歌い終わって、へとへとになって琴巳は帰宅路についていた。
「うわぁ~、あんなのきっと閻魔さんとかいう人のクラスだ~あいやー
琴巳が思わずそういうと後ろから
「インストラクターの閻魔 善子(よしこ)ですが何か?」
という声が聞こえてきた。琴巳がびくっとして振り返ると、冷たい系の美人な女の人が立っていた。30代の半ばくらいだろうか・・・それとも20代?40代?年齢不明な人である。
「・・・あが…ポカーン
琴巳が一瞬にして固まった。
「貴女が桐夕 琴巳ですか?」
閻魔 善子の声に琴巳は頷いた。
「まだまだですね。」
閻魔 善子は、そういうと琴巳が暗くてとても行けそうに無い道を選んで行ってしまった。琴巳は、考えた。閻魔 善子・・・どこかで見た事があるような気がする・・・。琴美が閻魔 善子を小谷 智美(こたに ともみ)と名乗る超有名歌手だと思い出すのには数分しかかからなかった。