こんばんは。
近頃、深夜の眠気に耐えられません。
登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
;このブログの筆者。獣医さんです。youと呼んでください。
「君は食べ物の好き嫌いはあるかね」
先週の続きですが、この意味は
「食べ物の好き嫌いが多い人は、ヒトの好き嫌いも多いんだよ。」
だから面接の時に必ず聞くようにしている、らしい。
;動物看護師。獣医師youの妻さん。おたまちゃんのママ。
以前は物凄く好き嫌いが多かったように思います。
最近は掃除機かと思うくらいなんでも食べます。
;おたまちゃん。1歳ちょっと。歩くのが楽しくなってきました。
往診時には「小さな看護師さんも行きます」と言えば聞こえは良いですが、
実際かなりの迷惑ではないか、とこちらは申し訳なさでいっぱいです。
;二匹の猫。つみれ(三毛)・うなぎ(黒白)と呼ばれます。
ロック付きのゴミ箱を完全に開けられるようになりました。
家中にゴミが散乱していることが増えました。
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つい先日、増刊号でもご報告させていただきましたが、7月27日に私獣医師you
が院長を務める「ガイア動物病院」がオープン致しました。
もしご興味のある方は、ホームページ(まだちゃんとしたものは出来てないので、味気のないものにはなっておりますが…)をご覧ください。
ホームページです
で、そんなことを言いたかったのではなくて 笑
このブログはブログで続けていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します
(初めは誰でもそう言うよねと思った方、その通りですね肝に命じてちゃんと頑張ります)
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さてさて、前回の続きです。
検査についてのシリーズなので、全ての動物さんに役立つ情報かもしれませんよ
今回は血液生化学検査です。
肝臓とか腎臓とか血糖値とか、全身の状態を知るのにとても重要な検査になります。
ALT、AST、BUN、CRE……
聞いたことはあるけど、難しそうで深く考えたことないなぁという方がほとんどではないでしょうか
確かに、
・この組み合わせならこの病気が疑われる
とか
・どのくらい数値が高い(低い)のかも重要
とか。挙げ句の果てには、
・正常値でも異常なことがある(本当は貧血だけど、脱水して血液が濃縮しているために検査上では正常値)
なんてルールもあるので、自力で解読しようとするのはかなり大変です。
結局のところ、皆様はどの数値が平均値より高いか低いかがわかれば良いと思います 笑
あとのところは獣医さんが優しく教えてくれるはずです。
では、本題に入りましょう。
1つ1つの項目について解説していくとわけわからないし面白くないので、ちょっと違った切り口で解説していきます。
(ほんの一例なので、全てのことは網羅できていないこと前提で読んでくださいね)
○まず初めに検査結果を見てみよう
さぁ、どこの臓器が悪そうかわかりますか
このブログを読み終えるまでにはわかるようになります。
きっと。たぶん。おそらく。
○ついでに各項目の読み方も知っておきましょう。
とは言え、獣医さんによって全く違ったりするので、これはほんの一例と思ってください。
ALT;エーエルティー。GPTと呼ぶことも。
AST;エーエスティー。GOTと呼ぶことも。紛らわしい
ALP;エーエルピー。アルカリフォスファターゼの略で、アルフォスとも。
GGT;ジージーティー。γ(ガンマ)-GTPと呼ぶことも。
T-Bil;ビリルビン。黄疸に関係があります。
NH3;アンモニア。化学式のアレそのまんまです。NHKは3チャンネルです。
TP;ティーピー。トータルプロテイン(総タンパク質)の意。
Alb;アルブミン。タンパク質の一種。
Glb;グロブリン。タンパク質の一種。
(ちなみに、Alb +Glb=TPなんです。検査の数字を足すとわかりますね。)
TG;ティージー。トリグリセリドっていう皆様の大好きな中性脂肪です。
T-cho;コレステロール。ちゃんと言うなら総コレステロール。
BUN;ビーユーエヌ。ブンって読む人もいます。(私です)
Cre;クレアチニン。クレって読む人もいます。(私です)
IP;リン。元素記号でPはリンでしたね
Ca;カルシウム。これも元素記号ですよー。
Na;ナトリウム。
K;カリウム。
Cl;クロール。3つ合わせてナトカリクロール。もっと略してナトカリ。
(使い方:ナトカリも一緒に測っといてー)
CK;シーケー。筋肉に異常があるときに上昇します。
GLU;グルコース。血糖値ですね。
Amy;アミラーゼ。
Lip;リパーゼ。最近はv-Lipとも書き、ブイリップという人も。
こんなもんでしたっけ
○どこの臓器の状態を知りたいかで考えてみましょう
臓器ごとに項目をまとめてみました。
・肝臓
ALT、AST、ALP、GGT(γ-GTPとも言います)、T-BIL、NH3
もっと詳しくみるなら、T-cho、Glu、Alb、BUN
も追加しておきます。
…なんで肝臓はこんなに項目が多いのでしょう
それは、1つだけでは肝臓が悪いことが証明できないからなんですね。
例えば、ASTという項目は肝臓が悪い時だけじゃなくて、筋肉に異常があるときにも上昇してきます。
上にあげた項目全体に異常が出ていれば、肝臓に何かしらあるんだろうなぁと考えることができます。
・膵臓
Amy、Lip
もっと詳しくみるなら、BUN、Cre、Alb、Caもセットでみます。
もし膵炎が疑われるのであれば、CRPで炎症の有無をみたり、膵特異的リパーゼで膵炎を確定させにいきます。
(何言っているのかわからなくていいところです)
・腎臓
BUN、Cre、IP、Ca
(金額的に大丈夫なら)Na、K、Cl、Albもみておきます。
腎臓の検査には、これにおしっこの検査やSDMAといった詳しい検査も加えておいてもいいかもしれません。
ということで、今回も長くなりそうなので次回に続きます。
ここまで書いておいてアレなんですが、動物種によっては全く意味のない項目もあるので、動物さんごとの血液検査の特徴を覚えておかないといけないんですよね。
では。
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“勝手にイヌコラム”
Q;ご飯は1日に何回あげるべきですか
A;多くの方が1日1〜2回かなと思います。
でももし出来るなら、もう1回増やしてみてもいいかもしれません。
(あくまでも増やすのは「量」ではなく「回数」ですよ!太るので。)
ご飯の回数が多いほど、ワンちゃんは嬉しいんです。
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余談、
先日、家族でゆったりと過ごしていた時のこと。
獣医師you「ねえ、妻さん見て見て」
妻「はいはい?」
え…。
なぜそんなところで寝ている??
すごーく眠りにくそうな場所で
爆睡していました
冷房効いてるから外の暖気との狭間でちょうどいいのかな?
まあ、本人がいいなら何でもいいか
今週ここまで!
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!
また来週