2017年7月26日、水曜日
何ともない、ただの水曜日。
僕らの初めてのフルアルバムが全国で発売した水曜日。
買ってくださった方、本当にありがとうございます!!!!!そりゃ僕個人にとっても初めての日。
そんなもん知るかって人の人口の方が圧倒的に多い僕の記念すべき日。
初めてってきっとそんなもん。
よく考えれば、こうやって作ったものを形に出来たこと自体、奇跡に近い。それを全国に!もはやよく分からない。
全然よく分からない。
思えば中学生の時の僕は、小さめのツキノワグマみたいな男に掃除用具箱に閉じ込められたり、いつの間にか髪の毛に火をつけられたり、
数人に手足を掴まれ投げ飛ばされたりして過ごしていた。
そんなやつが「俺はいつかビッグになるぜ?」とか思っていた。恥ずかしいこと山の如しだ。
中学生から高校生になって、まあお察しの通り、友達が出来なかった。
人との距離の取り方が全然分からなかった。
でも高校では数人の友達が出来た。一生失いたくない大事な友達だ。
僕は小説家になりたかった。
知るかって話だけど、とにかく僕は小説家になりたかった。
でも結局僕は友達とバンドを始めた。
負けたくないやつがいて、見返したいやつがいて、情けない自分に勝ちたくて、友達とずっと笑ってたくてバンドを始めた。
そんで今日、ここまで来た。
熱量だけで今日まで来てしまった。
1万人を魅了する才能なんかなかったし、いつまで経っても僕は普通だ。
特別なくらい普通だ。
現実は甘くない。ビッグになるぜ?でビッグになれる世界ではない。
天才でも苦労しまくってる。
なのに僕はめちゃくちゃ普通だ。
TSUTAYAで借りた映画で号泣するし
朝焼けを見てふわぁ〜とか言っちゃうし
友達の失恋がめちゃくちゃ悔しいし
友達と夜更けまで恋バナで盛り上がるし、スマブラとかやっちゃうし、
ご飯を食べるだけで幸せになるし
眠れない夜にくだらねーポエムをツイッターに投稿しちゃう
めっちゃ普通だ。
そんな僕はいつも地べたを這いつくばってきたような気がする。
誰も見てくれなかった暑苦しいだけのバンドだ。
小石も無理すれば食えるということも知っている。比喩ではなく本当に食った。
そいつがバンドを組み、日記みたいな歌詞を書いて曲を作り、バンドで合わせて、ライブをして、
お客さんが見にきてくれて、
イベントに呼んでくれるバンドマンやブッカーの方々がいて、
アルバムにしようって言ってくれるメンバーがいて、
それを流通してくれるレーベルがあって、
録音して、
CDにして、
本当に、
本当に色んな人が支えてくれて、
今日発売した。
奇跡だ。僕は本気でそう思ってる。
正直に言うと、今回のCDは2000枚プレスされている。
プレスっつーのは製品版にする作業のこと。それを2000枚分。
期待値としての数字じゃない。届かなければならない数字としての2000枚だ。
更に言うと、僕らは現時点で2000枚売れるようなバンドではない。
僕は本当に頭が悪い。どうすれば2000枚なんていう数字を動かせるのか知らない。思いもつかない。
ただ馬鹿は馬鹿でも、普通に発売して、買ってくれ!と言っても2000枚売れるわけない、ということは分かってる。
だって2000人も知り合いいないもん。
言ってしまえば2000人に2000円を払ってもらうってことだ。何なら消費税を入れたら2160円。
2160円×2000人=432万円
やばすぎ。そんなお金見たこともない。
よし、それならば。
それならば僕は、僕なりにまた、何度でも地べたを這いつくばって、2000枚売る、と言おうと思った。
何としてでも2000枚を売る。
いつも通り命を懸けて、いつも通り馬鹿みたいに、ただ愚直に、努力だけして、才能なんて言葉に頼らずに、2000枚を売らなければならない、と思った。
分かってる。恐ろしい数字だ。
こわいぜ。
ただ、発売した。幕があがった。
やろう。
それだけだ。