ちょっとサッカーの話が長くなりすぎたので二つに分けた。その①の続きです。


開幕前に書いたブログでもちょろっと書いたけど、今回のオリンピックはまぁコロナのあれで開催までに(そして開催中である今も)いろんな声があって大変だったわけで、
選手の耳にも当然雑音が入っていただろうし、それがストレスになってないかは心配していた。

彼らはただ自分が愛する競技に打ち込んできただけなのに、タイミングが悪かったという理由だけでコロナ禍でのオリンピック開催を巡る政治的論争に巻き込まれる形になってしまっているので、とても不憫に思っていた。

どうか、雑音に振り回されずに競技に集中してほしいなと、切に思っていた。

でも大会が始まってみたら、そんなことは大きなお世話というか、全く心配無用だったことがわかった。
(その①で書いたけど、ちゃんと試合を通して見たのはサッカーと卓球だけで、あとの競技はさらーっと見ただけだけど)


彼らはコロナがどうとか大会中止がどうとかの雑音に一切振り回されることなく、
自分たちの愛する競技に打ち込み、同じようにその競技に打ち込んでいる世界の猛者たちとの戦いに集中している。実に良いことだと思う。

無観客で歓声がないのは残念だけど、たっぷり空いてしまった会場内の空間を、プレーの持つエネルギーによって満たしてしまうことの出来る選手だっている。そしてそれは、テレビを通してでも伝わってくる。


当たり前の話だけど、招致の段階からコロナによる延期を経て開幕に至るまでの政府や組織委員会のお粗末なグダグダっぷりは、選手には何の罪もない。むしろ、選手たちはそのグダグダに振り回された被害者であることは、わかってほしい。

オリンピックが平和の祭典だと言っておきながら実際は商業主義の利権まみれ金まみれの汚いこともいっぱいある大会だなんて、そんなことは今に始まったことではないし充分承知してるけど、そのことと選手の頑張りについても、何の関係もない。
というか、世の中結局金っていうのは否定できないし、スポーツに限らず大きな金が動く物事というのはどうしてもそうなっていくのはまぁ仕方ないことだと思う。

大会の本質がなんであれ、あまりそういう話は興味がない。そこにスポーツがあり、美しく戦っている人がいることが重要だ。


オリンピック開催が正解だったのかそうじゃなかったのかについて、個人が意見を言うことすら難しい世の中になってきたので、何を言えば正解なのかは正直わからない。


ただ、これだけは正解だと思うので言っておきたい。

オリンピック開催の件で政府や組織委員会を批判するのであれば彼らはそういう立場にあるわけだし勝手にやってくれって感じだが、
叩く方向を選手に持っていく奴のことは大嫌いだし、許せない。

政府や組織委員会のグダグダさを批判するのであればまだわからなくもないけど、せめて、お願いだから、批判するにしても「批判の仕方」を考えてほしい。

批判の仕方次第では、オリンピックに向けて人生を賭けて必死にトレーニングしてきた選手たちの生き様を、完全否定すること馬鹿にすることに繋がることを認識してもらいたい。

これはスポーツに限った話ではないけど、何かを必死に頑張ってきた人間、何かと必死に戦ってきた人間を安全圏から馬鹿にしたり攻撃したりする権利なんて、誰にもないはずだ。

スポーツじゃなくても何か大切にしてきたことが有る人でオリンピック開催を叩いている人は、自分に置き換えて、そのことをよく考えてもらいたい。

自分と違う意見の人の話も聞くべきだとは思うし、他者のイデオロギーについても尊重すべきだとは思う。戦争を避けるために人間が持つべき考えの基本は、そういことだとも思っている。

ただ、『コロナ禍』を理由にオリンピック開催を否定する人の意見の中には正当に筋が通ったものも当然あるけど、

決してそうではない醜いものもたくさんある。残念ながら、たくさんある。

なるべく抽象的に書くけど、

『自身のスポーツに対する醜い妬みやコンプレックスを正当化して、この機会にスポーツそのものを叩きたい奴』や、

『何かを批判することで何も行動してこなかった自分を正当化している奴』や、

『そもそも大した思想もないくせに国の未来を憂う自分を装うことで、空っぽな自分にどうにか無理矢理折り合いをつけてる奴』や、

『コロナ騒動があろうがなかろうがオリンピックがあろうがなかろうが、どっちにしろ君の人生はクソだっただろって奴』が、

『コロナ禍』を盾に大義名分を得たつもりになって頑張ってきた人間や戦ってきた人間を意気揚々と叩いている様子を見るのは、非常に辛いし哀しくなってくる。


この件についてはすっきりしないしまだまだ言いたいことはたくさんあるけど、
大嫌いな政治的な話にどんどん首を突っ込むことになりかねないし、長くなるし、あまり楽しい話にならないし、とりあえずこの投稿ではスポーツの話題のみにしたいとその①の最初に書いたので、最後は超抽象的な表現でちょっとだけ書いて、終わりにします。


