一貫性

私は何より一貫性を尊ぶ。

一貫性とは真理だ。

真理は全てに通じる。

真理。

まことのことわり。

全てに通じないのであれば、それは真理ではない。

仕事。

プライベート。

畑。

料理。

武道。

野球。

ウンコをすること。

車の運転。

自分の不調。

風邪を引くこと。

人付き合い。

他にもありとあらゆること。

バラバラとなっていないだろうか。

それらのことは全て同じ土台に成り立つものなのだ。

手法が違うだけで、根本の原理は全て同じはずなのだ。

私は自分の人生を通じて得た真理を通して、全ての物事を見る。

真理であれば、全てに通じて物事を見ることができる。

そして、その真理にも精度がある。

私の真理の精度はまだまだ低い。

ひとつひとつ何かに気が付いていくたび、真理の精度は上がる。

ただ、研鑽を積んでいくと、容易に気付きは得られなくなる。

その成長は遅々として進まない。

まさしく、塵を積み上げる作業となる。

目に見えぬような塵を積み上げていかねば、成長はないのだ。

話が逸れてしまったが、真理は全てに通じる。

私がこのことに気が付けたのは、師匠である肘井博行先生と出会ったからだ。

肘井先生は、整体の世界では誰もが知っているような有名な先生だ。

肘井先生は、武道の原理を治療に生かすということを教えておられた。

私は何よりそこに惹かれた。

みなは肘井先生に治療を学びに来ていた。

私は武道を習いに行くという思いで臨んでいたのだ。

それによって、武道という視点から常に治療を見るというような見方が備わったのだと思う。

二つのものを対比させるという癖が育ったのだ。

それは日常へも広がりを見せるようになっていく。

いろんなものが同じなのだということに気が付いていった。

肘井先生が伝える武道は、人間の真理を追究していくものだった。

私は運が良かった。

その武道を通じて、ものを見れたのだ。

先日の稽古では、何に臨むにもバラバラに考えないことだということを道場生に伝えた。

武道の稽古で起きている現象は、全てに通じるのだ。

身体の使い方には正しさがある。

その正しさが全てのものさしとなるのだ。

それをいろんなところへ当てはめていく。

それをぜひ身に付けてもらいたい。

人が吹っ飛ぶパンチや、摩訶不思議に見えるような合気の技ができたとて、何の意味もない。

バラバラのままだ。

それが普段に生きていなければ、何の意味もない。

ひとつでも何かに通じていれば、その方が価値がある。

生きているからだ。