多分音楽とセットになると思いますのがファッション。
服飾と音楽と思想がライフスタイルになって、その集合体が文化=カルチャーを形成している、と思ってます。
形成している、というか、表している のほうが正しいかもしれない。
文化が先か文明が先かはタマゴニワトリなので置いておくとして、個人的にそういう文化が 文化であると認識したのは高校生のとき。
俺の人生に多大な影響を及ぼした親友Mくんから教わった。
それまでは洋服とかあんまり興味がなくて、とにかく速くて重くて激しくてメロディーが流麗な音楽が好きで、ストラトヴァリウスとか、ハロウィンとか、ソナタアークティカとか、ラプソディーとか、所謂メロスピと呼ばれる音楽を中心に聴いてました。
日本だとエックスとかラファエルとか聴いてたし、そういうのを模倣した曲をプレステのソフトに打ち込んだりしてた。
で、メタルにはあんまり服飾文化がないんですね。
あるけど、ちょっと等身大とは離れてるというか、ストリートファッションではなくて、中高生がやるのは中々厳しいものがあり、更にそのへんあんまり気にしてなかった俺は、まあダサかった。
そんな俺を見かねてMくんが見せてくれたのはハングアウトという深夜番組のビデオ。
当時よりちょっと前にやってたんだけど、Mくんのお兄さんか録画してたんだな。
番組内容は、初期はバウンティーハンターという原宿にあるおもちゃ屋さん兼服屋さんのボスのヒカルさんが、パンクについて語ってたりする内容。
これを放課後毎日見てました。
何かこう、出てくる人たちそれぞれの、自分にない洗練された感じがすごいカッコいいなと思って、だんだんお洋服に興味が湧いてきたんですね。
で、ワープとかサムライとかゲットオンとか、キューティーとかジッパーとかファッション雑誌を読むようになったんだけど、1番読んだのは666のカタログと、セックスピストルズの写真集やビデオだった。
何十年も前なのに、普遍的なかっこよさがある。
そういうのって本当に初代ウルトラマンとスターウォーズくらいなんじゃなかろうか。
で、666のカタログにはそれぞれのカルチャーやアイテムの背景解説が載ってて非常に勉強になった。
基本的にパンクファッションは、反体制政治思想と、ブラックジョークと、旧来のロックファッションへの皮肉でできている。
でも、皮肉はリスペクトでもあると解釈しております。
更にはイギリスの伝統とか、バイカー文化とか、囚人服とか、軍服とか、色んなルーツの上に成り立ってることも分かってきて、なんて奥が深いんだろうと思い、お金の使い道は楽器やCDより洋服になっていった。
中でもジョージコックスのラバーソールがマイレボリューションだった。
で、この靴も凄く奥が深くて、カウンターカルチャーと共に 文字通り歩んできた靴なんだなと。
高いけど、その価値はちゃんとあった。
靴がこれやドクターマーチンのブーツになると、あとは組み立てが簡単というか、勝手に靴に合う服を選ぶようになっていきました。
そして修学旅行にはボンテージパンツで行き、大学受験にはGBHのパーカーで臨みました。
666とか、セクシーダイナマイトロンドンとか、ジムズインとかで服を買ってました。
同時漫画や映画でNANAが流行って、そういうのが手に入りやすい時期でもあったのかな。
でも20歳を過ぎてだんだん、もはや制服と化したコテコテのパンクファッションにもちょっと違和感を感じ始めたというか、自分という人間そのものがそんなにパンクじゃないんだなってことに気付き始めるんですね。
そうすると、パンクを経由しつつ違う解釈というか、そんなに不良じゃないものを着るようになり。
その頃好きだったのはワールドワイドラブとか、ギャラクシーとか、モノマニアとか。
ギャラクシーやモノマニアはロックファッションとはやや距離感があるけど、当時音楽はカプセルとかプラスチックスクイーズボックスとかが好きだったから、そういう気分だったのかな。
でも靴だけずっとマーチンかラバーソール。
で、だんだんお洋服に興味がなくなってきたというか、スターウォーズの帝国軍のモノトーンな色みが好きで、黒や白の格好ばかりするようになって、今もずっとお世話になっているのがハラジュクフラクタルというセレクトショップ。
パンクもクラブカルチャーもオカルトも、ストリートファッションの範疇にギュッとブレイクダウンしてくれていてすごく気分に合う。
特によく扱っているPARADOXというブランドがすごく好きだ。
全身PARADOXの日も多々。
たまに666。
で、THE NOSTRADAMNZ的にイチオシなのはKILL STARというブランド。
PARADOXに非常に近いものがあるんだけど、女性にも取り入れやすいものが多いんじゃないかと。
スピンズとかセブンズに行っても割と似たものというか、明らかにこれらのエッセンスが意識された廉価版があったりするので、分かった上でならそっちもいいと思います。
ちなみに類似品や廉価版て俺は全然嫌いじゃない。
本物の価値が分かってる上で手が届かないなら、手の届く範囲で手に入れたいって思うのは人間のサガじゃないですか。
それはぬいぐるみであり、絵画であり、写真であり、ミニチュアであり、FXライトセーバーであり、コスプレであり、フィギュアであり、そっくりさんAVなわけで。
そのものには届かないけどどうにかしたいから手が届くようにする、目に見えるようにする、聴こえるようにする、とは、アートの本質というか表現欲求と根っこで繋がった感覚なんじゃないんですかね。
問題なのは、本物と偽物の違いを見抜けなかった、もしくは知らなかったにも関わらず、偽物に自身で価値を見出してモノを買っておいて、騙されたー!とか、パクリだー!てなること。
それって本物を知らなかっただけじゃない?なんて思ったりして。
悪意を持って模倣品を売る側がもちろん1番悪いのだけど。
ちなみにTHE NOSTRADAMNZも色んなものの模倣が詰め込まれてます。
次のepは更にそういうカラーが強いかな?
でも分かる人はニヤッとする感じかと。ムカッとしたらすみません。
元ネタ探しも楽しんで頂きたい。
乞うご期待!






