関屋記念で、「実家が酒屋の調教師」が… | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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一昨日、柴田善臣君が、メイショウムラクモでレパードSを勝って、それまで、岡部幸雄君が持っていた「54歳0ヶ月31日」という「JRA最年長重賞勝利記録」を更新しました。

ちなみに、善臣君が作った記録は、「55歳0ヶ月10日」です。

知っている方も多いと思いますが、青森県出身の善臣君は、1982年の4月に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入っていて、同期には、調教師になっている岩戸孝樹君や須貝尚介君や石橋守君や武藤善則君などがいます。

ちなみに彼は、釣り、車、犬、鷹狩りなど、趣味がいくつもありますし、自分で釣り船を操縦できるように、一級船舶免許を取っていて、NHK・BSの釣り番組にゲストとして出演していました。

それに車は、新車で買うと2千万円以上もする、ランボールギーニ・ガヤルドなどを持っているんですよ。

善臣君は、乗り役としてデビューしてから今年で37年目になる大ベテランで、ヤマニンゼファーに乗った1993年の安田記念や天皇賞・秋とか、キングヘイローに乗った2000年の高松宮記念とか、ナカヤマフェスタに乗った2010年の宝塚記念とか、ジャスタウェイに乗った2014年の安田記念など、重賞を96回も勝っていて、今までに、JRA通算で「2310勝」を上げていますし、2005年の4月から2010年の9月まで、日本騎手クラブの会長をやっていたんですよ。

ちなみに私は、ビッグワンボーイやスプリングトレドやカワジンマッハなど、善臣君を管理馬に何度も乗せたことがあって、中でも、カナハラドラゴンで2004年の白富士Sを勝ってくれたことは、今でもはっきりと覚えています。

こういう形で深く関わった善臣君が、活躍するのは、本当に喜ばしいことですし、これからも頑張って欲しいものです。

そしてここからは、斎藤誠厩舎が関屋記念に登録しているシャドウディーヴァについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のNさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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千葉県出身の斎藤誠君は、実家が酒屋という、競馬とは縁のない家庭で生まれ育ったんですけど、お父さんと中山競馬場に行った時に、目の前で馬が走っている姿を見て、「騎手になりたい」と思ったそうで、その後は、二度、競馬学校・騎手課程の試験を受けたのですが、どちらも落ちてしまいました。

でも、競馬の仕事が諦めきれなかった斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、3年くらい生産牧場で働いていたんですよ。

そして、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。

ちなみに、栗東の安田隆行厩舎に所属していて、一昨年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。

斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょう。

でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。

最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していました。

それに、2017年までの5年間も、

2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円

という成績を残していて、特に2017年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字だったんですよ。

ただ、その後の3年間は、

2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円
2020年→27勝・獲得賞金5億1797万円

と、数字が伸び悩んでいましたし、今年も悪い流れは続いていて、先週までに稼いだ賞金が「2億7046万円」と、去年の同じ時期(8月9日【日】まで)の「2億9222万円」を下回っていますから、今の斎藤君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えている筈です。

こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の関屋記念にシャドウディーヴァを登録していますので、「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

それに、斎藤君の厩舎は、去年、マドラスチェックを使った地方交流重賞のTCK女王盃を勝っていますけど、JRAでは、トーキングドラムを使った2017年の阪急杯から、4年以上も重賞をご無沙汰していますので、今回は、「JRAでは久々の重賞勝ちをここで」という思いも込められているのでしょう。

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斎藤誠厩舎が関屋記念に登録しているシャドウディーヴァについて、「元調教師のNさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、万馬券を取りたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。