コロナ禍の世の中において、人生を楽しんでいる人、楽しもうとしている人たちと、人生を楽しんでいない、楽しもうとすらしていない人たちの違いがはっきりとわかるようになった気がする。
(それともう一つは、絶対にどうやっても話が通じないキ○ガイがこの世界には一定数いるということも再確認した)

人生を楽しんでいる、楽しもうとしている人は、見てるだけで元気になるし、楽しい。

人生を楽しんでいない、楽しもうとすらしていない人間は、見てるだけで不快になる。

まぁいろいろ大変な世の中ですが、自分は楽しんでる側でいたいなぁとは、マジで思う。
コンプレックスや不安や不満があったとしても、そのコンプレックスや不安や不満を愛せるくらいに、楽しめたらいいなぁ。



長くなるから今日はここまでにするけど、数日中にちょっと書こうかなと思ってることが3つあるので、その予告編! やっぱり書かないかもしれないけど!


その1

こういう大きなスポーツイベントがあると必ず沸いて出る、「スポーツ興味ないです」「オリンピック見ません」とか、思うのは別に自由だけどいちいちそれを主張したがる奴、

「みんながオリンピックで喜んでるなかでオリンピックに興味ない発言をして斜に構えてる俺ってカッコいいでしょ?」ってタイプの奴、

誰もあんたに応援や共感を強要なんてしていないにも関わらず、勝手に強要されてるという被害妄想を持って卑屈になってる奴、

そういったどうしようもなく気持ち悪くて哀れな人たちについて。

それと、芸術分野の人間で嫉妬やコンプレックス丸出しでスポーツ嫌いをいちいち公言する奴は、みっともないからやめてほしい。全員がそうだと思われたら非常に迷惑だ。

僕のようにスポーツも芸術も両方愛している人間だってたくさんいるんだぞ!

スポーツ選手で芸術分野のことを貶している人間なんて見たことがないが、芸術分野の人間でいちいちスポーツを貶してくる奴は一定数いたりする。非常に醜い。彼らがなぜそんな醜い人間になってしまったのかについては俺なりに分析してもう答えは出てるんだけど、それについて機会があれば詳しく書きます。すっきりしないから。でも、ただすっきりしたいってだけで楽しい話になるかはわならないので、やっぱり書かないかもしれません。

ただ一つ言っとくと、スポーツと芸術の共通項に気づけていない自称芸術家は可哀想だしダメダメだなぁと思う。

俺はスポーツも芸術も大好きで、本当によかった。

その2

元ラーメンズの小林賢太郎氏が20年以上前に演じたコントの中のたった一言の台詞が原因で開会式前日に解任された件については、2012年のロンドン五輪の開会式と比較したりしながら、ブラックユーモアの在り方とか考えながら、いろいろ言いたいことが山ほどあるのですが、なんか纏まらないし、纏まった場合には書きます。

一応これだけは言っておくと、僕は別にラーメンズファンってわけではありませんが(作品は昔ひととおり観たと思うし印象に残ってるのも幾つかあるけど)、今回の件では小林賢太郎氏を援護したい派ではあります。

コーネリアス小山田氏(正直、この人の名前を知ってはいたけど音楽はちゃんと聴いたことがないのでよく知らない)については、作品の中での言葉とかではなく本人が自分の口でインタビューで言ったことが原因だったので(そもそもあの話はかなり有名だったし任命したこと自体が間違いだと思うけど)、しかも20年以上前の発言とはいえその内容がちょっとあまりにもエグすぎたので、このご時世とか抜きにしてもまぁ致し方ないのかなぁとは思います。

その3

開会式で『イマジン 』が使われたことについて。
僕はジョン・レノンが大好きで、というか人生で一番影響を受けた人物がジョン・レノンになってくるのかもしれないけど、「平和の象徴」として安易に『イマジン 』が使われることは嫌いです。
というか、ジョン・レノンが生涯で残した作品の中でも、『イマジン』や『ハッピー・クリスマス』みたいな平和の象徴としてよく使われる曲は、そんなに好きじゃありません。

僕が好きなのは、『平和の象徴であり聖人のジョン・レノン』ではありません。

っていうか彼は、決して「聖人」ではありません。彼自身も「聖人」になろうとなんてしていません。彼のことをよく知ってる人ならわかってくれると思うけど。

僕が好きなのは、『人間くさいロックンローラーのジョン・レノン』なのです。

本気で語ろうと思ったら長くなるので、またの機会に。

(開会式が思ったよりショボかったとか、例えばロンドン五輪の開会式と比べるとやっぱり正直ちょっと恥ずかしくなっちゃうとか、そういう話はしない)


こういった話を、詳しく書きたくなったら、また書きます。書かないかもしれないけど。


でわ。その①の終わりでも書いたけど、今夜はサッカーと卓球女子団体の準決勝を、時間が被っちゃってるけど上手いこと観ます。