就職活動の時期なのか、引き続き実習生がたくさんきてくれています。
事務仕事が全く進まないですが、いつもより楽しい毎日を過ごしている獣医師youです。
登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
;筆者です。動物のお医者さんやってます。割とポンコツです。
実習生が来ると色々と話してしまうので、やたら口数の多い院長と思われる。
いや、普段は静かなんです。
;動物看護師長。おたアヒママ(おたまアヒルのママ)。言いにくい。
「 院長、口数多いですね」と言われると、家では一言も喋らないよ!
と余計なことを言って回っている。
;走り方が独特な3歳児。新人1号。おたまと呼ばれる。
病院に知らない人がいると無言に。
三つ子の魂百までと言いますが、ずっとこの人見知りは続くので消化。
;アヒル先生。新人2号。安定の後頭部ちょいハゲ0歳児。
知らない人とかどうでもいい。かまってくれれば誰でもOK
:訳あって集まって来た動物たち。
:実習生に人気。おこげです。可愛いがられると調子に乗るので注意が必要。
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近頃の学生さんは、何を基準に就職先を決めているのでしょうか。
大きな病院?休みが多いところ?フィーリング?
「今日の人、きてくれないかなーー。ま、うちみたいな小さいところにはなかなか来ないよねー。ハッハッハ」
と、毎晩の会話になっています。
フィーリングに賭ける方針。
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今回は、獣医師としては当たり前のような部分ではあるのですが、意外と知られていない話題。
「ヒトのお薬」と「動物のお薬」について解説してみようと思います。
お薬が認可される仕組みとか考えれば当然ではあるのですが…。
知っている方にとっては面白くないかもしれません 笑
○動物病院にあるお薬のほとんどは…
ヒト用のお薬です。
病院によってその比率は多少違うのかもしれませんが、私の病院では8〜9割がヒト用のお薬です。(数えたわけじゃないので正確ではないです)
フィラリアとかノミダニのお薬に関しては動物用のお薬であることは多いですが、珍しい病気になればなるほどヒト用のお薬を使用している可能性が高くなります。
○動物用のお薬は、有ってもイヌ・ネコ用が限界
そうなんです。
ウサギ・フェレットさん用のお薬なんてありません。
ましてやハリネズミさん用のお薬なんて…。
珍しい動物さんについては用量や用法の参考文献があるので、そういった情報をもとに作成しているのが現状です。
○商品名は違っても薬品名は同じことが多々ある
…商品名薬品名
お薬の世界では、成分(薬品名)が同じでも開発した会社さんによって違う名前(商品名)を付けられています。
例えば…
犬の心臓や猫の腎臓に効く、フォルテコールというお薬の有効成分は「ベナゼプリル塩酸塩」です。
この「ベナゼプリル塩酸塩」ですが、ヒトではチバセンという名で血圧を下げるお薬として使用されています。
○なぜ動物用のお薬は少ないのか
需要と供給の問題というか、お薬の認可の方法によるというか…。
まず、1つの薬を開発するにはとんでもない時間と費用がかかります。
それは、安全性を確認するために様々な試験を行う必要があるからです。
しかも、ようやく国の認可が通ったとしても、特定の動物にしか適用されません。
せっかく同じ時間や費用をかけて薬を作るなら、たくさん使ってもらったほうがいいですからね。
ヒトの方が断然たくさん使ってもらえるので、ヒト用のお薬が優先して開発されるわけです。
たまには病気のことではなく、こういう話をしてみたかったので書かせて頂きました。
ちなみに、まだ大事な話があるので次回も続きます。
また来週
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“明日から使える生き物の不思議クイズ”
Q;イヌが自分の尻尾を追いかけてクルクルしているのはなぜ
A:退屈している
B:尻尾の手入れをしている
C:母親が恋しい時のサイン
A;
あまりに尻尾を追いかけすぎて目を回しているワンちゃん、可愛いですよね。
ただ、追いかけて目を回しているだけならまだしも、尻尾に噛み付いて壊死させてしまうこともあります。
多くの場合、退屈している時に遊びとしてやっていると言われています。
それがエスカレートしてしまうこともあるので、適度に相手をしてかまってあげることが必要です。
ということで、答えはAの「退屈している」でした。
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〜番外編〜
「全身バリカン」
先日、
あまりの抜け毛の多さでつみさんの嘔吐の原因となっていたうなさんを
全身ツルピカにしました
うなさんは基本、
"構ってもらえればなんでもいいのよ"
スタイルなので
シャンプーされても、
毛を根こそぎ持っていかれても、
ゴロゴロと喉を鳴らして甘え…
唯一、病院犬のおこげがご挨拶に来た時のみ
先輩ヅラをし、猫パンチをお見舞いしていました
記念に撮影も
終始ご機嫌なうなさんでした
近々つみさんもシャンプーするつもりなので、
またその時は番外編に載せます!
今週はここまで。
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
また、来週もお越しください