現実見ろバカ:浜学園・公開学力テスト(小3・6月)の難易度」からの続きです。⇒

 

全国統一小学生テスト(全統小)では、過去に同じ成績帯だった先輩のうち、学力向上に成功した塾生の成績推移について、シミュレーションしてくれます。先輩の成功パターンに則して、「あなたが目指す得点」を示してくれるのです。

 

1年前(小学2年生の春)に偏差値40だったゆうくん。当時のレポートでは、「成績が横ばい」というシミュレート結果が示されました。これは統計上、大半のお子様は入塾初期の成績帯から、抜け出すことなく小学6年生の受験期を迎えることを意味します。


成績は相対評価。皆が同じカリキュラムで、皆が同じように努力するため、他の子と同じように勉強しただけで成績が上がらないのは必然です。
特に入塾初期の成績が、偏差値40以下や偏差値60以上の場合には、その後のブレ幅が極めて小さいことも明らかになっています。逆に偏差値50前後のボリュームゾーンでは、努力次第でのブレ幅が大きくなります。

 

しかし! 今回はケアレスミスがほぼゼロという快挙により、「成績が横ばい」というシミュレート結果を覆し、1年間で偏差値40から偏差値60まで20アップを成し遂げました。
過去の膨大な成績推移データに基づき、偏差値40では「横ばい」と予測されたゆうくんの将来成績。偏差値60になった今、予測値はどのように変化したのでしょうか。


ドジャァアアアアーーーーン!!!!

まさかの「横ばい」!!!!!!!!!!!!!!!!

ぇぇぇぇぇぇ。普通こういうのって、現状より上を目指すもんじゃないの?

「あなたが目指す得点」として、次回以降の大幅な成績下落が予測されています。恣意的なものではなく、過去データに基づく分析結果ですからね。データは嘘をつきません。過去、ゆうくんのように偏差値40から60に躍進した塾生は、その後、成績を維持できなかったという実績に裏付けられています。
正確には、ちょっとだけ傾きが右肩上がりに上方修正されていましたけどね。でも、偏差値60を維持できたり、そこから上積みできるようなシミュレート結果にはなっていません。

これこそが、地頭シャッフルというやつだ!!

 

ゆうくんは現在、「地頭ホールド」に位置付けられそうです。

  • 「応用クラス」の在籍資格にこだわり、公開テストの成績に一喜一憂する。
  • この時期はまだ周りが本気を出していないので、「長時間労働」、「反復学習」、「親牽引」の効果が比較的大きく出ることから、何とか持ちこたえようと必死になる(=地頭ホールド)


うわあー、ドンピシャでうちにハマってるよー(白目。自走力ゼロで、全力で「親牽引」していますからねー。近いうちに限界を超えることは確実です。あ、でも「応用クラスの在籍資格にこだわり」という点だけは当てはまりませんね。在籍資格を獲得できなかったからね!!!!

 

上位から成績が落ちるタイプ、落ちないタイプも分かっています。

  • 60後半から崩れることはそうない。
  • 親がベタつきで伴走し、それに従う素直なタイプのお子さん。かつ60前半の場合は、5年で落ちる。


親塾の弊害は、最早言うまでもありません。親のベタつき伴走で、上手くいった事例ってほぼ聞かないです。あ、でも「それに従う素直なタイプ」という点だけは、ゆうくんには全く当てはまりませんね。

よそはよそ、うちはうち! これだけ努力して、ようやく偏差値60に到達したんだ! ここから地頭どおりの成績帯に転落するなんて、信じないぞ!!

ところが現実はシビアです。

浜学園の公開学力テストでも、瞬間風速的に偏差値60に到達しましたが、翌月にはボリュームゾーンに逆戻りです。まさに四谷大塚のシミュレーション通りの結果です。怖いぐらいに予言が当たってしまいました。

どーせ地頭で決まるんだから、努力するだけ無駄なの?

そんな訳ないじゃん。

ノイマンやラマヌジャンのような天才以外は、勉強する意味ないのかって、そんな「ゼロかイチか」の極論こそバカげています。
ただ、ゆうくんと同じ成績の軌跡を描きながら(おそらく低学年のうちに親塾で成績を底上げしながら)、四谷大塚のシミュレート結果のように好成績を維持できなったケースが多いという事実は、真摯に受け止める必要があります。残念ながら努力が結果に結びつかなかった先人から学び、異なるアプローチを採ることで、もがいて、もがいて、もがき抜くしかありません。

一方で、このブログに綴っている試行錯誤の失敗の蓄積が、後進の皆さまの少しでもお役に立てれば幸いに思います。

 

⇒「学習障害の底なし沼! リトルスクールオープンテスト(小3・7月)の惨状」に続きます。

 

最初から読む◆ 「中学受験」に療育っ子がチャレンジ!
◆ 「家庭学習」で四谷大塚の授業に追いつきたい!
◆ 「療育」(発達グレー)のあれこれ!