やっぱり、あんなこと言わなければよかった・・・
強がらなければよかったのに
本当は、トリシアとベンと俺の3人で食べようと考えていた中華料理のフルコース3人前を目あたりにして1人で3人用のテーブルに座るのは凄く虚しい
自分がバカに見えてるのは分かってる-----さっきからウェイトレスがひそひそやってるし------でもどうしろってんだよ。今更トリシアとベンを呼ぶなんで事、俺には出来ない。
俺のプライドが許さん・・・そういうことは・・・。
なんだか、隣の家族連れが凄く羨ましい。
「は~い、ナッちゃん
あぁぁ~ん
」
「あぁぁぁ~ん」
「ナツばっかりずるい~。ママァ、カッちゃんもぉ~
」
「カッちゃんはパパがあ~んしてあげるぞ!」
「うん!あ~ん」
・・・そういえば、俺はベンとトリシアとろくにこういうことをしたことが無かったな・・・

あっ、そうだ!
家族か・・・・・・。
俺の
を呼ぼうか・・・。
あっ、でもウチは4人家族だ・・・。
まあ、いいか。
どうせ、親父は出てこないだろう。








”はい、もしもし。”
”俺。吉美か
”
”え?お兄ちゃん、帰ってきたの。”
”帰ってきて悪いか”
”え、ううん。どうしたの?”
”今から出てこられるか・・・?”
”・・・別にいいけど?”
”あのさ・・・ついでにお袋と・・・。久々に夕食食べないか?”
”いいけど・・・。お父さんは?”
”どうせ出てこないからあえて誘わないよ”
”あら、お父さん、そういうことしたらすねるじゃない。”
”じゃあ、誘っといてくれ。NOの返事を期待してる”
”何それ
”
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(ベンが喋ります↓)
「・・・潤のところに行かないの?」
ママが潤んだ目で聞いた。その目が行かないでって言ってるじゃないか。それに・・・ボクは、パパに会いたいのかどうかよく分からない。
「行って来なさいよ!」
ママが心にも無いことを口にして、紙切れを渡した。・・・何だこりゃ。


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・・・。ママの字か・・・。
[分かった。」
ぶっきらぼうに言うと、ママが鼻をすすった。何だよ!自分で行けって言ったくせに。マリアは、とっくに愛想をつかして帰ってしまっている・・・。ということは、ボクがママの面倒を見るのか・・・。それは、ゴメンだ!それだったらパパのところに行きたい
ん・・・ホント、どうしようか・・・。