時間
りん君を外へ連れ出します。

りん君と過ごす時間に、りん君から、じいじとばあばがもらう
たくさんの優しい言葉、豊かな感性を
お孫さんを想うあったかい言葉で綴った作品です。

「しゃぼんだまに託して、りん君の夢を叶えてあげたい」という
じいじと、ばあばの想いも込められています。

りん君は、外に出られない時間も
外に出ようとするじいじを思いやり、自然に感謝して
おばけさんにも「ありがとう」を伝えるオバケラブラブ
感性豊かな男の子です。

私が、好きな場面は
「あめの日が何日も続いた夜のことでした・・・」のページで
“りんくんは
「あめ、おうちにかえって!」
といいながらねました。
じいじも
「あめ、おうちにかえりなさい。」
といいました。”

翌朝、雨は止んでいて
“「おばけがあめを たべちゃったんだね。
 おばけさん、ありがとう」
りんくんは おばけにおれいをいいました。”

雨降らないで!とか、おばけ怖い!とかじゃなくて
あめにも、おばけにも
話しかけているりん君。
おばけがあめを食べちゃうのも可愛くて笑えます。
そしておばけさんにもありがとうニコニコ

全部受け止めて「うんうん」と聞いているじいじ。

「あめ おうちに かえりなさい」って、すごく優しいなぁと思いました。

私も、こんな風に子どもと会話したい。

絵本の中で、「しゃぼんだまに乗って空を飛びたい」というりん君の夢が叶います。

しゃぼんだまに乗り、あちこちへ遊びにいくりん君。

お日様にも、精一杯近づいて、あいさつをします。

その姿が、少し切なくも、りん君の心を表現していて
とても大事なシーンだと感じました。

絵本の挿絵も、文章にぴったりで
優しく表情豊かに描かれています。

りん君の大きな青い帽子、りん君を守っている大事な役割。
いつか、りん君の想いが届いて
お日様ともっと仲良しになって帽子を脱げる日が来ますように。

この絵本、何度も読んで
私はりん君に手紙を書きたくなりました。

そして、言葉に表現できない部分を絵で伝えようと
お手紙に絵を添えました。

りん君の姿や、おひさまの表現など
実際の絵本の挿絵をもとにしました。

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りん君ご家族と、私の間で

絵本を私に届けてくださったり、今回お手紙と絵をりん君に届けてくださったのは
鈴木さんというりん君のご親戚の方です。

本当に感謝いたします。
鈴木さんは、昔話の録音をされていたり
とても興味深いHPを作られているので
次回記事で、ご紹介させていただきたいと思っていますニコニコ

tomoさん、鈴木さん、りん君、ご縁に感謝です。

この絵本は、私が娘に読んでも
病気について詳しく分からない娘でも
しゃぼんだまに乗り旅をするシーンや、自然にお話をするりん君の姿を
わくわくして娘は聴いています。

りん君の事を知る一冊としても
そしてお話を楽しむ
一冊の絵本としても、とても良い作品です。

私の好きなシーンをもう一枚。

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