【小説】支払いはステーブルコインで 瀬奈社労士探偵事務所 第6話③ | 節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ

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転職により、大幅な年収ダウン しかし節約の本も出している著者は違った!!いかに生活費を押さえ、楽しく生活していくのかを実践してきた節約アドバイザーの著者が今度は節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのこと語ります。



第6話 未払賃金立替制度


 

 ★大屋敷登場

 

 

 

「先生ー おるかいのう?」事務所に大屋敷が突然やってきた。


 今、瀬奈はちょうど【しいくがかり】限定7枚組LP つまりレコードを掛けていた所だった。


 もちろん瀬奈はこの為にレコードプレーヤーも購入したのだった。


 娘の陽菜には何?この円盤?と言われながらも、大枚をはたいて買ったこのLP。


 今は瀬奈の宝物である。全てのCDもコレクションしているのにこれも買ってしまったのだ。

 

 

 

 つまりこの限定7枚組LPはCDのレコード盤でCDを持っている人にはあまり意味のないものだったが、そこは大人買い。


 娘の陽菜も何故同じものを2個買うのか?不思議だという。

 

「はいはい、今、行きますと」レコードの針を上げて、入り口に向かった。


 かかっていた曲は瀬奈が大好きな曲、【茜色の空】だった。

 

 

 

「今、大丈夫でっか?」と大屋敷

 

「ええ、大丈夫ですが・・・その手に持っているぬいぐるみは・・・もしかして・・・」

 

「もらいもんやけど、先生要りますか?【しいくがかり】の公式マスコットらしいですよ」

 

「【しいくーモンスター】じゃないですか?イイんですか、もらっちゃっても?」

 

「かまへんがな、さっきも言うたが、もらいものやで」

 

「いやー 嬉しいですよ。さあ上がってください」と事務所のテーブルに案内する。

 

 

 

  ピンク色の変なキャラクターだ。全然可愛くないと私は思った、私は瀬奈のAI搭載スマートフォンである。

 

 

 

「でどうしました?何か起こりましたか?」

 

「また、厄介事でんねん・・・」

 

「厄介事?」

 

「そう厄介事でんねん」

 

「厄払いしたほうがいいんじゃないですか?佐野厄除け大師あたりで・・・」

 

「毎年、しとるわ・・・」

 

「場所を変えてみたら・・・」

 

「毎年変えておるが、毎年厄介事しかおきへんのは?どういうこっちゃ?」

 

「その厄介事を毎回持ち込まれても困りますよ。でなんですか、本日は?」

 

 ピンクの【しいくモンスター】のぬいぐるみをテーブルの椅子に座らせて微笑んでいる瀬奈が私には不気味に見えた。     

 

 

 

「わしがやっているコンビニの本部から4店舗目の打診があってのう・・・やるかどうかで悩んでいるんじゃ、何しろ条件が悪すぎるんじゃー」

 

「それなら断ったほうが無難ですよ。無理すると他の3店舗もおかしくなりますよ」

 

「やっぱり先生もそう思うか?」

 

「そうですねー具体的な話をまだ聞いていませんが、良い話ではなさそうですね・・・」

 

 

 

「だがのー わしがやると言ってあげれば救える人もいるんじゃ」

 

「どういうことですか?」

 

「わしのオーナー仲間の一人が失踪してしまったんじゃ、従業員にも何も言わずに、もちろん本部にも。そして一週間たってもまだ行方不明なんじゃ」

 

「ほう、それで」と続きをうながす瀬奈

 

「困ったのはそれだけじゃのうて、従業員には未払い賃金があって、本部には借金がある状況なんで、もう本部は夜逃げだと思っておる。そこでわしにその店をやらないかと本部が言って来ているんじゃ」

 

「なんか、怖い話ですね」と瀬奈が率直に言う。

 

「最初にその店の社員だった店長に店を継がないか?と本部が打診したらしいんじゃが、断られたらしい。そりゃ、そうじゃ、誰もそんな店に手を挙げんわな・・・」

 

「大屋敷さんももちろん断りますよね?」

 

 

 

「さっき言った救える人がいるっていうのはこの店長とアルバイトさん達の事なんじゃ・・・わしもこの店のオーナーとは仲良くしていたから知らんぷりも出来んというわけなんじゃ。店長にもオーナーになってくださいと言われて困ってる。もしわしがオーナーになったらみんな続けてくれると言ってくれるんじゃ。わしもそう言われたら引くに引けんのじゃー・・・」と男泣き、いや嘘泣きの様にも見えるようにつぶやく大屋敷であった。


 

「私は反対です。何も大屋敷さんがやる必要はないじゃないですか?本部が直営でやれば良いじゃないですか?」

 

「いや、本部は代わりのオーナーがいなかったら、閉店するそうだ。かなり厳しい条件の店らしい」

 

「なら閉店が一番ですね」と瀬奈は正論を言った。



 

「先生!わしはこの店長とアルバイト達を救いたいと思ってるんじゃが?助けてくれへんか?」

 

「私が何か手伝うことがありますか?大屋敷さんがそう決めたんなら、私は何も言うことはありませんよ」

 

 

 

「未払い賃金の事じゃよ、これを何とかしてほしいんじゃ、店長とまだ残っているアルバイトはこの6ヶ月間給料の半分しか貰ってないらしい。店長も賞与もなしになったと言っていた。それをなんとかして欲しいんじゃ、わしが出すのもおかしい話じゃろ?本部も未払いの賃金は消えたオーナーさんに請求してくださいとしか言わんのでのー」

 

 

 

「確かに未払い賃金の立替の制度はありますが・・・事業主が失踪しているとなると結構大変ですよ・・・」

 

「そんなもんかのー?先生だったら、簡単にいきそうなもんじゃけどのう・・・」

 

「安請け合いは出来ません。まずはその店長から話を聞いてみて可能性を知りたいですね」

 

「わかった!では店長に会って話を聞いてみよう。いつがいい?」

 

「明日でも大丈夫ですよ」

 

 

 

「ちっとまってな」と言って大屋敷は電話をかけ始めた。

 

「うん、そうや、明日の14時でどうや、うん、そうか、うん、ほな」と言って電話を切った。

 

「店長、明日の14時で大丈夫だそうだ」



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