貴方の優しい笑顔なんて
浅い記憶の海で溺れるから
それじゃ笑えるわけがない。
貴方が吐いた嘘だけは
宝石のように輝いて
今でも手の中に。
停滞する感情に身を沈めて
感覚だけを麻痺させることが出来たなら
貴方の為だけに笑えるの。
いつだって一人で歩いてきた。
どうかそんな悲しいことは言わないで。
差し伸べられた
あらゆる救いの手にさえ気付かずに
歪なカタチで踊らされ
それでも構わないと
夢中になったあの頃の滑稽な私に賞賛を。
貴方に辿り着くことのない
この路を
燃やしながら歩いて行くの。
もう誰も追い掛けてこないようにと。