京都の会員制ウイスキーBAR Keller の音響設備製作記(1) | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを30年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

昨年9月に、京都の木屋町二条にあるBAR K6のマスター 西田 稔様に、新しいお店 Keller の 音響設備の製作を依頼されました。BAR K6のスピーカーといえば、マスターが長年お店で愛聴されていた サンスイのビンテージスピーカー SP-95です。 昨年改造記としてブログ掲載しましたが、ユーインメソッドによる音質改善改造をさせていただきました。その改造後の音が お客様に大変好評なので、次に開く新しいお店での音響設備全てを 遊音工房に製作依頼をしていただく決心をされた ということでした。

お話をお伺いしたところ、今度開くお店 Keller は ウイスキー専門の会員制の高級BARで、お客様が 思いっきり心からくつろげる空間にしたいとのことでした。場所は 木屋町二条で、ビルの2階にあるBAR K6の1階部分になります。マスターの思いが込められた、カウンター席9席のみの小さな高級BARです。


2階のカジュアルなBAR K6に対して、ウイスキーの愛好家向けに開いた スペシャルなBARという位置づけで、お店の作りも 細部までこだわりぬいた作りがなされています。心からくつろいで ウイスキーを楽しみながら、音楽を聴けるように 特別高音質な音響設備を 制作してくださいとのご要望でした。

お話をお伺いして色々考えた末、次のようなプランを作りました。

スピーカーは、もちろん高音質改造済の モンスピ16センチフルレンジスピーカーをメインに設置する。これをサポートする形で 低音100Hz以下を増強するサブウーハーとして、改造スピーカー モンスピNEO 30センチウーハーを設置する。そして この二つのスピーカーを、それぞれ別のアンプで マルチ駆動する。さらに 16センチフルレンジには、コンデンサーで低域カットした スーパーツィーターを付け加えて、高域のポテンシャルを高めます。

BARの音響設備として 使用上最も重要な点は、マルチアンプにしたことで 音質を損なうことなく 100Hz以下の低域を出すサブウーハーの ボリュームを 簡単に変えることが出来る点です。普段BARでは 音楽の音量はかなり絞って鳴らします。普通の設備では、音量を絞ると 低音が全く聴き取れなくなり、楽しくありません。このような時に、低音の音量を 簡単に上げて調整できれば、小さい音量でも気持ち良く音楽を楽しめます。ただし、単なるトーンコントロール回路を入れると 音質が悪くなります。マルチアンプにすれば、ほとんど音質を落とすことなく調整することができるのです。

また、部屋の中でスピーカーが姿を見せると、鬱陶しくてくつろぎという意味でマイナスになるので、天井に埋め込んで姿を隠すことにしました。部屋の長手方向の天井の両端に、左右のチャンネルの フルレンジスピーカーを設置します。大型の低音用スピーカーは、天井裏の空調設備のために 設置場所に制約があるので、部屋の中央部の天井に 埋め込む形になります。

これらの天井埋め込みスピーカーからは、カウンター席に座ったお客様の 頭上やや後ろから音楽が流れてくる形になります。通常の営業時は ごくわずかな音量で鳴らしているのですが、音楽好きのお客様がいらっしゃると、思う存分に鳴らすことになるでしょう。その時は サブウーハーの音量を 正常な量に戻して聴くことになります。音楽家の方などの 耳の良いお客様が来られることもあるので、全く高音質化の手を抜くことはできませんね。

また、隣接したトイレと 隣の別室にも それぞれ別の音楽を流すように依頼されました。更に高音質改造フルレンジスピーカーの設置と、専用アンプをつくることになります。その為、なんと全部で8個のアンプを 一つのアンプ筐体の中に 設置することになりました。勿論、これらの8つのアンプは 遊音工房製バッテリードライブアンプになります。バッテリーは、充分強力なので 8つのアンプを一度に駆動しても 音質が劣化することはありません。このように バッテリードライブアンプは、電源は一つのみで 簡単にマルチアンプ化できるので、低価格でマルチアンプにすることができる有利なアンプです。

BARの1日の営業時間から、アンプは毎日18時間の連続駆動となります。営業時間中、バッテリーは途切れることなく連続駆動する能力はあるのですが、営業時間外のバッテリー充電時間が短くて 厳しそうでした。そこで、2系統のバッテリー電源を設置して、毎日交互に使用することにして、充電時間を確保することにしました。

そして、このアンプに繋ぐプレイヤーはといいますと、多くの曲を自由にセットできて連続稼働できる装置はコンピューターしかなく、USB DACでアンプと繋ぐことにしました。昔と違い、最近のコンピューターと遊音工房製のUSB DACの音はかなり優秀で、BARでの使用に充分対応できます。

この様なプランの基、昨年10月から12月の開店に向けて製作をスタートいたしました。



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