ずっと何か、何か、と思っていた。
心の中に、焦りがあった。
その内こういう感情は消えるだろう、と思っていたが、焦りは強まるばかりだった。
歳をとっていく。
歳を重ねるのが、苦痛であるし、怖い気もする。
子どもの時、学生の時は、何も考えていなかった。
ただ、レンタルビデオの映画を眺めていたり、たまに映画館に行ったり、友だちとカラオケをしたり、たまに勉強したり、何も考えていなかった。
もっと何か考えていれば良かったと思うが、その時もただ苦痛な感情が強かったので、ダラダラと大人になってしまった。
以前から好きだった映画に、『害虫』という日本映画があり、日常の裂け目というか、殺伐とした救いようのない内容の映画だった。
岩井俊二さんの『四月物語』という映画も観たが、ああいう詩的で抒情的なキャンパスライフというか、日常を遅れたら良いなと思っていた。
実際は、ほど遠かった。
ただ、苦痛な感情があって、心慰めてくれるものも、あまりない。
一ページ描いたけれど、全部描き直したくなった。



