エルネスト | 『映画評価”お前、僕に釣られてみる?”』七海見理オフィシャルブログ Powered by Ameba

エルネスト

世界は変えられる。


チェ・ゲバラが名前を託した日系人、その数奇の運命とは──





 
キューバ革命の英雄チェ・ゲバラと行動をともにした日系人フレディ前村の人生を映画化した伝記ドラマ。


1959年夏、日本を訪問していたキューバ政府使節団のチェ・ゲバラは、スケジュールを変更して原爆ドームや原爆資料館などを訪れる。それから数年後の1962年、日系人青年のフレディ前村は、愛する祖国ボリビアのため医者になることを決意し、キューバに留学する。しかし、ボリビアで軍事クーデターが起こり、フレディは革命支援隊に加わることを決意する。やがてゲバラの部隊に加入した彼は、ゲバラから“エルネスト”の戦士名を授けられ、ボリビアでの戦いへと向かうのだった・・・



キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ。そのゲバラとともに革命に参加した日系ボリビア人のフレディ・前村・ウルタード氏の人生を描いたドラマだ。原作はフレディ前村氏の親族による著書で、祖国の貧しい人々のために医師になることを決意しキューバに留学した彼がチェ・ゲバラの革命軍に参加し、ゲバラから彼のファーストネームである“エルネスト”を戦士名として授かり、キューバ危機やボリビア革命運動など、激動の時代を国民のために命を捧げた姿を描いている。主に描かれているの医師を目指しての青春映画だ。学問にはげみ、恋をしたフツーの青年だった彼が、ゲバラに会い、祖国の状況を知り革命戦士へと変わっていくのだが、そのあまりにも純粋な彼の姿が非常に印象的に描かれている。ただ、革命家としてのストーリーが薄いのは少し残念だ。スペイン語で熱演したオダギリジョーの熱演は素晴らしかった。


評価:よくできました

監督:阪本順治
原作:マリー・前村・ウルタード、エクトル・ソラーレス・前村
出演:オダギリジョー、永山絢斗、フアン・ミゲル・バレロ・アコスタ、ロベルト・エスピノーサ・セバスコ、ルイス・マヌエル・アルバレス・チャル、チャバル、アルマンド・ミゲール、ヤスマニ・ラザロ、ダニエル・ロメーロ・ピルダイン、ジゼル・ロミンチャル、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス、ミリアム・アルメダ・ビレラ、エンリケ・ブノエ・ロドリゲス・・・他
製作国:日本、キューバ
配給:キノフィルムズ

【エルネスト】
http://www.ernesto.jp/

評価・紹介No.:2017-164