(その1から つづき)

イエスについて行っていたのはペテロだけではありません。
漁師仲間のヨハネとヤコブ兄弟、ローマのために税金を集める仕事をしていたレビなどが同じように弟子として従っていました。
男性だけではありません。
イエスから悪霊を追い出してもらった女性や他の女性たちも一緒に行動して食事の世話をしてくれたりしていました。
他にも、イエスの話を聞いて心がとらえられたり、癒しや奇蹟に驚かされたりした人たちがついてきていました。

そんなある日、イエスが言われました。
「舟に乗って向こう岸へ行こう」

舟のことならペテロの出番です。
「海と舟のことならまかせてちょうだい・・・」とばかりにイエスと一緒に舟に乗りこみました。
はるか向こうに見える向こう岸に向かってこぎ進んでいきます。
おだやかなガリラヤ湖の上を舟は進んでいきます。
その内イエスは端の方に行って寝てしまいました。
弟子たちは声を落として話したりしていました。

すると突然船体が大きくゆれました。
丘の方から突風が吹き寄せて来たのです。
一瞬ではありません。
どんどん吹きつけてきます。
海は大荒れになりました。
波が舟にかぶさってきました。
みんな大騒ぎです。
舟にたまる水をみんなでかき出しても追いつきません。
どんどんたまって来てこのままでは沈みそうです。

大騒ぎをしているみんながイエスの方を見ると、何とイエスは眠ったままなのです!

「寝てる場合か?! 何考えてるの!」・・・

(その3に つづく)