こんにちは。
ジョホールバルの人気ショッピングモール「Midvalley Southkey。」SOGOをはじめ多くの日系のお店も入店しているショッピングモールで、シンガポールの顧客からも人気を集めています。
そんなMidvalley Southkeyがマレーシアの不動産大手IGB Reitによって買収されました。
Mid Valley Southkeyはどんなモール?
Mid Valley Southkeyは、マレーシア南部のジョホールバルにある大型ショッピングモールで、クアラルンプールの有名なMid Valley Megamallを手がけたIGBグループが開発した施設です。
開放感のある館内と豊富なショップラインナップで、地元住民だけでなく、シンガポールからの観光客にも人気。
Midvalley Southkeyの詳細はこちらから:
IGBグループがモールを「自社に売却」?
今回の話題の中心は、2025年6月に発表された26.5億リンギット(約850億円)という取引。
IGBグループの本体(IGB Berhad)が、Mid Valley Southkeyを自社のREIT(不動産投資信託)部門であるIGB REITに売却するというものでした。
これを聞いたとき、私の正直な感想は…
「え? それって自分の左手から右手に売っただけじゃないの?」
…でした(笑)
でも、調べていくうちに、これはちゃんとした理由がある“戦略的な資産移転”なんだとわかりました。
これは資産循環の王道パターン?
IGBグループは、不動産の開発から運営・投資までを手がける大手企業。
その中で、IGB Berhadは土地を取得してモールを開発するいわば「作る側」、IGB REITは安定収益を目的にその不動産を「保有・運用する側」と役割が分かれています。
今回のように、完成したモールをグループ内のREITに売却することで…
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本体側(IGB Berhad)はキャッシュを確保して次の開発に使える
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REIT側は安定した収益を生む資産を手に入れ、投資家に分配金として還元できる
つまり、「作って→売って→運用して→また作る」という、ぐるぐる回る“資産の再循環モデル”の一環。
表面的には「自分のものを自分に売った」ように見えても、グループ全体としては非常に効率のよい運用方法なんです。
市場はどう反応したの?
この取引を受けて、JPモルガン・チェースやMIDFなどの金融機関は、IGB REITに対してポジティブな評価を発表。
中でもJPモルガンは「格付けを引き上げ」、REITとしての安定性や収益力に期待を示しました。
投資家目線で見ると、Mid Valley Southkeyのような大型で高稼働率のモールを手に入れることで、REITの分配金(DPU)が増えると考えられているようです。
また、REITがクアラルンプール圏外に進出するのは初めてとのことで、地理的な分散も評価されています。
左手から右手に見えて、実は全体の最適化?
最初は「え?これってただの自作自演じゃ…?」と思った私ですが、こうしたグループ内での資産移転は、REIT市場ではわりとスタンダードな手法なんですね。
開発と運用を分業することで、資金の流れがスムーズになり、投資家にとっても分配金アップなどのメリットがある構造です。
今後もマレーシアではこうした動きが増えていく予感がしますし、不動産に興味がある人やREIT投資を考えている人にとっては、注目したい事例だと思いました。
文献
JP Morgan Chase & Co.(2025年6月30日). JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、Mid Valley Southkey取引によりIGB REITの格付けを引き上げ. Investing.com Japan. https://jp.investing.com/news/analyst-ratings/article-93CH-1155017
The Edge Malaysia. (2025, June 25). IGB REIT to acquire Mid Valley Southkey Mall in Johor for RM2.65 bil. https://theedgemalaysia.com/node/760218
MIDF Research. (2025, June 25). IGB REIT – Acquisition of Mid Valley Southkey Mall in Johor [PDF]. https://www.midf.com.my/sites/corporate/files/2025-06/igb_reit-cu-acquisition_of_mid_valley_southkey_mall_in_johor-midf-250625.pdf
※この記事は上記の公的資料に基づき作成されており、一部AIの補助を使用しつつも、最終的な確認と構成は人間によって行っています。