どうしようもなかった

 

アイツかて飲んで酔っ払っい、ぐだをまいた事何度もあった

 

同じ話を聞かされるんかて毎週の如し

 

飲んだ次の日の事を覚えていないアイツ

 

都合よく忘れてしまえるんや

 

 

 

自分の吐いた言葉で私にダメージを与えた事すら気がつかん

 

起きられん私は放置し、自分だけのうのうとプールや

 

車が運転できると好きな時に好きな所へ行ける

 

思うがまま、好き勝手

 

 

アイツが出かける前から目が覚めていた

目は覚めていたけれど身体は指1本動かせん状態

声さえ出せずにいた

 

 

アイツが出かけいくらか経った頃起き出せた

テーブルの上「プールに行ってきます」のメモ

 

自分だけで

ああそうですか

いいですね

私も行きたかった

昨日の事は何も思ってない、感じていないアイツ

昨夜からの怒りは大きくなる

包丁で思い切り刺す

アイツに見立てたバランスボール

一撃で空気が抜けていく

潰れきる前に何度か刺せた

他にも刺したかった

探してもない

仕方ない

人は刺せん

いくらアイツでも刺せん

ボールを刺した包丁を台所に放り投げまたベッドへ

 

帰宅したアイツ

バランスボールが身代わりで刺殺されたと気付くほどの頭の良さはない

私のただのイライラがぶつけられたくらいにしか思うていない

でも私が心と頭の中で刺し殺したんはアイツ、夫である